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令和7年第2回江別市議会定例会会議録(第2号)令和7年6月18日

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年4月20日更新

1 出席議員

25名

議長 野村 尚志 君 副議長 徳田 哲 君
議員 髙柳 理紗 君 議員 岩田 優太 君
議員 高橋 典子 君 議員 吉本 和子 君
議員 佐々木 聖子 君 議員 稲守 耕司 君
議員 吉田 美幸 君 議員 干場 芳子 君
議員 内山 祥弘 君 議員 三吉 芳枝 君
議員 石川 麻美 君 議員 長田 旭輝 君
議員 奥野 妙子 君 議員 芳賀 理己 君
議員 野村 和宏 君 議員 藤城 正興 君
議員 本間 憲一 君 議員 鈴木 誠 君
議員 猪股 美香 君 議員 岡 英彦 君
議員 島田 泰美 君 議員 石田 武史 君
議員 高間 専逸 君    

2 欠席議員

0名

3 説明のため出席した者の職氏名

市長 後藤 好人 君 副市長 川上 誠一 君
水道事業管理者 渡部 丈司 君 総務部長 白崎 敬浩 君
総務部調整監 野口 貴行 君 企画政策部長 三上 真一郎 君
経済部長 石田 賢治 君 健康福祉部長 白石 陽一郎 君
建設部長 惣万 祐仁 君 水道部長 里 克由起 君
総務部次長 東 嘉一 君 財務室長 柴田 佳典 君
教育委員会教育長 黒川 淳司 君 江別市農業
委員会会長
佐藤 和人 君

4 事務に従事した事務局員

事務局長 福島 和幸 君 次長兼
総務課長事務取扱
錦戸 康成 君
庶務係長 深見 亜優 君 議事係長 木村   明生   君
主査 湯村 明史 君 主任 赤田   竜哉   君
主任 横田 脩平 君 書記 阿部 八輝 君
事務補助員 佐藤 孝子 君    

5 議事日程

日程第 1 会議録署名議員の指名
日程第 2 諸般の報告
日程第 3 一般質問

発言者及び発言趣旨

奥 野 妙 子 君 (総括質問総括答弁方式)

 1 特定健診・がん検診の受診率向上について
  (1)受診率の現状と課題について
  (2)SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)に対する認識について
  (3)SIBの導入に向けた具体的な検討と可能性について
 2 防災行政無線の整備について
  (1)災害時における現行の情報伝達手段の到達率と課題について
  (2)通信障害時における情報伝達体制と多重化の必要性について
  (3)260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の導入に関する認識と将来的な方向性について

岡 英 彦 君 (一問一答方式)

 1 中期財政見通しについて
  (1)対象者や目的、意図について
  (2)普通会計ベースでの作成の考え方について
  (3)投資的経費の見通しについて
  (4)歳入増減の要因分析について
 2 上下水道の施設更新と今後の水道料金及び下水道使用料改定について
  (1)施設更新の考え方について
  (2)今後の水道料金及び下水道使用料改定の必要性について

高 橋 典 子 君 (総括質問総括答弁方式)

 1 物価高騰から市民の暮らしを守る取組について
  (1)物価高騰による市民生活への影響に係る認識について
  (2)物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金への対応について
  (3)各種福祉制度の市民周知について
 2 北海道バレービジョン協議会への参加について
  (1)北海道バレービジョン協議会の概要について
  (2)参加目的について
  (3)ラピダス株式会社との関係について
 3 道路の安全とバリアフリー化について
  (1)大麻駅跨線人道橋架け替え工事の推進について
  (2)歩道の構造について
  (3)白線の塗り直しや路面凍上への対応について

藤 城 正 興 君 (総括質問総括答弁方式)

 1 江別市の農業について
  (1)スマート農業の活用について
  (2)土地改良事業に対する今後の見通しについて
  (3)江別市のブランド牛について

6 議事次第

◎ 開議宣告

議長(野村尚志君)

これより令和7年第2回江別市議会定例会第9日目の会議を開きます。
ただいまの出席議員は25名で定足数に達しております。

◎ 議事日程

議長(野村尚志君)

本日の議事日程は、配付のとおりであります。

◎ 会議録署名議員の指名

議長(野村尚志君)

日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議規則第111条の規定により、
髙柳議員
吉田議員
を指名いたします。

◎ 諸般の報告

議長(野村尚志君)

日程第2 諸般の報告を事務局長に報告させます。

事務局長(福島和幸君)

御報告申し上げます。
先般、議員の所属会派の役職変更の届出がありました。各会派の構成につきましては、配付のとおりであります。
以上でございます。

◎ 一般質問

議長(野村尚志君)

日程第3 一般質問を順次行います。
奥野妙子議員の特定健診・がん検診の受診率向上について外1件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

奥野妙子君

ただいま議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従いまして、順次、質問させていただきます。
初めに、特定健診・がん検診の受診率向上に向けた取組について、SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)という手法の活用も視野に入れた施策の検討を含め、お伺いを致します。
以下、手法であるソーシャル・インパクト・ボンドについては、SIBと略させていただきます。
市民の健康寿命を延ばすために、そして、将来的な医療費の抑制という観点からも、健診の受診率を上げることは非常に重要です。当会派としても、予算や決算審査で毎回健診の受診率向上については質疑をしており、江別市でも、これまで個別勧奨や広報による啓発など、様々な対策を行ってきたことは重々承知しているところです。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、受診率は一時的に落ち込み、最近ではやや回復傾向にあるものの、いまだ目標には達しておらず、残念ながら全体としては低迷している状況が続いております。
こうした状況を受け、今後の改善策として、民間のノウハウや資金を活用できるSIBの導入が検討に値するのではないかと考えております。
SIBは、行政が成果に応じて報酬を支払うという特徴を持ち、財政的リスクを最小限に抑えながら、より効果的な政策の実行を可能にする仕組みであります。当市の健診の受診率向上においても、既存施策の延長線上ではなかなか打開が困難な状況にある今こそ、SIBの活用を含む新しいアプローチを積極的に検討すべき時期に来ているのではないでしょうか。
以下、具体的な質問を通じて、市の現状認識と今後の対応についてお伺いします。
1点目に、当市における特定健診の各種がん検診の受診率の現状と課題についてお伺いいたします。
令和元年度以前は受診率が緩やかに上昇していたものの、コロナ禍により一時的に低下し、その後の回復も道半ばといった状況と認識しております。えべつ市民健康づくりプラン21(第2次)の目標達成状況と最終評価からも、C評価やD評価が続いており、北海道全体と同様に、当市においても受診率は依然として低迷していると受け止めております。
こうした状況の中で、市におかれましても、これまで広報啓発や個別勧奨、訪問活動など、様々な施策に取り組んでこられたことは承知しております。例えば、江別けんしんだよりにつきましては、毎年、より見やすく分かりやすい内容となるよう工夫されていると感じております。
そこで、お伺いしますが、受診率向上に向けたこれらの施策について、市としては、それぞれどのような効果があったと評価されているのか、また、現時点での課題をどのように捉えておられるのか、再確認の意味も加えましてお考えをお聞かせください。
次に、SIBという手法に対する市の認識についてお伺いいたします。
SIBは、民間の事業者が事業を実施し、その成果に応じて自治体が成果報酬を支払うという、いわゆる成果連動型の仕組みです。この仕組みにより、行政としては、財政的リスクを軽減しながら、より柔軟かつ効果的な施策の展開が可能となる点が特徴です。
実際に、SIBを活用した自治体の先進事例も増えてきております。
例えば、広島県では、県と複数の市町が連携し、大腸がん検診の受診率向上を目的としたSIB事業を実施しています。その結果、検診受診者数及び精密検査の受診率のいずれも、参加した各市において、前年度を上回る水準を記録したとの報告がなされています。
また、江別市においても、令和元年に生活福祉常任委員会による先進地行政調査の一環として、東京都八王子市のSIBを活用した大腸がん検診受診勧奨事業を視察しました。さらに本年1月には、私どもの会派でも、北海道内で初めてSIBを導入した中札内村の取組である運動教室委託事業、フィットジャーニーを視察してまいりました。
このフィットジャーニーは、運動に対して関心の薄い村民の方々を対象に、無理のない形で運動習慣を身につけてもらうことを目的としたものです。令和6年度には、まず、アンケート調査やインタビュー調査を通じて運動を妨げている要因を明らかにし、ナッジ理論に基づいた分析を行った上で、4種類のプログラムを構成し、現在、実際に取組が進められているとのことでした。
こうした全国の先進事例について述べましたが、SIBの仕組みやその利点、さらには導入に当たっての課題などについて、市としてどのように認識されているのか、お考えをお聞かせください。
3点目に、SIBの導入に向けた具体的な検討とその可能性についてお伺いいたします。
例えば、特定健診や各種がん検診の受診率向上を目的にSIBを活用する場合、どのような事業領域や対象住民層が想定され、どのような成果指標が設定可能なのか、検討の余地があると考えます。
具体的には、これまで受診歴のない国保加入世帯を対象にした重点的な個別介入や若年層・働き盛り世代を対象にした行動変容を促すプログラム、高リスク群に対するオンラインによる保健指導の導入などが挙げられます。
これらはいずれも既存の施策と重複することなく、より高い成果が期待される分野ではないかと考えます。こうした領域にSIBを導入することによって、従来の取組では十分にアプローチし切れなかった層にも、より効果的に働きかけることが可能になると期待されます。
また、SIBの導入に当たっては、事業の実施主体となる民間事業者や中間支援団体との連携体制の構築、さらには資金提供者となる金融機関や社会的投資家とのマッチング支援など、行政としての初期段階からの積極的な関与と環境整備が重要であると考えます。
その際には、当市の強みである複数の大学との連携や生涯健康プラットフォーム推進事業といった既存施策との連動など、既に有している地域資源を生かすことで、導入の可能性をより広げることができるのではないでしょうか。
このような観点から、当市としても、SIBの導入に向けた調査研究、あるいは、小規模なパイロット事業などの実施の可能性について、今後どのように検討されていくのか、市の御見解をお聞かせください。
次に、件名2、防災行政無線の整備について、何点かお伺いいたします。
質問前に、改めて平素より地域防災の充実強化に御尽力を賜り、心より敬意を表します。
さて、北海道は、令和7年6月3日、日本海側を震源とする巨大地震及び津波に関する初の被害想定を公表しました。特に、冬期深夜に道南沿岸断層帯で発生した場合、最大で約7,500名の死者が見込まれるとの衝撃的な内容が示され、改めて石狩・道南地域における防災情報伝達体制の抜本的な見直しが強く求められております。
さらに、令和7年6月6日には、国が総額20兆円に及ぶ新たな国土強靱化対策を決定し、そのうち10兆6,000億円を交通、通信、エネルギーなどのライフライン整備に充当することが発表されました。これに伴い、緊急防災・減災事業債に代わる新たな財源の創設が見込まれ、自治体による防災通信網整備に対する支援制度の拡充が大いに期待されるところです。
とりわけ防災行政無線の補完手段として、IP通信を活用したスマートフォンアプリ等を導入している自治体においては、平常時の利便性のみならず、災害時における情報途絶を防ぐための基幹系統の整備が喫緊の課題と言えます。
江別市においては、令和7年度予算により、IP告知システムの導入が一部小学校にて予定されていることは予算審査時に確認しましたが、これはあくまで限定的な対象であり、市全域にわたる災害時の情報伝達体制としては、まだ十分とは言えません。
災害時の情報伝達は、住民の命と暮らしを守る上で極めて重要な役割を果たします。近年の自然災害の激甚化を受け、政府も、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を推進しており、自治体においても多重的で確実な情報伝達手段の整備が急務とされています。
そこで、このたびの質問では、災害時の情報伝達手段の信頼性、多重化の重要性、そして、今後の無線整備の方向性について伺いたいと思います。
1点目に、災害時における現行の情報伝達手段の到達率と課題についてお伺いいたします。
現時点で当市が採用している情報伝達手段、SNS、LINE、地デジ広報、防災情報提供サービスなどの到達率について、特に高齢者や障がいのある方々など情報弱者への対応も含め、どのように評価されているか、御所見を伺います。
また、今回整備予定のIP告知システムによる放送が実際に住民にどの程度音声として届くのか、体感に基づいた評価と今後の課題についてもお聞かせください。
次に、通信障害時における情報伝達体制と多重化の必要性についてお伺いいたします。
大規模災害による停電や通信インフラの断絶に備え、江別市ではどのような通信手段の確保体制を構築しているのか、例えば、市職員や災害対策本部、避難所などの間でどのように情報をやり取りし、市民に伝えていくのか、現在の体制についてお伺いします。
加えて、民間網に依存しない自営通信網の整備、広域に届きやすく通信障害にも強い無線通信手段の活用など、情報伝達手段の多重化について、市の御見解をお伺いいたします。
3点目に、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の導入に関する市の認識と将来的な方向性についてお伺いいたします。
災害時における情報の伝達は、単に市民に向けて一方的に情報を告知するだけでは完結しません。現場では、行政職員や避難所担当者、消防団などの関係者同士が的確かつ双方向に情報をやり取りすることが初動対応の要となります。その際に極めて重要なのが、いわゆる移動系無線の存在であります。
この移動系無線とは、通信機器を携行している関係者同士が個別かつ双方向に通話できる無線通信であり、避難所職員が災害対策本部に状況報告を行う、消防団員が被害状況を現場から逐次伝達する、職員間で避難指示の連絡や物資の配送手配を行うなど、特に、職員、消防団、避難所担当者間のような現場活動の連絡において有効とされています。こうした情報のやり取りが迅速かつ正確に行われることで、避難の判断や支援活動の円滑化につながり、ひいては市民の生命と安全を守る体制の構築に直結するものと考えます。
この点で注目されるのが、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の移動系利用であります。260メガヘルツ帯デジタル移動系無線は、電波法審査基準により市町村長のみに免許されている防災行政無線です。この無線については、総務省もガイドラインで活用を推奨しており、北海道内でも中頓別町や音更町、足寄町など導入を進めている自治体がございます。
この無線は、電波の回り込み特性に優れ、地形の影響を受けにくいため、都市部だけでなく、郊外や農村地域においても安定した通信が可能で、災害時に自営回線として確実な連絡手段となります。さらに、IP網に依存しないため、停電やインターネット回線が不通となるような状況下でも、独立した通信手段として機能します。IP通信は平時に有効ですが、災害時には限界があるため、自営無線による多重化が不可欠であります。
実際、中頓別町では、平成30年の北海道胆振東部地震の際に携帯電話やインターネットが不通となり、通信手段のほとんどを失いました。中継局の非常用電源が尽きた結果、僅か1日から2日でほぼ全ての通信が機能しなくなり、町役場と町民の間、さらには職員間の連絡さえ困難となりました。この教訓を受けて、中頓別町では、唯一使えた通信手段である簡易業務無線の限界を痛感し、自営の通信手段として260メガヘルツ帯デジタル無線の整備を急いだと町の担当者も語っております。
このような実例に学ぶならば、江別市においても、平成30年の北海道胆振東部地震で経験したような大規模停電、通信障害に備え、職員同士が確実に連携できる移動系通信インフラの構築は喫緊の課題と認識しております。市民への一方向の情報伝達手段としての屋外スピーカーやSNS等の整備も大切ですが、災害現場での連絡、指示、報告といった実務的な情報伝達手段の確保もまた極めて重要です。260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線は、その両面で活用が可能であり、特に移動系無線としての導入は、災害対応の即応性、実効性を飛躍的に高めるものと確信しております。
これらの点を踏まえ、市として、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の導入についてどのように認識されているか、また、今後の整備に向けた方向性についてお聞かせください。
以上で、1回目の質問を終了いたします。

議長(野村尚志君)

奥野議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(後藤好人君)

奥野議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、防災行政無線の整備について御答弁を申し上げます。
初めに、災害時における現行の情報伝達手段の到達率と課題についてでありますが、市では、情報伝達手段の多重化、多様化を進めてきており、登録者にメール、電話、ファクスを送信する防災情報提供サービスやモバイル端末に情報を発信する各種SNSや防災アプリケーション、また、データ放送を活用した地デジ広報、さらに、テレビ、ラジオへの避難指示等の発信が可能なLアラート、災害情報共有システムなど、様々な媒体を活用し、情報発信に努めております。
令和6年版情報通信白書によりますと、令和5年時点でのインターネットなどに接続するための情報通信機器の世帯保有率は、スマートフォンで90.6%、モバイル端末全体では97.4%に及んでおり、防災情報提供サービスによるメールやSNS、防災アプリケーションなどによるモバイル端末向けの情報発信は、一斉に情報伝達をすることが可能な有効な手段であると考えております。
また、情報通信機器を活用し必要な情報を得ることが難しい、いわゆる情報弱者への対応として、地デジ広報やLアラートのほか、防災情報提供サービスの電話、ファクスが有効かつ必要な情報伝達手段であると考えており、さらに、1人での避難行動が難しい方を支援する方々にも登録を促すことで、避難行動に直結する情報が伝達される取組を行っております。
そのほか、伝達手段の多重化の一環として、特に緊急性の高い浸水想定区域にある5つの小学校において、IP告知システムと既存の放送設備を接続することで、災害対策本部が発信した情報を小学校の屋外スピーカーで周囲に伝達することができる設備の導入に向け、調整を進めております。
この屋外スピーカーによる方式は、屋外で作業している方や登下校中の子供たちなど、スマートフォンや携帯電話を所持していない方に対し、避難指示等の緊急情報を迅速に、一斉かつ広範囲に伝達するプッシュ型の有効な手段であると考えております。
一方で、屋内では、大雨や台風時などに音声が聞き取りづらいことなども懸念され、導入後においても効果を検証の上、必要な対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、通信障害時における情報伝達体制と多重化の必要性についてでありますが、大規模災害による停電や通信回線が途絶した際に、通信手段をいかにして確保するかは大きな課題であると認識しております。
現在の市の連絡体制については、職員間や災害対策本部と避難所などとの情報伝達手段として、IP無線機や携帯電話の配備により通信手段を確保しており、平時から取扱訓練等を実施する中で、体制の構築を図っております。
また、通信障害時等への対応として、電源回復のための移動電源車の手配や途絶した通信回線の早期復旧を図る必要があることから、有事に備え、通信事業者やインフラ事業者とは平時から情報交換を行うなど、連携体制の強化に努めているところであります。
さらに、市民に対する情報伝達に関しては、総務省消防庁の災害情報伝達手段の整備等に関する手引きで、既存の災害情報伝達手段が使用できなくなった場合の対応として、サイレンの鳴動や広報車の活用などのほか、避難所に情報掲示板を設置するなどの対応が求められており、市では、これまでも取り組んできたところであります。
いずれに致しましても、有事に備えた通信手段の多重化、多様化に努めることは、市の防災計画にも位置づけているとおり、その重要性は認識しており、停電や通信回線の途絶などを想定した際に、どういった手法が効果的か、他市の事例や国の施策などを踏まえ研究してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でありますが、このほかの御質問につきましては、健康福祉部長ほかをもってお答え申し上げます。

健康福祉部長(白石陽一郎君)

私からは、特定健診・がん検診の受診率向上について御答弁を申し上げます。
まず、受診率の現状と課題についてでありますが、特定健診・がん検診の受診率は、コロナ禍の影響により、令和2年度に、特定健診は24.2%、胃がん、肺がんなどの5つのがん検診平均受診率は11.2%に低下しました。
令和5年度、特定健診は28.2%、がん検診平均受診率は13.0%であり、令和6年度については、令和7年5月末速報値では、特定健診28.7%、がん検診平均受診率13.7%と、微増ながら改善が見られております。
市では、コロナ禍以降、受診率向上に向けた取組として、集団けんしんの受診枠拡大や女性限定のレディース検診の充実、広報活動の強化、若い世代への周知などに取り組んでまいりました。広報活動の強化では、江別けんしんだよりのレイアウト変更によって、より分かりやすくする工夫に加え、ホームページやSNSを活用し、健診に関する情報を積極的に発信しております。
これらの取組の結果、受診率は上昇傾向にあり、今後さらなる成果が期待できると考えておりますが、特定健診の対象者には、定期通院を理由に健診を受診していない方が多く見受けられ、健診の重要性について十分な理解が得られていないという課題があると考えております。
次に、SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)に対する認識についてでありますが、国では、ソーシャル・インパクト・ボンドは、民間資金を活用して社会課題解決型の事業を実施し、その成果に応じて地方公共団体が対価を支払う仕組みとされています。
通常の委託事業では、自治体から示された仕様などに基づき民間事業者が実施し、委託料を支払う形ですが、ソーシャル・インパクト・ボンドでは、サービス提供事業者や中間支援組織などが連携して自らのアイデアにより取組を実施し、成果達成状況に連動して支払いが行われることから、自治体は財源を有効に活用できる点が特徴であります。
自治体におけるソーシャル・インパクト・ボンド導入の意義としては、より高い成果の創出が期待できること、社会的課題を解決する手法の把握、検証ができること、成果志向の普及が期待されることなどが挙げられております。
一方で、ソーシャル・インパクト・ボンド導入に当たっての課題と致しましては、適切な成果指標の設定や事業者の選定に加え、導入成果の維持、民間事業者による継続的な外部資金調達、事業を発展させていくための長期的な計画策定と関係機関との連携強化などが挙げられております。
市と致しましては、ソーシャル・インパクト・ボンドは、従来の手法では解決が難しい政策課題について、民間のアイデアを活用して解決する一つの手法である一方で、導入後の事業継続性において課題があるものと認識しております。
次に、ソーシャル・インパクト・ボンドの導入に向けた具体的な検討と可能性についてでありますが、先ほども御答弁を申し上げましたとおり、ソーシャル・インパクト・ボンドは、成果達成状況に連動して委託料の支払いが行われることから、財源を有効に活用できる一方で、適切な成果指標の設定や事業者の選定、成果の維持、外部資金調達、長期的な計画策定など、特に事業実施後の継続性に課題があると認識しております。
市と致しましては、引き続き現行の取組の実施と評価を行うとともに、御提案の先進事例の調査研究も続けながら、より効果的な方法を検討してまいります。
以上であります。

総務部調整監(野口貴行君)

私から、防災行政無線の整備についての御質問のうち、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の導入に関する認識と将来的な方向性について御答弁を申し上げます。
260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線は、国が推奨する防災行政無線等の仕組みの一つであり、無線の基地局等を経由させることで、携帯型無線機や車両積載型無線機との通信が可能な自営通信網を形成する移動系無線であり、インターネット等とは異なる手法の通信手段となっております。
また、屋外スピーカーや戸別受信機などの受信設備の整備を行うことで、同報系としても活用が可能であることから、有効な通信手段の一つであると承知しております。
市の今年度における情報伝達の多様化の取組と致しましては、先ほど市長からお答えいたしました市内小学校におけるIP告知システムを活用した防災行政無線の整備のほか、指定避難所18施設に災害時に利用可能な特設公衆電話を整備することで、通信手段の確保に取り組むこととしております。
市と致しましては、まずはこれらの取組の効果を検証するとともに、有効な通信手段の確保について研究してまいりたいと考えております。
以上であります。

奥野妙子君

それでは、2回目の質問と要望をさせていただきます。
まず、SIBの活用についてですが、今回は、健診受診率の向上をテーマに取り上げさせていただきましたが、SIBは、健康分野に限らず、例えば就労支援ですとか学習支援といったほかの社会課題の分野にも幅広く活用されている実績がございます。行政と民間が連携し、それぞれの強みを生かしながら、住民の課題解決に向けて取り組むには非常に適した仕組みであると考えます。
とりわけSIBの特徴は、民間事業者の創意工夫を最大限に引き出し、行政が単独では実現しづらい柔軟で多様な手法を導入できる点にあります。例えば、中札内村のフィットジャーニーでは、参加者に、おわったらカンパイコースといった楽しみの要素を取り入れるなど、民間ならではの発想が生かされており、こうしたユニークな取組が住民の行動変容を後押ししています。
SIBは、成果が出た場合にのみ報酬を支払う成果報酬型の仕組みであり、高い成果が期待できるとともに、行政コストの効率化にもつながります。また、自治体・民間事業者・市民の三者にとってメリットのある三方よしの構造を持つ、現代の行政に適した手法だと考えます。
もちろん、現時点で直ちに導入が可能とは申し上げません。しかしながら、現行施策が成果に限界を見せつつある中で、これまでとは異なる新しい視点と手法を積極的に模索する姿勢が今後ますます重要になると考えます。ぜひとも当市においても、市民の健康を守り、持続可能な医療体制を築くという観点から、SIBの活用について前向きに調査研究を進めていただくよう、強く要望いたします。
次に、件名2、防災無線の整備についてのうち、3項目めの260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の導入に関する市の認識と将来的な方向性について再質問させていただきます。
市内小学校へのIP告知システムの整備や避難所への特設公衆電話の配置など、災害時の通信手段確保に向けた取組については評価いたします。
その一方で、私が申し上げております260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線は、IP網や携帯通信網に依存しない独立した自営通信手段としての特性を持つ移動系無線であり、災害時の通信手段の多重化、冗長化を図る上で、極めて重要なインフラであると考えております。
また、冒頭に申し上げましたが、政府は、6月6日、総額20兆円に及ぶ国土強靱化対策を決定し、うち10兆6,000億円をライフライン整備に充当する方針を示しました。これにより、緊急防災・減災事業債に代わる新たな防災インフラ整備財源の創設が見込まれ、今後の制度拡充にも期待が高まっております。
こうした状況を踏まえれば、現時点で市内一斉の整備が難しいとしても、まずは避難所や災害対策拠点など優先度の高い地域から段階的に整備していく、現実的かつ実効性のあるアプローチが必要ではないかと考えます。
そこで、改めてお伺いいたします。
市として、今後、国の財源措置や制度動向を注視しながら、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の具体的な導入可能性について、情報収集や試算、調査などを中長期的視点から段階的に進め、前向きな検討が必要と考えますが、改めて御見解をお伺いいたします。
以上で、2回目の質問と要望を終わります。

総務部調整監(野口貴行君)

私から、防災行政無線の整備に関しまして、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線の導入に関する認識と将来的な方向性についての再質問に御答弁を申し上げます。
先ほど御答弁を申し上げましたとおり、市では、今年度、市内小学校におけるIP告知システムを活用した防災行政無線の整備や指定避難所18施設に災害時に利用可能な特設公衆電話の整備を予定しており、まずはこれらの通信手段の取組の効果を検証することが必要と考えております。
議員が御提案の260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線といった方法のほか、衛星アンテナの活用など新たな通信手段も出てきておりますことから、国の財政支援の状況などを注視しながら、有効な通信手段の確保について研究してまいりたいと考えております。
以上であります。

奥野妙子君

それでは、最後は要望とさせていただきます。
市として、今年度取組予定である施策の検証は重要であり、今後も段階的な検討が進められることに期待いたします。
一方で、令和6年能登半島地震では、光回線の断絶や長期停電により、震度6強以上の地域で広範な通信障害が発生し、1週間後でも約3割の基地局が復旧できなかったという深刻な事例が報告されています。こうした現実を前に、自治体として自営型通信手段の確保は喫緊の課題であると考えます。
特に、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線は、独立性、可搬性、災害時の即応性に優れた移動系無線であり、これに加えて、衛星通信やドローン型中継などの新技術と組み合わせることで、通信手段の多重化と強靱化が図られます。こうした多重化、統合、可搬性の強化は、今後の災害対応に不可欠であり、260メガヘルツ帯デジタル防災行政無線、衛星通信、ドローンの活用は、その中心的な役割を果たすと考えます。
今後の通信インフラの整備、更新に当たっては、こうした手段を優先的に検討していただくよう要望いたします。
以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。

議長(野村尚志君)

以上をもって、奥野妙子議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
岡英彦議員の中期財政見通しについて外1件についての質問を許します。一問一答方式、通告時間45分。

岡 英彦君

それでは、通告に従い質問を致します。
まずは1点目、中期財政見通しについてお伺いを致します。
ここで取り上げる中期財政見通しというのは、毎年、第3回定例会前の予算決算常任委員会に報告されている中期財政見通しという名前の資料のことを指して質問をさせていただきます。
この中期財政見通しでは、歳入・歳出の大枠について今後3年間を予測しているほか、投資的経費の見通しについて、今後10年間の推計を行っているというものでございます。
毎年、次の3年間で、市の貯金である財政調整基金が激減するという予測となっておりまして、我々各議員が市の財政の厳しさを理解するという意味では、非常に大きな効果を発揮しているものだというふうに認識をしております。
一方、毎回厳しいと言ってはいるものの、実際の予算編成においては何とかやりくりをしているため、本当に厳しくなっているときに、より危機感を持って理解をできるようになっているのかというと、そういう点がうまくいっていないのではないかという危惧を持っているところでございます。いわゆる狼少年の状態になってしまっていないかということでございます。
現在の江別市の財政状況は、コロナ補助金による一時的な基金の大幅な増加、一方、今年度予算における過去最大の財政調整基金の取崩し、また、長年の課題でありますけれども、市立病院への一般会計からの支援、これの不透明性、加えて、今後の自治体病院への国の様々な支援策によって、危機が一瞬遠のいたように錯覚させられる影響、さらには、本庁舎建て替えの資金繰りの見通しなど、非常に複雑になっておりまして、我々議員をはじめとした市政関係者というのは、こういったものの正確な理解が必要であると考えるところでございます。
そこで、1点目の質問として、そもそも論ですけれども、そもそもこの中期財政見通しというのは、誰を対象に、どのような目的、意図を持った資料なのかということを、最初に改めてお伺いをします。
その上で、この中期財政見通しで記載されている金額の数値というのは、普通会計ベースで策定をされております。細かい話で申し訳ないのですけれども、普通会計というのは、自治体間での財政比較を行うことができるようにするために、統一的な基準の下に作成される地方財政の統計上で用いられる会計区分でありまして、毎年、我々が議会で審査をしている一般会計の予算決算とは微妙に異なるものでございます。
江別市の場合は、多くの特別会計を抱えているわけではないので、総額では一般会計と普通会計に大きな差はないのですけれども、人件費などの経費の分類の金額が微妙に変わってきている部分がございます。
基本的に普通会計というのは、決算ベースで見たときに、時系列もしくはほかの自治体と比較をする際に使われるものでございまして、中期財政見通しのように将来の予算を予測したい場合というのは、一般会計ベースのほうが適切ではないかと考えるものです。
実際のところ、普通会計の予算というのは、議会向けの資料にもどこにも存在しないものなので、中期財政見通しにおける来年度の普通会計ベースでの予測値と次の年の第1回定例会で提出される一般会計の予算案というのは、比較というのが難しい状況になってしまっています。結果として、中期財政見通しの時点で見越していた財源不足に対して、予算策定時にどのような対応をしたのかが分かりにくくなっているということも言えるかと思います。
そこで、改めて、なぜこの中期財政見通しを普通会計ベースで作成しているのかについてお伺いいたします。
次に、投資的経費の見通しについてでございます。
中期財政見通しには、先ほど申しましたように、今後10年間の投資的経費の見通しの資料も加えられております。こちらも直近数年ほどについては、既に計画が進んでいるような確度の高い事業が並んでおりますが、5年後以降についてはほぼ白紙といったような状況となっています。
ただ、実態としては、年次が進むにつれて、新たな事業というのが実施されていくというのが現状でございます。結果として、資料の上では、5年後以降の将来に向けては、投資的経費や公債費の負担が減っていくように錯覚してしまう資料になってしまっていると考えるところでございます。
このような資料は、本来、MECE、これはロジカルシンキングの考え方ですけれども、漏れなく、ダブりなくという考え方でつくるべきであり、突然新しいものがぽんと出てくるというようなことは、なるべく避けるべきと考えるものです。
もちろん、5年以上先のことは不透明であるのは理解しておりますし、実際に事業を実施するか否か、もしくはできるか否かというのは、その時々の判断があるにしても、こういう見通しという意味では、可能性のある投資的経費をより網羅的に列挙する必要があるのではないかと考えます。
個別具体の事業が難しくても、アセットマネジメントやライフサイクルコストの観点から、どの分野で幾らぐらいの投資的経費が必要であるという記載の仕方でもよいかと思いますけれども、このあたりについてのお考えをお伺いします。
続いて、歳入増減の要因分析についてです。
昨年の第1回定例会での私の一般質問において、企業誘致や転入の増加による歳入への影響について質問を致しまして、中期財政見通しにも反映したいといったような答弁を頂いております。
例えば、予算審査のときの予算説明資料では、歳入増の要因分析として細かい数字を出していただいております。ただ、歳入、特に一般財源についても同趣旨の資料が必要ではないかと私は考えておりますので、中期財政見通しやそのほかでもいいので、何かしらの資料で示していただきたいと考えているところでございます。
歳入増減の要因分析について、前回の質問以降どのような対応状況になっているのか、お伺いをします。
続いて、2点目、上下水道の施設更新と今後の水道料金及び下水道使用料改定についてお伺いいたします。
皆さんも御存じのとおり、近年、全国各地で下水道管の老朽化による道路陥没事故や水道管の破裂による断水といった事象が相次いでおり、全国ニュースとして大きく取り上げられることも増えております。
市民の皆様からも、これからの人口減少時代に、上下水道を適切に維持管理していけるのかという不安の声が寄せられているかと思います。市民生活を支える基本的なインフラとして、上下水道の適切な運営を行っていくことは不可欠であると考えます。
現在、市では、江別市上下水道ビジョンという10年単位の計画、現在は令和元年度から令和10年度の計画を策定し、計画に基づいた対応を行っており、さらには、担当の委員会でも毎年の決算概要などが報告をされておりまして、一定程度将来の見通しについても説明がされているのは理解しているところですけれども、改めて一般質問の場でお伺いをしたいと思います。
まずは、施設更新の考え方についてお伺いを致します。
老朽化した施設の現状認識はどのようになっているのか、これまで実施されてきた更新計画はどのようなもので、その進捗状況はどうなっているのか、今後の施設更新についてどのようなロードマップを描いているのかなどの基本的な内容を踏まえた上での答弁を求めます。
次に、今後の水道料金及び下水道使用料改定の必要性について伺います。
上下水道事業は独立採算制が原則であり、料金収入が事業の主たる財源である以上、計画的な施設更新を進めていくためには、料金改定の必要性を含めた中長期的な財政見通しが欠かせないと考えるものです。
江別市においては、昭和58年の水道料金の値上げ、同じく昭和59年の下水道料金の値上げ以降、消費税の影響を除くと値上げを行っておらず、昨今の状況から考えると、物価の優等生とも言えるような状況で推移をしているところでございます。
しかしながら、近年、インフレ傾向が顕著でございまして、資材費、人件費共に上昇傾向にあることや、老朽化を踏まえた施設更新が必要なことを考えますと、さすがにずっと料金を上げないのは厳しい状況になってきていると考えておりまして、料金への反映も避けられないであろうと推察されるところでございます。
そこで、現時点での上下水道料金の改定の必要性についての考え方を伺います。
以上で、1回目の質問を終わります。

議長(野村尚志君)

岡議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(後藤好人君)

岡議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、中期財政見通しについて御答弁を申し上げます。
初めに、対象や目的、意図についてでありますが、中期財政見通しは、主に予算編成業務を担当する部局が、毎年度、その時点における制度や政策などを踏まえまして、中期的に必要となる財源の総量を試算することを目的として、次年度以降の財政運営に活用するために作成する資料であります。
また、市では、今後の財政見通しについて情報共有することは重要であると認識しておりますことから、予算編成方針の説明に合わせて全部局に周知しているところです。
なお、この中期財政見通しの作成後には、参考資料として、予算決算常任委員会にも報告しているところです。
次に、普通会計ベースでの作成の考え方についてでありますが、普通会計とは、地方公共団体間の財政比較などのために統一的に用いられる会計区分でありまして、地方公共団体の決算統計などで用いられる会計であります。
江別市の普通会計につきましては、一般会計と基本財産基金運用特別会計の2つの会計で構成されており、総額では普通会計と一般会計に大きな違いはありません。
市では、例年、6月から7月にかけて国へ報告する決算統計資料を作成しており、その資料の数値を使用して中期財政見通しを作成しているため、決算統計の作成ルールに合わせ、中期財政見通しは普通会計で作成することとしております。
私からの答弁は以上でありますが、このほかの御質問につきましては、総務部長ほかをもってお答え申し上げます。

総務部長(白崎敬浩君)

私から、中期財政見通しについての御質問のうち、2件について御答弁を申し上げます。
まず、投資的経費の見通しについてでありますが、中期財政見通しでは、各部局の事業予定を取りまとめた調査結果に基づき、その時点における今後10年間の投資的経費や公債費等の推計を記載するほか、投資的経費のうち各年度の主な普通建設事業を記載しております。
なお、将来的に整備の必要性はあるものの、実施年度や事業費が決まっていない事業などにつきましては、年度や事業費を固定することが難しいことから、資料に記載しておりませんが、老朽化が進んでいる市有施設が数多く存在するといった状況を勘案しますと、将来の投資的経費について、できるだけ幅広く推計する必要性があると認識しております。
今後につきましては、年度や事業費を固定せずに事業内容のみを記載するなど、記載内容の変更について可能な手法を検討してまいりたいと考えております。
次に、歳入増減の要因分析についてでありますが、市では、中期財政見通しの中で、事業費に対応する特定財源について集計するほか、市税をはじめとした一般財源など歳入全体の推計を行っております。
歳入のうち市税につきましては、前年度の決算や現年度の課税状況などに基づき、翌年度以降の収入額を推計しているところであります。
昨年度に作成した資料では、特に固定資産税については、地価の上昇や新築件数などの状況を踏まえて積算するなど、作成時点で把握している分析要素を収入額の見通しに反映して資料を作成しております。
市と致しましては、中期財政見通しの内容について情報共有することは重要であると考えておりますことから、引き続き歳入増減の要因分析につきましても、分かりやすい資料への表記を検討してまいりたいと考えております。
以上であります。

水道部長(里 克由起君)

私から、上下水道の施設更新と今後の水道料金及び下水道使用料改定について御答弁を申し上げます。
初めに、施設更新の考え方についてでありますが、市では、現在、令和元年に策定した江別市上下水道ビジョンに基づき、向こう10年間の施設更新を計画的に進めているところであります。
まず、上水道の施設更新につきましては、古くなった管を中心に計画的に更新を進めてきたことにより、法定耐用年数40年を超えた管路の割合は全国平均を大きく下回っており、良好な状態にあると認識しております。
平成23年度には基幹管路等耐震化計画を策定し、法定耐用年数の1.5倍に当たる60年を更新サイクルとして試算した事業費をベースに平準化を図り、老朽度、重要度などを考慮した優先度の高い管路から更新を進めてきたところであります。
現在は、大口径の基幹管路を優先して更新しているため、更新率が延びていない状況ですが、今後は、更新する管路口径が徐々に小さくなることで、大口径より安く更新でき、更新延長を延ばしていけるため、更新率は上昇していくものと考えております。
今後も、定期的な点検調査などを行いながら、引き続き適切な更新サイクルにより、老朽度、重要度などを考慮した優先度の高い管路から計画的に更新を進めてまいります。
なお、浄水場などの施設につきましても、施設の状態を調査し、維持管理を行いながら、将来の水需要に応じた施設規模や配置を検討してまいります。
次に、下水道の施設更新につきましては、標準耐用年数である50年を超えた老朽管の割合は、令和5年度末時点で15.7%となっておりますが、標準耐用年数はあくまでも管理上の目安とされており、これを超えた場合においても、直ちに使用できなくなるものではありません。
下水道は、管の内側の劣化状況について的確に把握できることから、適切な点検調査を実施することで長く使用し続けることが可能であり、これまでもマンホールからの目視点検や腐食が発生しやすい箇所の点検、管内テレビカメラ調査のほか、地中レーダーを用いた道路の空洞化調査の実施などにより、常に管の状態把握に努めております。
こうした点検調査の結果、緊急度の高い破損箇所が発見された場合は、早急に修繕工事を実施するとともに、直ちに事故に直結しない破損箇所については、優先順位をつけた上で改築・更新工事を実施しております。
今後も、最新の技術を活用して更新対象管路の絞り込み等を行いながら、スピードアップを図り、より効率的な改築更新を進めてまいります。
なお、浄化センターなどの施設につきましても、劣化状況や将来の水需要等を踏まえ、適切な施設規模や効率的な汚水の処理方法等を検討してまいります。
いずれに致しましても、上下水道は、市民生活や社会経済活動を支える重要なライフラインでありますことから、引き続き江別市上下水道ビジョンに基づき、適切な維持管理により延命化を図りながら、計画的に改築更新を実施し、安全・安心な水道水の安定供給と公衆衛生の向上に努めてまいります。
次に、今後の水道料金及び下水道使用料改定の必要性についてでありますが、市では、これまで、市街地の拡大に合わせ上下水道施設の拡張整備を進めるとともに、高度浄水処理の導入や配水区域のブロック化など様々な施策を実施してきた一方、40年以上の長期にわたり消費税以外での料金等の値上げを行わず、健全経営に努めてきたところであります。
これは、北海道内の中では人口密度が高く効率的な事業運営が可能であったことや人口増加に伴い料金収入等が増加したこと、さらに、宅地造成工事により布設した管渠等を受贈することで施設整備費用が抑えられたことなど、幾つかの要因が重なったことによるものと考えております。
しかしながら、今後は、物価上昇による維持管理費の増嵩が見込まれるほか、施設の老朽化に伴い更新需要が増大する一方で、人口減少に伴う料金収入等の長期的な減少傾向により、経営環境は厳しさを増していきます。
江別市上下水道ビジョンの計画期間の終盤である令和9年度以降は、両事業とも単年度収支が赤字となる見込みであり、今後も安定したサービスを継続していくためには、適切な時期に料金改定を行う必要が生じるものと考えております。
以上であります。

岡 英彦君

それでは、順次、再質問をしていきたいと思います。
まず、中期財政見通しの1点目、対象者や目的等についてということなのですけれども、質問したかいがあったというもので、これは私の長年の疑問だったのですが、確認できたかなというふうに思っています。
御答弁では、財政部門が使う内部資料という位置づけで、予算編成段階においては市職員にも周知されていて、議会には参考資料として報告されているものだということかと思います。しかも、財政部門では、予算をつくる一過程みたいな形で3年間分ぐらいを計算しているということで、私のイメージする本来の意味での5年から10年ぐらいの中期財政見通しとは、そもそも資料の性質が違うのだということを、今回、質問して初めて理解させていただきました。それはそれで分かりました。
一方、広く市民にお知らせまたは理解を頂くという趣旨では、現在は、財政の現状の課題という資料を毎年つくって、その中に、今後の収支見込みと課題~財政悪化を招かないためにというページがあって、そこで中期財政見通しに基づいた今後3年間の収支差のみを出しているということなのですけれども、本来であれば、一般市民向け、もしくは、議会を含めてという意味での外部向けの5年から10年程度の中期的な財政見通しを説明する資料があってもいいのかなというふうに思うのですが、そのあたりの資料の必要性についての御認識をお伺いします。

市長(後藤好人君)

再質問に御答弁を申し上げます。
市民向けの財政に関する情報につきましては、予算及び決算に係る情報、さらに、市債や基金の状況、今後の収支見込みなど、財政状況の全般について分かりやすくお知らせする必要があると考えておりますことから、市では、財政の現状と課題を作成してホームページに掲載しております。
中期財政見通しは、作成時点で推計した内部資料であり、実施年度や事業費が変わる可能性がありますことから、財政の現状と課題では、参考として今後3年間の収支差のみを記載しているところでございます。
以上であります。

岡 英彦君

お答えいただいていないような感じではありますけれども、現段階では、そういうことを担っているということは理解をしています。
ただ、私としては、先ほど申し上げたように、本来の意味での中期財政見通しというのは、今、江別市では持っていないのだなというふうに認識を新たにしたところで、そこは課題と思っていますので、後段の質問にも絡んでくるのですけれども、今後検討していっていただければというふうに思うところでございます。
2番目の普通会計ベースでの作成の考え方についても、決算統計の作成スケジュールの関係から、どうしても普通会計になってしまっているということは、内部資料ということで理解しました。その面に関しては致し方ない部分があるのでしょう。
ただ、総額がほぼ変わらないというのはそのとおりなのですけれども、個別の支出金額が一般会計とは微妙に変わっています。微妙といっても数億円なのですけれども、江別市の場合は、その数億円が最終的に財政調整基金を使うか使わないかで予算に反映してくるので、その微妙なところが比較できないという問題は変わらないわけなのです。
何かしら工夫できる点はないのかと思っているのですけれども、お考えがあればお伺いをしておきたいです。

市長(後藤好人君)

再質問に御答弁を申し上げます。
先ほども御答弁を申し上げましたとおり、この中期財政見通しは、決算統計の作成ルールに合わせて普通会計で作成することとしております。
記載方法につきましては、他の資料との比較も考えられますことから、分かりやすい手法について検討してまいりたいと考えております。
以上であります。

岡 英彦君

本来であれば、一般会計ベースでつくってくれというのを強く言いたかったところなのですけれども、国に報告する普通会計の作成スケジュールなどもありますので、そればかりを主張しても難しいなと思ったので、それは分かりました。
ただ、私の懸念ももっともなところだと思いますので、そこは今後工夫を検討していただければと思いますので、よろしくお願いを致します。
次に、投資的経費の見通しについて、問題意識については御理解を頂けたというふうに思っておりますし、今後、可能な手法を検討していきたいとお答えいただいたので、そういうことでよろしくお願いをしたいと思います。
後段の上下水道の話と比べると、上下水道は10年間の精緻な計画をつくれていることに比べると、一般会計はかなりアバウトだと言わざるを得ないと思うのです。よく捉えると、時々の状況に応じて柔軟に対応しているとも言えますが、悪く捉えると、マネジメントが甘い、もしくは、本来やらなければいけないものが後回しになっているような状況もあるのではないかと思いますので、改めて検討していただければというふうに思います。要望で終わっておきます。
4点目の歳入増減の要因分析についてです。
昨年の一般質問を踏まえて、中期財政見通しをつくるときに、その数値の中に一定程度反映していただいたということかと思います。ただ、数字の中だけ変わっても、何がどう変わったかいまいち分からないので、引き続き分かりやすい資料の表記を検討してまいりたいというふうにお答えを頂きましたので、分かりやすい表記というのを示していただくよう、対応をお願いしたいと思います。
次に、上下水道ですけれども、施設更新の考え方について、大きく管路について伺っていきたいと思います。
基本的に水道管については、法定耐用年数40年の1.5倍の事業費を平準化すると60年サイクルになりますという話と、下水道のほうは、何年サイクルというのは決めずに、点検をしていくことで対応していくという話だったかと思います。それぞれについて確認の質問をさせていただきたいと思います。
まず、水道管についてですけれども、法定耐用年数というのは会計上の減価償却における考え方でありまして、実際に使用可能な年数は別というふうに理解をしているところです。基本的には、昔のものに比べると製造技術の進歩に伴う品質の向上によって、新しいものになればなるほど長寿命化しているというふうに考えられるかと思います。
ある程度大きなまちなどでは、腐食老朽度の評価をやっているところもあるようですけれども、そういうところだと100年近い数値が出ているところもあるように聞いています。そうはいいながら、一方で、老朽化と漏水事故件数には明確な相関関係が見られるというデータもあるというふうに理解をしております。
いろいろな見方がある中で、水道管で平均すると、法定耐用年数の1.5倍の60年と考えられる根拠をもう少し詳しく説明いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

水道部長(里 克由起君)

再質問に御答弁を申し上げます。
水道管を実際に使用できる年数についてでありますが、国のアセットマネジメントの実施マニュアルに示されている更新基準や市が実施した水道管の腐食状況等の調査結果などから、法定耐用年数の1.5倍の60年程度は使用可能であると想定しているところであります。
なお、この調査は、埋設から30年経過した水道管を平成22年度に、40年経過した水道管を令和2年度に、実際に掘削して点検したもので、その結果、水道管の腐食度合いは軽度であり、管回りは腐食抑制効果のある砂で保護されていたことから、60年程度は使用可能であると想定したものであります。
以上であります。

岡 英彦君

了解いたしました。
江別市においても、実際に昔の管を調べた調査結果によって、今時点では60年程度はいけるのではないかと考えておられるということで、一定の合理性のあるお話だと思いますし、今後も同じような調査をすることで、60年が70年になる可能性もあるかもしれないということは認識しておきたいと思います。
同じく下水道管についても、基本的には管渠の経過年数が長いほど、道路の陥没件数が増加する傾向があるとか、経過年数が30年を超えると、道路陥没の割合が顕著に増加するといったような統計データも、国全体で見るとそういうのもあるみたいに伺っております。
なので、老朽化率が増えていくことに応じて、更新ペースが上がっていかなくて大丈夫なのかと心配に思うところはあるのですけれども、これまでの市の実地での点検調査の取組によって、事故を抑制できているなどの具体的なデータや何かがあるのかというところをお伺いします。

水道部長(里 克由起君)

再質問に御答弁を申し上げます。
先ほども御答弁を申し上げましたとおり、市におきましては、各種点検調査を実施し、常に管の状態把握に努めており、発見された破損箇所についても適切に対応してきたところであります。
市の現状と致しましては、老朽管の割合は上昇しているものの、重大な事故につながるような陥没事故は発生しておらず、軽微な陥没も年3件程度にとどまっていることから、これまでの取組の効果が出ているものと認識しております。
今後におきましても、道路陥没など重大な事故が発生しないよう、適切な維持管理に努めてまいります。
以上であります。

岡 英彦君

老朽化はしてきているのだけれども、軽微な事故にとどまっているということで、今の時点では、これまでの調査点検とその後の対応によってしっかりと対応できているということかと思います。基本的にはこれを続けていくということですけれども、さらに老朽化が進んでいくと、その状況がどうなるかというのは注視しなければいけないと思います。
現在の下水道管の直近の更新率は、5年平均で0.22%と統計資料に出ているところでございます。これを単純に割り返すと、1%で100年になりますから、0.22%だと450年くらいになるのですけれども、先ほどのお話ですと、今後は老朽化率がどんどん100%に近づいていくような状況になっていくが、更新率はそれほど増加しなくても対応できるのではないかと考えている、そういう認識でいいのかどうか、お伺いします。

水道部長(里 克由起君)

再質問に御答弁を申し上げます。
先ほども御答弁を申し上げましたとおり、下水道管は、適切な点検調査を実施することで長く使用し続けることが可能であります。
したがいまして、健全な状態が確認されれば改築更新は行わないため、老朽化率は上昇いたしますが、標準耐用年数はあくまでも管理上の目安とされており、これを超えた場合においても、直ちに使用できなくなるものではないことから、引き続き適切な維持管理に努めてまいります。
以上であります。

岡 英彦君

了解いたしました。
下水道の場合は、老朽化率なり更新率というのはあくまで一つのデータであって、実地の調査で今時点では一定程度対応できているというふうに認識をさせていただきます。
2点目、今後の水道料金及び下水道使用料の改定の必要性についてでございますけれども、適切な時期に料金改定を行う必要が生じるものと考えているということですけれども、現時点では、いつから議論することを考えておられるのか、お伺いをします。

水道部長(里 克由起君)

再質問に御答弁を申し上げます。
市では、今年度から次期上下水道ビジョンの策定に向けて作業を開始したところであり、この策定作業の中で、料金改定の必要性についても検討していく予定であります。
以上であります。

岡 英彦君

新しい江別市上下水道ビジョンの策定がこれから始まるということで、その中で議論をされていくということかと思います。
仮の話になってしまいますけれども、江別市上下水道ビジョン策定作業の中で料金改定が必要であると判断された場合、その後どのような流れで改定が進んでいくのかを確認しておきたいと思いますので、よろしくお願いします。

水道部長(里 克由起君)

再質問に御答弁を申し上げます。
料金改定をする際は、まず、市の料金改定案を江別市上下水道事業運営検討委員会へ諮問し、その後、市が同委員会の答申内容を踏まえ、条例改正案を市議会へ提案することになると考えます。
以上であります。

岡 英彦君

これも現段階では難しいと思っていますけれども、市民としては、その時期なり上げ幅というものが一番関心のあるところなので、仮に上げる方向に行かざるを得ないというのが外形的な状況だと思いますが、上げる場合の上げ幅の見通しについて、現時点で何か持っているものがあるのかについてお伺いします。

水道部長(里 克由起君)

再質問に御答弁を申し上げます。
次期江別市上下水道ビジョンは令和11年度がスタートとなりますので、この策定作業の中で、料金改定の必要性についても検討していく予定であります。したがいまして、改定率につきましても、現段階でお示しできるものはございません。
以上であります。

岡 英彦君

了解いたしました。
現段階で予断をもって言えないということで、それはそれで致し方ないところもあるかなというふうに思っています。
ただ、今年度から令和10年度まで江別市上下水道ビジョンの策定作業をしていくので、その中で必要かどうかを見極めていくということ。次の江別市上下水道ビジョンは令和11年度から令和20年度の10年間のビジョンですので、普通に考えると、その中のどこかで料金改定が必要になってくるであろうということが見通せると思いますし、可能性は低いと思いますが、最短だと令和11年度にも料金改定が必要となることも可能性としては、ゼロではないというふうに認識しておきたいと思います。
いずれにせよ、江別市上下水道ビジョン改定の中で、料金改定の必要性が分かり次第、議会及び市民に対して、そういう方向であるということを速やかにお話しいただきたいと思いますので、要望をしておきたいと思います。
以上で、私の質問を終わります。

議長(野村尚志君)

以上をもって、岡英彦議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
高橋典子議員の物価高騰から市民の暮らしを守る取組について外2件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

高橋典子君

それでは、通告に従い、順次、質問してまいります。
1件目として、物価高騰から市民の暮らしを守る取組について質問いたします。
1点目に、物価高騰による市民生活への影響に係る認識についてお伺いします。
改めて申し上げるまでもなく、この間の物価高騰は、国民の暮らしに大きく影を落としています。一部の大企業はともかく、多くの国民が働く中小企業では、物価の上昇率に見合う賃金のアップは難しく、実質賃金は一時期を除き基本的にはマイナスの傾向にあります。年金支給額も、今年度また若干の引上げはあったものの、マクロ経済スライドによって引上げ幅が賃金の上昇率より低く抑えられ、実質的には目減りとなっています。
このような中、日本共産党では、全国的な取組として対話型の要求アンケートを行ってきており、江別市においても、多くの方から暮らしの実感や政治課題についての御意見を伺ってきました。
このアンケートでは、まず初めに、暮らしの実感を教えてくださいとの項目で、ゆとりがあり、不安はない、不安はあるが、ゆとりはある、不安が多く、ゆとりもない、すぐに助けてほしい、この4つのうちから1つを選んでいただく質問をしています。
頂いた回答では、多くの方が不安が多く、ゆとりもないと回答されており、一定の安定した収入のある方であっても、不安はあるが、ゆとりはあると回答されています。現時点では暮らしには困っていないけれども、今のような状況がさらに進めば、生活は困難になっていくと記載された方も少なくありません。改めて、政治のかじ取りについて厳しく問われるのではないかと感じるところです。
一方、当市では、年少人口の転入超過数は、全国の市町村の中で6年連続20位以内を維持するなど、明るい話題も多いように感じます。市民の暮らしの実態の一つの判断材料としては、この間、市税は微増傾向であること、予算審査等でも質疑させていただいてきましたが、小・中学生の就学援助制度における認定率は年々下がってきております。
しかしながら、市民の暮らしの状況がよい方向に進んでいるかと言えば、決してそうとも言い切れないように感じるところです。就学援助制度については、対象世帯の範囲は生活保護基準が引き下げられる以前の水準で対応されていますが、住宅を新築して市内に転入される世帯も多く、住宅ローン等を抱え、生活実態は必ずしも楽ではないのではないかと思われます。
また、御高齢の方においては、目減りする年金の下で不安を訴える方も多く、市民の暮らしの実感は厳しいものがあるのではないかと感じます。具体的な数字として把握しにくいところもあるかとは思いますが、物価高騰は市民の暮らしに大きな影響を及ぼしているように感じます。市長はどのように捉えておられるか、見解をお伺いします。
次に、2点目として、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金への対応について質問いたします。
このたび、令和7年度一般会計予備費の使用が閣議決定され、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の推奨事業メニュー分として1,000億円の措置がされたと、各種の報道や国のホームページでも確認したところです。
この金額で、市町村ではどんなことができるのだろうか、物価高騰対応ということではあるけれども、効果的な使い方ができるのだろうか、市民の暮らしの実感に対応できるような形としてどんなことができるのだろうかと不安も感じております。
そうこうするうちに、国民1人当たり2万円を給付すると、自由民主党の参議院議員選挙の公約に盛り込まれるとのニュースも伝わってきました。子供は1人2万円、住民税非課税世帯の大人は1人当たり2万円が加算されるとも報道されています。
日本共産党議員団では、この間の各種の給付金事業に反対はしておりませんが、その効果への疑問も感じるところではあります。一時的にほっと一息つくことはできますが、所得の向上対策や税制の見直しなど根本的なところでの対応が必要であり、一時的な給付金では問題の解決にはなっていないと、度重なる給付金事業の中で感じてきたところでもあります。実際、今回の給付金の報道には、国民の中でも賛否両論があるようです。
いずれにしても、まず当市としては、さきに示された物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金への対応を考えなければなりません。
このたびの交付金については、5月27日の内閣府からの事務連絡では、実施計画の第1回目の提出期限が6月30日の12時、2回目の提出期限が10月31日の12時とのことです。今月末の提出期限というのは難しいと思いますが、どのように対応されようとしているのか、お考えをお聞かせください。
次に、3点目として、各種福祉制度の市民周知について質問いたします。
これまで述べましたように、昨今の厳しい状況の下で、苦しい生活を送られている市民は少なくないのではないかと感じるところです。
先ほど御紹介した要求アンケートでも、御高齢の方が健康面での不安を抱えながら少ない年金を補うために働き続けておられるとのお話も伺いました。中には、御病気により一旦は仕事を辞め、療養し、体調が少しよくなったので、短時間でも仕事をするようにしているとおっしゃる方もいました。
いろいろとお話を伺う中で、場合によっては市の福祉施策や国の制度などを御紹介することもありますが、それにしても私たちが直接つながれる人数には限界もあります。各種の制度について、対象となる方に情報を届けることは、基本的には公的な体制の中で周知していただくことが重要だと改めて感じるところです。
かねてから、年末見舞金の制度周知や生活保護制度を正しく理解していただくための取組を機会あるごとに求めてきましたし、この間、一定の改善がされてきていることも承知しているところであります。それにしても、この間の厳しい状況を考えると、改めて対象となる方に情報が行き届くように、さらに工夫した取組が必要ではないかと思いますがいかがでしょうか、お考えをお伺いします。
次に、2件目として、北海道バレービジョン協議会への参加についてお伺いします。
1点目に、北海道バレービジョン協議会の概要についてです。
新聞報道等で同協議会が設立されたことを知りました。いささか唐突な感じを受け、新聞記事を読んだりインターネットで検索したりしてみましたが、報道されている内容や同協議会のホームページを見ても、いま一つよく分からないというのが実感です。
私自身はこうした業界については全く疎いので、そのせいかとも思いますが、それにしても一定の議員経験がありますので、普通は文面からある程度の雰囲気は読み取ることができるとの自負もあります。
この協議会への参加団体を見てみると、相当な体制で取り組まれるものと感じますし、各方面から期待されていることもある程度は理解いたします。
ホームページでは、本協議会は、ラピダス株式会社が千歳市に整備を進める次世代半導体製造拠点を契機に、北海道全体の産業構造や地域の可能性を見直し、将来にわたる成長基盤を再構築することを目的として発足したとされ、単なる地域振興や個別企業の誘致を超えた産業政策、人材戦略、社会基盤の再設計を総合的に描く構想プラットフォームとしての役割を担う団体であると説明されています。それにしても、今後どのような展開を想定しているのかなど、具体的なことがなかなか伝わってこないように感じるところでもあります。
そこで、率直にお伺いしたいのですが、当市も参加するこの協議会について、その概要など、ぜひ説明していただきたいと思います。
次に、2点目として、当市は、この協議会にどのようなことから参加することになったのか、その目的や参加するメリット等、どのようなことが期待できるのかなど、現時点で考えておられることについて御説明いただきたいと思います。
次に、3点目として、ラピダス株式会社との関係についてお伺いします。
この協議会は、ラピダス株式会社の千歳市への立地を契機に設立されたものと説明されていますが、そのラピダス株式会社については、この間、国会において、情報処理の推進に関する法律の改正、いわゆるラピダス支援法とも呼ばれる法律が可決・成立したところでもあり、これまでの経緯を見ても、国が大きく関わっていることは周知のことでもあります。
この間の国会での審議においても様々な懸念が示されており、ラピダス株式会社など一握りの半導体企業に10兆円以上もの公的支援を行うことや、半導体メーカーのエルピーダメモリ株式会社が破綻し、公的資金の約280億円を毀損したことへの反省のない公金投入となること、さらには、同社の会長が、重要な部分は国防の領域、まずはアメリカに届けるなどと述べられていることも含め、ラピダス株式会社が米軍用半導体生産を担わされることになるのではないかといった危惧など、多くの疑問点が指摘されてきたところでもあります。
今後のことでもあり、現時点で判断できるものではないかとも思いますが、特にアメリカの軍事への需要など、そうした方向に進むことがあれば、当市として、ラピダス株式会社との関係については慎重にならなければならないのではないかと考えるところでもあります。
当市が参加する北海道バレービジョン協議会は、ラピダス株式会社あっての協議会とも言え、当然、一定の関わりはあるものと考えることから、心配するところです。
当市は、平和都市宣言をしている自治体です。その点においても今後どのような姿勢で臨むのか、基本的な姿勢について考えておく必要があるのではないかと思いますがいかがでしょうか、御見解をお聞かせください。
次に、3件目の道路の安全とバリアフリー化について質問いたします。
まず、大麻駅跨線人道橋の架け替え工事について、一日も早く進めていただきたいとの思いから質問いたします。
当市は、JRの線路により南北が分断されていると江別の顔づくり事業のときなどに盛んに言われていましたが、そのJR野幌駅周辺は、歩行者も車も、幾つもの経路で南北を行き来できるようになりました。また、他の地域でも、踏切やアンダーパスなどによって行き来できるようになっています。
その一方で、大麻・文京台地域では、JR大麻駅から少し離れた場所にアンダーパスがあるほかは、急な傾斜を上り下りする跨線人道橋等があるのみです。特にJR大麻駅周辺は、商業施設や公共施設、医療機関などがあり、文京台地区と大麻地区を行き来する必要のある場所であり、そのことから都市計画マスタープランの地域別構想にも、大麻駅跨線人道橋の架け替え工事の推進により、バリアフリーに配慮した拠点内の移動の円滑化を進めますとされているところでもあります。
改めて申し上げますが、この大麻駅跨線人道橋はバリアフリー未対応であり、老朽化も進んでいることから、JR北海道と協議を行いながら、当初、2021年度から事業を開始し、今年度には完了する予定で進められていました。
しかし、JR北海道から、新幹線開業に向けた工事発注部署の人手不足及び受注業者不足の状態のため、工事の着手時期を確定することはできないなどとされ、工事開始には至っていない状況について、改めて、この春、市のホームページでも示されたところです。
一方で、この間、2030年度末開業を目指して進められてきた北海道新幹線の札幌延伸が2038年度末まで遅れるとの見通しが報道されています。そうしたこともあり、大麻・文京台地域にお住まいの方たちから、大麻駅跨線人道橋の工事がさらに遅れるのではないかと心配する声が寄せられています。
これまで何度にもわたって指摘させていただいてきましたが、大麻地区だけでなく、文京台地区においても、長く住まわれている方たちの高齢化が進み、日常生活の中で、この場所をどのようにして渡るかということが切実な問題になっています。さらに何年待たされることになるのか、不安の声が寄せられています。
一日も早い工事着手と完成が待たれていますが、市として、どのように進めていこうとされているのか、お考えをお聞かせください。
次に、2点目として、歩道の構造についてお伺いします。
まず、初めにお断りしておきますが、歩道と自転車歩行者道を指して歩道等と呼びますが、一般的には区別せず歩道と呼ぶことも多いので、今回の質問では、歩道という言葉で表現させていただきます。
それでは、質問に入ります。
少し前のことですが、地域の方から、4番通りと14丁目通りの交差点部分のことで問合せを頂きました。近くの大型商業施設に向かう道でもあり、意外と交通量のある場所でもあります。
この場所の車道部分は既に工事が終わり、その後、歩道部分の工事が進められてきたところです。普通は交差点部分の車道との擦りつけ部において、歩道には傾斜が設けられ、歩道と車道の段差は最小限に抑えられているところですが、この場所では傾斜が設けられておりません。
お問合せいただいた方は、自転車で通ろうとされて驚き、情報を寄せてくださいました。現地を確認しましたが、その状態は自転車の方にとって危険であるとともに、歩行者にとっても歩きにくいものであると感じました。
近年、道路の構造については、バリアフリーは基本的なこととして理解されるようになっていると感じてきたところですが、その取組は、障がいの有無にかかわらず、誰もが安全に利用できる道路づくりにつながるとも理解するところです。
この場所は道道の部分ではありますが、市の土木事務所にお伝えさせていただきました。同時に、このように一般的には考えにくい施工が、もしかすると普通のこととして行われているものなのかと疑問に思いました。
そこで、お伺いしますが、市が発注する市道の工事で、このような形状の道路を造るようなことはないのか、確認させていただきたいと思います。高齢化が進む下で、バリアフリー化やユニバーサルデザインの考え方はあらゆる場面で取り入れられるべきものと考えますがいかがでしょうか、お伺いします。
3点目に、白線の塗り直しや路面凍上への対応についてお伺いします。
この冬の雪の降り方や気温の影響があったのか、これらの問題がマスコミなどでも度々取り上げられていたように感じます。特に、この春、白線が消えている道路のことがテレビ等の報道で話題になり、地域の方からも問合せを頂くところでもあります。また、それとともに、道路の白線について、国道や道道、市道の区別や区画線と道路標示の違いなどにも御理解いただけているようではあります。
いずれにしても、市民の安全を守るために、これらの表示が良好な状態で維持管理されることは重要なことでもあり、計画的に対応されなければならないものと考えます。また、路面凍上の問題についても、特にこの春には、例年以上にあちこちで舗装が剝がれ、穴が開いた状態になっているところが目につきました。
毎年、春には早期に補修工事に着手できるよう対応されているところではあります。地道な作業となりますが、これらの事業も市民の安全を守るために欠かせない重要なものと言えます。こうしたところに十分な予算が確保され、きめ細かに対応することが求められると思いますがいかがでしょうか、この間の状況についてお伺いいたします。
以上で、1回目の質問と致します。

議長(野村尚志君)

一般質問の途中でありますが、昼食のため暫時休憩いたします。
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午前11時47分 休憩
午後 1時00分 再開
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副議長(徳田 哲君)

休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
高橋議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(後藤好人君)

高橋議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、物価高騰から市民の暮らしを守る取組に関しまして、物価高騰による市民生活への影響に係る認識について御答弁を申し上げます。
5月に総務省が発表した令和7年4月分の消費者物価指数は、前年同月比で3.6%上昇しているほか、報道によりますと、本年中に1万4,000品目を超える食品の値上げが予定されているとのことであります。
一方で、厚生労働省が実施している毎月勤労統計調査の令和7年4月分では、実質賃金は4か月連続でマイナスになっており、賃上げが物価上昇に追いついていない状況が続いているものと承知しております。
こうしたことから、私と致しましても、議員が御指摘のとおり、世帯によって感じ方に違いはあると思いますが、物価高騰は市民生活に大きな影響を及ぼしているものと認識しております。
次に、北海道バレービジョン協議会への参加について御答弁を申し上げます。
初めに、北海道バレービジョン協議会の概要についてでありますが、この協議会は、ラピダス株式会社が千歳市に整備を進めている次世代半導体製造拠点を契機として、産業構造や地域の可能性を見直し、将来的には北海道全域へ経済波及効果を高めることを目的とする団体であり、北海道経済連合会の会長が協議会の会長となって設立されております。
協議会は、特別会員、法人会員、公共会員の区分で組織され、特別会員及び法人会員には、北海道経済連合会、ラピダス株式会社をはじめ、電気通信業、金融機関、会計事務所、建設業、不動産業、航空業のほか、大学や高校など幅広い分野から参加しております。
また、公共会員には、当市や札幌市など石狩管内全ての自治体や北海道商工会議所連合会などが参加し、各会員の知見や専門性を結集した産学官金連携の取組が期待できる組織となっております。
今後におきましては、複数のテーマに応じた専門部会に分かれて、産業振興、人材育成、地域連携などの分野で具体的な議論を進める予定となっております。
次に、参加目的についてでありますが、この協議会は、ラピダス株式会社の立地により期待される経済効果を北海道全域へ波及させることを目指すものであり、市と致しましては、協議会に参加することで、関連する事業の進捗状況、会員企業や自治体などの動向を把握できることから、今後の企業誘致等に向けて有益な情報収集と意見交換の機会になるものと考えております。
また、当市の住環境、子育て、教育分野などでの強みについて、幅広い分野から参加している特別会員や法人会員に対して積極的にPRできる機会にもなるほか、北海道バレービジョンのテーマの一つとなっているインフラ整備等において、道央圏連絡道路一般国道337号の全線開通に向けた後押しになることも期待しているところであります。
次に、ラピダス株式会社との関係についてでありますが、ラピダス株式会社が量産化を目指す次世代半導体は、従来の半導体よりも高速化、低電力化などを実現し、コンピューター、通信機器、自動車、家電などの先端機器における活用が見込まれており、様々な分野で使われる可能性があると認識しております。
なお、現時点におきましては、次世代半導体の使途は明らかにされておりませんが、市と致しましては、ラピダス株式会社の北海道への立地により期待される経済波及効果や関連する企業等の誘致を念頭に置きながら、協議会に参加してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でありますが、このほかの御質問につきましては、企画政策部長ほかをもってお答え申し上げます。

企画政策部長(三上真一郎君)

私からは、物価高騰から市民の暮らしを守る取組についての御質問のうち、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金への対応について御答弁を申し上げます。
市では、これまでも、物価高騰に対応するため、国の交付金を活用するなどして、低所得世帯等に対する給付金の支給や子育て世帯に対するギフトカード配付などの対策を実施してまいりました。
また、本年度におきましては、国において、5月27日付の閣議決定により、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の推奨事業メニュー分として1,000億円が措置され、当市に対して第1回目の提出期限を6月30日とする通知とともに、交付限度額として5,019万8,000円が配分されたところであります。
市と致しましては、効果的な対策について十分な検討を行う必要があることから、第2回目の提出期限である10月31日に向け、国の推奨事業メニューに基づき具体的な対策を検討しているところであり、その事業に係る補正予算を第3回定例会に提出したいと考えているところであります。
いずれに致しましても、国や北海道の動向を見極めながら、当市において何ができるかを判断してまいりたいと考えております。
以上であります。

健康福祉部長(白石陽一郎君)

私からは、物価高騰から市民の暮らしを守る取組についての御質問のうち、各種福祉制度の市民周知について御答弁を申し上げます。
各種福祉制度の市民周知に関しまして、年末見舞金制度については、広報えべつ、社会福祉法人江別市社会福祉協議会の広報への掲載に加え、昨年10月には、市公式LINEを活用するなどして制度周知の拡大に努めております。
生活保護制度については、正しく理解され、ためらうことなく相談や申請を行っていただけるよう、生活保護制度の概要やよくある誤解、生活保護の基準額、最低生活費のモデルケースなどを市ホームページに掲載しております。
さらに、広報えべつ令和6年10月号では、年末見舞金制度と生活保護制度の記事を並べて掲載することにより、目につきやすくなるよう工夫を行いました。
また、生活保護制度の周知においては、今年度から、新たにカラー印刷でより分かりやすいパンフレットを、本庁舎、大麻出張所、江別市総合社会福祉センターに配置するなど、周知方法を工夫してきたところであります。
市と致しましては、各種福祉制度の理解促進は重要であると認識しておりますことから、引き続き周知に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。

建設部長(惣万祐仁君)

私から、道路の安全とバリアフリー化について御答弁を申し上げます。
まず、大麻駅跨線人道橋架け替え工事の推進についてでありますが、当該人道橋は、JR大麻駅に近接し、大麻地区と文京台地区を連絡する地域の方々の生活に密接した道路施設であります。
これまで、定期的な日常点検により適正な維持管理に努めておりますが、バリアフリー未対応の施設であることに加え、平成28年度に実施した施設健全度を診断する橋梁点検において、施設の構造に係る部分について老朽化が確認されたところであります。
これを受けて、江別市橋梁長寿命化修繕計画において、最も対策優先度の高い施設として位置づけ、JR北海道と基本協定締結に向けて技術的な協議を進めてまいりました。
しかし、令和3年度に、JR北海道から、新幹線事業の影響による人手不足により当該工事の実施時期を確定することができないとの回答があり、これまで基本協定の締結には至っていない状況であります。
なお、JR北海道との協議は継続して実施しており、今年の協議の中では、新幹線工事の遅れに伴う架け替え工事の実施時期に直接的な影響はないと確認しているほか、近年中の基本協定締結を前提とした事業期間や事業費などの詳細について調整を進めているところであります。
いずれに致しましても、市と致しましては、架け替え工事の早期着手に向けて、引き続きJR北海道と協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、歩道の構造についてでありますが、道路の車道と歩道の境界部には、車両が路外に逸脱することを防止し、歩行者を保護するために、高低差を設けた縁石を設置しております。
市では、平成24年に、江別市移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める条例を制定し、高齢者、障がい者等の移動等の円滑化のために必要な市道の構造に関する基準を定めております。
市が整備する道路におきましては、この基準に基づき、歩道の舗装は、平たんで滑りにくく、かつ、水はけのよい仕上げの構造としており、道路の交差点部におきましても、歩行者が道路を横断する部分は、歩車道を分離する縁石に低下部を設けて高低差を解消する構造としております。
なお、議員が御質問の4番通りと14丁目通りの交差点部につきましては、市民の方から、縁石による歩車道の高低差が道路横断の支障となるとの指摘があったことなどから、道路を管理している北海道へ高低差の解消について要請しているところであります。
いずれに致しましても、引き続き、高齢者、障がい者等の円滑な移動に配慮した道路づくりに努めてまいります。
次に、白線の塗り直しや路面凍上への対応についてでありますが、まず、白線は、交通の安全と円滑な通行を確保する目的で設置しております。
市道における白線につきましては、道路パトロールや地域の要望により、消えかかっている白線を把握し、交通量の多い幹線道路を優先的に塗り直しを進めております。
なお、市の所管以外の白線につきましては、市民などからの問合せの都度、各管理者へ情報提供を行っております。
また、路面凍上は舗装破損の大半を占める要因であり、その多くは春先に発生しております。市道における凍上による破損箇所につきましては、道路パトロールのほか、市民からの情報提供により把握し、危険な箇所を緊急的に補修しております。
議員が御質問の白線の塗り直しや路面凍上への対応につきましては、このような基本的な考えを基に、優先性や緊急性を勘案しながら、限られた道路維持管理予算内で効果的かつ迅速な対応に努めております。
今後におきましても、引き続き安全な交通環境を守る道路管理に取り組んでまいりたいと考えております。
以上であります。

高橋典子君

それでは、再質問に移らせていただきます。
物価高騰による市民生活への影響に係る認識については、前に質問したときも同様のことを質問させていただいておりまして、今回も、改めて丁寧な答弁を頂いたというふうに理解するところです。
先ほど質問の中で御紹介しましたように、市民と対話しながらのアンケートを取る中で、改めて生活の大変さを実感したところです。一方で、江別市内でも、生活水準の格差もあるのかなというものも感じるところです。今、行政としてやらなければならないことは、困窮されている方たちに、的確に必要な支援が届くことだと思います。
2点目の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金については、補正予算が組まれて、次の定例会にも提案されてくるということですので、改めてその際に議論できる機会があるかと思っております。
いずれにしても、先ほど答弁の中で説明していただきましたように、江別市としては5,000万円ほどの予算ということで、何ができるのかが本当に難しいかと思いますが、ぜひ役所の皆さんと知恵を絞って、少しでも市民が納得して、ほっとできるような補正予算を組んでいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
3点目の各種福祉制度の市民周知については、再質問させていただきたいと思います。
御答弁いただきましたように、この間、様々に御努力いただいているところは理解するところです。御紹介いただいたそれぞれの取組を拝見しているところではありますけれども、それにしても、もう少し配慮があったらいいのにと思うこともあるものですから、その点を指摘させていただきながら、再質問とさせていただきます。
例えば、年末見舞金制度については、生活保護基準以下というふうに説明されていますが、普通の市民にとっては、その生活保護基準というのがどのくらいなのかが分からない、その額が分からないというのがあります。
生活保護制度については、カラー印刷のパンフレットができて見やすくはなりましたけれども、そのパンフレット自体に、例えば、本当に困ったらとか、本当に必要な人がといった表現が書かれているのです。こういうのを見たときに、市民の方は、自分はまだそこまでの状態ではないと思わせてしまうのではないか、そういった心配もするところです。
困ったときにちゅうちょなく相談いただける、そして、必要な制度につなげていくことが必要だと思います。ちょっとした言葉のニュアンスで、こちらが思うようなメッセージが伝わらないこともあると思いますので、そうしたことへも配慮いただきたいというふうに思っております。そもそもカラー印刷のパンフレット、それが置いてあることに気がついていただけるかどうかということもあると思います。
それと、先ほどの年末見舞金制度とも重なる部分ですけれども、生活保護基準等がどのくらいの状況なのかという点で、例えば、ホームページに掲載されるようになったこと自体は、以前と比べると本当に大きく改善されたというふうに思うのですが、市のホームページを見て、そこまでたどり着くことができるのかということですとか、そこまでたどり着いたとしても、ある程度生活保護制度を理解している方でなければ、それを見て生活保護基準を理解するのが難しいのではないかというのも正直感じるところです。
年末見舞金制度を広報に掲載する際の工夫についても、工夫して載せていただいたのは分かるのですけれども、ほかの記事と同じように文字での説明で、広報を丁寧にずっと読んでいっていただける方でないと、なかなかそこまで情報をキャッチすることが難しいのではないかというふうにも思うところです。
いずれにしても、対象となる方の視点から見ると分かりにくいのではないか、情報が十分届けられるかなという不安があります。
前にも当会派の一般質問や委員会の場で指摘させていただいたように、他市で作成しているポスターのように、ぱっと目について、もしかしたら自分も使える制度なのかもしれないと感じていただけるような配慮が必要なのではないかというふうに思います。
今、行政として考えるべき大切なことは、制度の対象となる方に、その制度についての情報が確実に届いているかという、そこにあると思います。特に福祉に関わる制度では、該当する方に制度を利用していただき、生活を維持し、改善して、健康的で文化的な生活を保障する、それが行政として考えなければならない最も重要なことだと思います。
改めてそうした面でさらに工夫をする必要があるのではないか、また、これまで指摘してきましたように、市民が目にする機会が多い場所へのポスターの掲示など、周知方法についてさらに検討、工夫していただきたいと思いますがいかがでしょうか、この点について再質問とさせていただきます。
次に、2件目の北海道バレービジョン協議会への参加についてです。
具体的にはこれからということですので、再質問は致しません。何か目に見えるような話題が提供されたときには、恐らく議会にも報告いただけるものと思いますので、それを待ちたいと思います。
ただ、心配なのはラピダス株式会社のことについてです。先ほど国会での議論の様子を御紹介させていただきましたけれども、なぜそういう心配をしているかと言うと、今、他の半導体メーカーが今年中に2ナノ半導体の量産に入るといった報道もされているところで、そこが先行して半導体の量産に入ると、民間部門でかなりのシェアを占めることになるのではないか。そうしたら、その後に続くラピダス株式会社は、どんなところに取引先を見つけることができるのかということがすごく心配されている部分でもあります。
この点についても今後のことでありますので、しっかりと情報収集しながら、市として適切な対応をしていっていただきたいと思います。
特に気になるのは、半導体関連の企業誘致の際に、その企業がラピダス株式会社と取引する企業であれば、もしかしたら間接的に、それこそ国会で話題になったような軍需産業につながるようなことになれば、江別市に誘致した関連の企業も間接的に関わってしまうことになりかねませんので、そうしたことも十分配慮して対応していっていただきたいということは申し上げておきます。
3件目の道路の安全とバリアフリー化についてです。
これも御答弁は理解いたしました。特に大麻駅跨線人道橋の架け替え工事については、これまでと違って少し具体的な答弁が頂けたかと思います。地域の方たちは、1年、2年という問題ではなくて、一日も早くという切実な思いで待っておりますので、ぜひともJR北海道との協議を進めていただいて、少しでも早く工事に着手できるように進めていただきたいと思います。そのことを申し上げておきます。
2点目の歩道の構造についてですけれども、江別市が道路の基準をつくったように、北海道も同じようにそういう基準を持っていると思うのです。それなのに、なぜああいう工事になってしまったのかというのがすごく疑問でしたし、もしかしてそういうことが普通に行われているのではないか、あるいは、ちょっとしたチェック漏れでそういうことが起こってしまうのではないかという心配がありましたので、改めて今回の質問で取り上げさせていただきました。
少なくとも、江別市が関わる工事においては、きめ細かにチェックしていただいて、確実な工事をしていただけるものというふうに期待いたしますので、今後ともよろしくお願いいたします。
白線についても、本当はもっとあちこちでかすれているところもありますけれども、これも予算の限界もあるのかもしれませんが、特に子供たちの安全を守るために、しっかりと予算をつけてもらいながら進めていただければと思っております。江別市の道路が、きれいで、しかも分かりやすい道路だと思っていただけるように、ぜひ今後とも御努力をお願いしたいと思います。
以上で、再質問とさせていただきます。

健康福祉部長(白石陽一郎君)

再質問に御答弁を申し上げます。
物価高騰から市民の暮らしを守る取組について、各種福祉制度の市民周知についてでありますが、高齢者や障がい者、生活困窮者など、各種福祉制度を必要とする方への周知につきましては、先ほども御答弁を申し上げましたとおり、様々な媒体を活用し、工夫しながら取り組んでいるところであります。
議員が御指摘のように、制度が正しく理解され、対象者に行き届くよう周知を行うことは重要であると認識しておりますので、引き続き工夫しながら各種福祉制度の市民周知に努めてまいります。
以上であります。

高橋典子君

3度目の質問は致しませんが、市民に伝わりやすくということを考えたときに、市民からどのように見えるかというところへも配慮いただければ、よりよいものがつくれるのではないかと思っております。
江別市に住む市民の皆さんが安心して暮らし続けられるように、本当に必要な制度が必要な方に届けられるように、今後とも行政のほうでも御努力いただきたいと思います。そのことをお願いしまして、今回の質問を終わらせていただきます。
以上です。

副議長(徳田 哲君)

以上をもって、高橋典子議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
藤城正興議員の江別市の農業についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

藤城正興君

議長に発言の許可を頂きましたので、通告に従い、順次、質問させていただきます。
1件目、江別市の農業についてです。
昨年6月に改正された食料・農業・農村基本法に基づく食料・農業・農村基本計画が本年4月11日に閣議決定され、今後20年を見据えた農業課題が整理されています。食料・農業・農村基本法の理念に基づき施策の方向性を具体化し、平時から食料安全保障を実現する観点から、生産性向上、付加価値向上や輸出の促進により農業経営の収益力を高め、農業者の所得の確保、向上を図るための具体的な施策を進めるべく、初動5年間は当初予算とは別枠予算を設け集中的に構造転換に取り組むと、本年6月13日にも閣議決定しております。
しかし、毎日のようにお米のニュースが取り上げられて、既に食料の安全保障は脅かされている事態ともなっており、生産者の減少と今後の農地の減少は待ったなしのところまできております。
そこで、1項目め、スマート農業の活用についてです。
日本の農業は、今後20年間で、基幹的農業従事者が116万人から30万人まで、約4分の1に減少することが見込まれております。このような状況下で、従来の生産方式を前提とした農業生産では、農業の持続的な発展や食料の安定供給を確保できないとされています。そのため、農作業の効率化等に資するスマート農業技術の活用と併せて、生産方式の転換を進める必要があります。
国では、昨年6月に農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律が公布され、10月に施行されました。ドローン、GPSトラクター、AIによる栽培支援などのスマート技術を使いやすくすることを目的としており、農業の効率化や省力化を進めるための支援制度を整える法律になります。
農業者がスマート農業技術を活用し、新たな生産方式を導入する生産方式革新実施計画と企業や研究機関がスマート農業技術の開発・供給を行う開発供給実施計画があり、認定を受けることで、税制優遇や融資支援、行政手続の簡素化などの支援措置を活用できます。施行より半年余りが過ぎ、本年5月末現在では、前者が31件、後者が39件の認定を受けており、スマート農業への関心の高さがうかがえます。
このように、国が大きくかじを切る前に、一昨年9月の一般質問において、江別市のスマート農業の取組と必要性を質問いたしました。スマート農業をはじめとするデジタル技術の活用により、人口減少・少子高齢化社会における持続可能な農業生産体制の構築が重要と考えていることから、引き続き有効な方策を検討してまいりたいと考えておりますとの答弁を頂きました。
その後、現在に至るまで、市が主催のスマート農業ワークショップが3回開催されておりますが、スマート農業に対する意識の向上と問題点が見えてまいりました。生産者と関係団体がディスカッションを行う中で、江別の農業の実態やスマート農業に期待することや様々な課題が回を増すごとに建設的に話し合われてきているように感じております。
今後、持続的な農業経営を続けるためには、田畑に作物を真っすぐ植える、耕起する自動操舵機能はもちろんのこと、従来まで、生産者の勘や天候、土地の状況を毎日観察することから生まれる経験により成り立ってきた部分を、データを蓄積する機能を有するICT技術の使用により可視化することによって、土地を継承する人に対して分かりやすくなると同時に、今まで土地と作物に対して施してきた内容が間違っていなかったかどうかの検証も同時に行うことができると考えます。
今後、市として、国から出されている農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律を踏まえての取組と来年度から実装事業の時期となる、現在、国からの補助を受けて行っている事業で建てられた基地局をどのように生かし、導入費用等のコスト面の支援等、市としての具体的な事業の方向性などをお聞かせください。
2項目め、土地改良事業に対する今後の見通しについてです。
スマート農業を進めるに当たって、同時に取り組まなければならないのが土地改良と農業基盤の整備です。農地を効率よく活用し、集約化を進めていくためには、これまで以上に大規模な圃場整備が必要です。また、栽培技術が進化する中で、江別市の農業も、土地改良区や農協、そして農業委員会と連携しながら計画的に取り組まなければ、基幹産業として農業を持続的に発展させていくことが難しくなっています。
食料・農業・農村基本法第29条では、営農に適した農地や農業用水の確保、それらの有効活用を通じて生産性を高めること、気候変動などによる災害を防ぐ、または、被害を軽減することなどが示されており、その実現に向けては、地域の特性に応じた環境への配慮や先端技術の導入も求められております。具体的には、農地区画の拡大、水田の汎用化・畑地化、農業用水・排水施設の機能維持などが必要な施策として挙げられています。
一昨年、私が行った土地改良の一般質問に対して、市からは、持続可能な農業生産基盤を確保するには、計画的な土地改良事業の実施が重要であり、国や北海道、土地改良区などと連携して推進していきたいとの答弁を頂きました。
しかしながら、現在、異常気象や集中豪雨、酷暑といった自然条件の変化に加え、資材費の高騰によって工事費が輪をかけて増大しており、基盤整備はますます困難になってしまいました。
その一方で、米の需給問題に見られるように、食料安全保障の観点からも、農地や農業用施設の整備、保全は喫緊の課題です。生産コストの削減に加え、農業用水利施設の整備や大型農業機械がスムーズに使えるようにするための道路整備、田畑へのアクセス道路などの改良も同時に進めていく必要があります。
そこで、江別市として、今後の土地改良や農業基盤整備についてどのような方針と見通しを持っているか、お聞かせください。
3項目め、江別市のブランド牛についてです。
江別市のブランド和牛であるえぞ但馬牛が、現在、存続の危機に直面しています。
そのルーツは昭和46年頃に遡ります。当時の江別農業協同組合の役員が本場兵庫県の但馬牛を江別市に導入したのが始まりとされております。ホルスタイン種に比べると体は小柄ですが、肉質がきめ細かく、サシの入り方が非常に美しいのが特徴です。可食部の割合が多く、脂肪の融点が低いため、脂肪の風味をしっかりと味わうことができます。これまでにもステーキやハンバーグ、さらにはやきもの市の牛串などで、多くの市民の皆様に親しまれてきたことと思います。
しかし、現在、このえぞ但馬牛の生産が大きな転機を迎えております。
物価高騰の影響で配合飼料や燃油の価格が高騰し、肥育にかかるコストが年々増加しております。そのため、最終肥育まで行っている生産者は、現在では、市内に僅か3戸にまで減少しております。加えて、コロナ禍の影響もあり、この厳しい現状が数年間続いております。また、農業全体の課題として、生産者の高齢化による戸数の減少に加え、ICT化が進めにくい肥育の特性もあり、簡単に頭数を増やすこともできません。
一方で、肥料価格の高騰により堆肥の需要が高まり、耕畜連携の取組が再評価されております。江別市としても、ふるさと納税の返礼品として活用されているとともに、安定生産を図るため、生産者への補助制度を設けていることは承知しております。
しかし、現実には、最終出荷価格とそこに至るまでの経費のバランスが取れず、生産頭数の増加にはつながっておらず、むしろ存続が危機的であります。
このように、えぞ但馬牛の生産は、約50年にわたる地域の歴史と努力の積み重ねによって築かれてきた江別市の貴重なブランド資源であり、単なる畜産業の一つとして片づけられない価値を持っています。
そこで、伺います。
江別市として、この50年以上にわたるえぞ但馬牛の生産の歴史をどのように評価し、今後どのように継続・発展させていこうと考えているのか、具体的な支援策や今後の方向性についてお考えをお聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わります。

副議長(徳田 哲君)

藤城議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(後藤好人君)

藤城議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、江別市の農業に関しまして、まず、スマート農業の活用について御答弁を申し上げます。
国は、農業の担い手不足など社会環境の変化に対応していくため、生産を効率化するスマート農業技術の活用を推進しており、昨年には、スマート農業技術を活用した新たな生産方式の導入を促すことなどについて定めた、いわゆるスマート農業技術活用促進法が施行されたところであります。
市では、スマート農業技術による生産の効率化は、農業経営の安定化や担い手確保のための重要な取組であると認識しており、昨年度から国の補助事業を活用し、生産者や関係機関とのワークショップを開催し、当市に適したスマート農業手法や導入に向けた課題について意見聴取を進めております。
さらに、生産者の意見や関係機関との協議を踏まえ、今年度、農業機械の自動操舵システムの導入費用の一部を補助する事業を実施しているところであります。
御質問のスマート農業技術活用促進法に関する取組につきましては、生産者が新たな生産方式を導入して5%以上の生産性向上を目指す実施計画を策定し、国から認定を受ける必要があることなど、その制度の内容について、北海道農政事務所と連携して周知を図るとともに、生産者からの相談対応に努めてまいります。
また、スマート農業技術の実装に向けましては、引き続き生産者等の意見を伺いながら、現在、試行調査を行っている農業機械等の位置情報を補正するRTK基地局や気象観測装置などの運用のほか、農業分野以外での多用途活用も含め、今年度中に具体的な方向性を取りまとめたいと考えております。
次に、土地改良事業に対する今後の見通しについてでありますが、農地が市域の約4割を占める当市と致しましては、第7次江別市総合計画で定める都市近郊型農業の推進に当たり、農業経営の安定化や持続可能な農村環境づくりに向けた取組が重要であると考えております。
また、担い手不足の環境下における農業生産現場では、農作業の省力化、高度化に向けたスマート農業技術の導入が効果的とされており、このスマート農業の効果をより高めるためには、圃場の大区画化や農業用道路の拡幅などの基盤整備が重要であると認識しております。
しかしながら、基盤整備に要する経費は、近年の急激な資材費高騰等の影響により増大しており、生産者の将来にわたる負担が従来よりも大きくなっている状況にあります。
こうしたことから、市と致しましては、現在進めておりますスマート農業の推進と併せ、国や北海道、土地改良区などと連携して、生産者の受益者負担を含め、今後の土地改良や基盤整備の方向性について検討してまいります。
私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、経済部長からお答え申し上げます。

経済部長(石田賢治君)

私から、江別市のブランド牛について御答弁を申し上げます。
えぞ但馬牛は、江別和牛生産改良組合の生産者によって、市内で6か月以上飼育された黒毛和種の未経産牛または去勢牛から取られ、公益社団法人日本食肉格付協会において一定以上の格付が認められた品質の高い牛肉のブランド名であります。
市では、えぞ但馬牛のブランド化を支援するため、優秀な精液や受精卵の購入、繁殖牛を生産農家に留め置く自家保留及び受精卵移植に要する費用の一部を補助しております。
また、令和4年度及び令和5年度には、物価高騰対策として、国の交付金などを活用し、配合飼料購入費を助成する補助事業も実施したところであります。
しかしながら、生産者の高齢化や出荷価格に対して生産経費が高騰しているなどの理由により、えぞ但馬牛として出荷する肥育生産者が3戸まで減少し、年間出荷頭数も最盛期の60頭から20頭程度と大きく減少しております。
市と致しましては、50年以上にわたる生産者の努力によって市民の認知も広がり、ふるさと納税返礼品としても登録されているえぞ但馬牛は、地域のブランド資源として重要な役割を担っていると認識していることから、引き続きえぞ但馬牛の品質保持や生産の維持に向けて、江別和牛生産改良組合や農協などと協議してまいりたいと考えております。
以上であります。

藤城正興君

順次、再質問させていただきます。
1項目め、スマート農業の活用についてですが、御答弁の中に北海道農政事務所との連携とありますけれども、国の機関として甚だ動きが慎重でありますので、伴走すると、スピード感を持って導入するのがなかなか難しくなるように思っております。
一年でも早い普及導入を考えると、すぐにでも実施計画の策定をサポートしていただいて、スマート農業技術促進法だけではなく、もっと大きく事業化して、市が先導して交付金等の補助獲得をするぐらいの動きがなくてはいけないというふうに考えております。
国が交付金の中でもスマート農業技術の活用促進を重点的に支援する今の流れのうちに行っていただくことは可能でしょうか。意見を聴取いただくのはもちろんですが、周知を図り、相談対応をするだけでは、実装に至るまでに時間がかかります。その点、江別市の基幹的農業従事者の平均年齢は60歳、全国平均の69歳よりも10歳ほど若く、スマート農業など新しい技術や機械の導入には、ほかの地域よりも抵抗がなく、スピード感をもって事業の展開ができるのではないでしょうか。生産者も、そこに至るまでの情報提供や支援に関しては労力を惜しみませんし、先進的な導入事例ができれば、ほかの生産者も追随いたしますので、導入の加速につながるように思います。
相談対応や意見聴取だけでなく、市として、能動的に牽引していっていただけるような具体的なスケジュールや方策をお示しいただけないでしょうか。
2項目め、土地改良事業に対する今後の見通しについて。
御答弁の内容に関して、ある一定は理解いたしました。資材費の高騰はしばらく続きますし、むしろ下落ということにはなかなかならないと思いますので、今すぐ動くことが可能な部分について伺いたいというふうに思っております。
土地改良や区画整備には、地権者の同意が必要であります。本年3月に策定した地域農業経営基盤強化促進計画が重要であると私は考えます。
江別市全地域の地域農業経営基盤強化促進計画を確認したところ、担い手、認定農業者等への農地の集積・集約化を基本としつつ、農業を担う者により農地利用を進めると記述してあり、その達成のために必要な措置には、認定農業者や新規就農者を中心に担い手への農地集積を進めるとあります。
土地改良に関して必須である基盤整備、大区画化において、地域計画を進めるに当たり、地権者の感情に左右されることなく土地を引き継がなくてはいけないというふうにも思いますが、どのような形でそれを進めるのか、そして、新規就農者も中心として進める中には入っておりますが、果たして、それは現実的なのでしょうか。
また、農地の大区画化、土地の集積においては、必ず農業委員が関わってきますが、水田活用交付金や畑地化促進の制度下における農地の適切な評価や地域レベルまで落とし込んだ土地の売買や賃貸借において、その活動は今まで以上に重要となってまいります。その重要な役割に関して市長はどのようにお考えか、お聞かせください。
3項目めの江別市のブランド牛についてですけれども、御答弁には、地域ブランド資源として重要な役割を担っていると認識しているとありますが、実際にえぞ但馬牛として出荷する生産者数が3戸とまでなってしまっているのが現実です。
今後、国の補助制度や生産組合の体制改善、えぞ但馬牛の定義の見直し等ができれば、生産者が増えるようになり得るのか、それとも、物理的に生産者の年齢や飼料、物価高騰だけが要因で、そこを改善すれば増加可能なのかは検証されているのでしょうか。今後の具体的な対策と生産者数や生産頭数の目標数値も含め、お聞かせ願います。
以上、よろしくお願いいたします。

経済部長(石田賢治君)

私から、藤城議員の再質問のうち、まず、スマート農業の活用について御答弁を申し上げます。
初めに、農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律をはじめとする国の支援制度の活用についてでありますが、市では、スマート農業への関心や導入意欲が高まるよう、市主催のワークショップ等で先進事例や生産性向上に係る取組事例等を紹介してきたところです。
スマート農業の活用には、機器導入等に当たって生産者の負担を要することから、農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律に基づく制度の利用は、個々の生産者の営農方針に基づくものと考えております。
市と致しましては、スマート農業技術による生産の効率化は、農業経営の安定化や担い手確保のための重要な取組であると認識していることから、引き続き北海道農政事務所と連携しながら、スマート農業の推進に努めてまいりたいと考えております。
次に、スマート農業の推進に向けた具体的なスケジュールや方策についてでありますが、市では、7月開催予定のワークショップで生産者の意見を伺った上で、市が整備を進める実装の方向性について、今年度中に取りまとめたいと考えております。
以上であります。

市長(後藤好人君)

私からは、土地改良事業を含めた地域計画の進め方についての再質問に御答弁を申し上げます。
昨年度策定した地域計画では、効率的かつ安定的な農業経営を行う担い手への農地集積を進めることとしております。
市では、道央農業協同組合や土地改良区を含めた生産者が参加する地域との協議の場における議論を踏まえながら、計画の実現に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、農業委員の役割等に対する市の認識についてでありますが、農業委員会等に関する法律や農地法などにおいて、農業委員の役割として、農地等の利用関係の調整に関する審査、担い手への農地利用の集積・集約化などの農地利用の最適化に向けた活動などが定められております。
そのうち御指摘の農地の売買や賃貸借等の権利移動については、農地を管理する者がその全てを効率的に利用できるのか、常時農作業に従事できるのか、農地等の利用において地域との調和が図られるかなどの要件を審査することが求められていると承知しております。
以上であります。

経済部長(石田賢治君)

私から、江別市のブランド牛についての再質問に御答弁を申し上げます。
江別和牛生産改良組合からは、生産者の減少には、出荷価格に生産経費が見合っていないことをはじめ、生産者の高齢化、設備の維持経費の増加など、複合的な要因があると伺っております。
子牛の段階で売却するか、食肉として出荷するまで肥育するかは、生産者の営農方針に基づくものであり、市が生産者の戸数や生産頭数の目標を設定することは、なじまないと考えております。
市と致しましては、えぞ但馬牛は地域ブランドとして重要な役割を担っていると認識していることから、引き続き品質保持や生産の維持に向けて、関係団体と協議してまいりたいと考えております。
以上であります。

藤城正興君

3回目の質問は致しませんが、3点全て要望とさせていただきます。
1点目のスマート農業の活用についてですが、今後も、スマート農業の活用について、生産者や先進地、そして、関連団体と情報を密に共有して、導入意欲のある農業者が国の支援制度を活用したいと市に相談に来られたときは、決して申請窓口をたらい回しにすることをせず、適切かつ迅速に対応していただきたいというふうなことを要望いたします。
2点目、土地改良事業に対する今後の見通しについてですが、水田政策がこのように大きく見直されて、担い手不足が顕著な今、一経営体が耕作を担う面積が大きくなってきております。効率を重視しなければ営農が困難となってまいりました。
土地の集積や大区画化は必須であり、地域計画に基づく農地の適切な評価や賃貸、売買には、農家の営農を左右する審査や決断を強いられる農業委員という存在が、今まで以上に重要となってきます。政策が目まぐるしく変化する中ではありますが、市として、速やかな情報提供や情報共有を図り、重責を担う農業委員の活動もサポートしていただいて、土地改良事業が円滑に進むよう要望いたします。
江別市のブランド牛についてですが、確かに、市が生産頭数を目標として設定することは難しいかもしれませんけれども、江別市の地域ブランドとして重要な役割と認識しているのであれば、まず、なくさないことや生産者が増えることを前提としての協議を行い、数値化は難しいにしろ、そこを目標に設定していただきたく思っております。
そして、生産者が求めていることに対して、私も頑張りますので、より耳を傾けて取り組んでいただくことを要望して、私の一般質問を終わりと致します。

副議長(徳田 哲君)

以上をもって、藤城正興議員の一般質問を終結いたします。

◎ 散会宣告

副議長(徳田 哲君)

本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後 1時59分 散会