第4回 オシキリ食品株式会社
企業と行政のトップが対談。企業から見た江別の魅力を聞きます。
食卓に欠かせない食材「納豆」や「豆腐」等のメーカー、オシキリ食品株式会社の押切社長を三好市長が訪問しました。
【三好市長】
市民に市内企業の活躍を広め、応援してもらおうということで、企業を訪問して、広報誌やホームページで紹介させていただいています。スーパーに行きますと、オシキリさんの商品はかなりの数を占めていますよね。
【押切社長】
おかげさまで、道内スーパーのおおよそすべてで、当社の商品を並べていただいています。
納豆、こんにゃく、もやし、豆腐、すべての商品を合わせますと、1日20~30万食になります。
これだけたくさんの商品を全道の方に消費していただいているということで、非常にありがたい商売だと常に思っています。
胆振東部地震の後、納豆をフル生産しましたが、作っても作っても追いつかず、それだけ毎日食べていただける商品を作っているのだということを改めて感じました。
【三好市長】
被害の方はいかがでしたか。
【押切社長】
当社として人的被害はなく、建物や機械の被害は少なかったものの、ずれた機械を重機で直したり、配管の修理、商品の廃棄処分もありました。
特に、もやしは水をかけなければならない時間に、停電のため水をかけることができず、腐ってしまいました。
もやしの育成というのは7日間から8日間かかり、一回腐らせますとその間ぜんぜん製品ができないのです。
復旧後、納豆も豆腐も全精力を傾けて製造しましたので、大分盛り返しました。
【三好市長】
大変なご苦労をされたかと思いますが、一安心です。
【押切社長】
ご存知かと思いますが、江別産の大豆を使った納豆が非常に美味しいとの評価を受け、全国納豆鑑評会で、平成28年は「江別大豆の小粒納豆」が特別賞、平成30年は「国産大豆の黒酢納豆」が優秀賞を受賞しています。
試食していただきたく、いろいろご用意しました。江別産大豆の納豆は、タレを入れなくても美味しくいただけますよ。
充填豆腐は水に晒さずに容器の中で固めますので、美味しさがぎゅーっと凝縮されているんです。
こちらは味噌の中に納豆を入れて熱湯をかけたもので、出汁を入れなくても納豆汁ができます。
【三好市長】
とても美味しいですね。
【押切社長】
味噌ときざんだ引き割り納豆だけですがね。
【三好市長】
女性にも喜ばれるのではないでしょうか。納豆を食べたいでしょうけれど、ネバネバが口の周りにつきますからね。
【押切社長】
また、こちらの「北海道こんにゃく」のいもは地元の美原で育成されています。
【三好市長】
こんにゃくいもは関東のあたりが産地ですね。
【押切社長】
これが元々の種いもで群馬から仕入れました。
これを地元の農場でくり返し植え替えして、こんにゃくの原料となるには3年かかります。
普通のこんにゃくと比べて、この生いもこんにゃくというのは食感が違います。
群馬のこんにゃく粉で作った方はプリプリ感があるかと思いますが、地元の生いもで作ったこんにゃくは、何とも言えないサクサク感が特徴です。
どうぞ食べ比べてみてください。
【三好市長】
食感が違いますが、香りも違いますね。
【押切社長】
生いもこんにゃくには皮も入って、非常に味のある商品になっています。
【三好市長】
昨年、健康都市宣言をしまして、健診や運動はもちろんで、1日350gの野菜を食べることも進めていますが、冬場は地元の野菜が足りなくなります。
野菜ではありませんけれども、健康食品と言える納豆や豆腐なども食べてもらいたいと思っています。
毎日のように食べる食材でもありますしね。
【押切社長】
ぜひ協力させていただきたいです。
【三好市長】
外国人技能実習生の方はいかがですか。
昨年、市でも企業の皆さんに理解を深めていただくため、研修会を開催いたしました。
【押切社長】
当社では、江別、札幌、当別あわせて36名のベトナム人技能実習生がいます。
勤勉な姿勢と笑顔は、本当にありがたく思っています。
大きな問題はありませんが、地域の方にとって賑やかに感じられてしまうことがあると思います。
習慣も違いますし、悪気があってのことではないので、実習生には「日本ではこうだよ」と話しています。
【三好市長】
これからも増やしていかれるご予定なのでしょうか。
【押切社長】
規模に応じて限度があり、今は最大に近い状況にあります。
【三好市長】
去年法律ができ、現在も国で議論していまして、状況が変わってまいりますけれども、3年の実習を終えて、江別に良い印象を持ってもらえれば、さらに2年間江別を選んで来てくれる方が増えるのではないかと思います。
【押切社長】
そう感じてくれればいいなと思って接しているところです。
初めて外国人が近くに住むことになるということで、自治会長さんにご挨拶に行った際、「地域のいろいろな行事に参加してくれるとありがたい」と言っていただきました。
実習生たちが地域の活力になってくれればと思っていますし、花見や雪まつりなどのレクリエーションを通じて、北海道、江別を好きになってもらいたいですね。
【三好市長】
市内の商業施設でも観光客ではない外国の方を見かけます。
質素な生活をされているかと思いましたら、意外と違うようです。
【押切社長】
給料日の後には外食もしていますよ。
江別は食べ物が美味しいと言っています。
【三好市長】
外国の方も市民ですし、せっかく江別に来ていただいた方には喜んでほしいという気持ちがあります。
生活に慣れていただくために何かできないかなと思っています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。