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平成14年第2回江別市議会会議録(第3号)平成14年6月20日 3ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第の続き

一般質問の続き

副議長(塚本紀男君)

 以上をもって矢澤議員の一般質問を終結いたします。
 一般質問を続行いたします。
 宮野議員の教育行政についてほか2件についての質問を許します。通告時間30分。

宮野一雄君

 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従って質問させていただきます。
 私は今回、教育、環境、福祉の問題について質問させていただきます。この三つの問題はそれぞれに共通点を持っております。
 一つには日常の市民生活者一人ひとりにも地方自治体や北海道、国においてもそれぞれ受け持つ内容が違っても共通している課題であります。そして、教育、環境、福祉の問題は今世紀、21世紀の大きな政策課題であり、何人も避けて通れない、そして先送りのできない問題でもあります。さらに大きな共通点は、余りうれしいことではございませんが、大変お金がかかるということであります。さらに言えば、費用対効果とか投資の利潤追求とか効率性を求めることが大変難しい問題でもあります。しかし、これらの問題はそれぞれに進行形のものであり、それも日を追ってだんだん深刻化する傾向にあります。しかし現実には、どう見てもその場その場の対応や当面の対策でそれなりの手を打つ手法しか取られていないのが実情ではないでしょうか。
 もっともっと根本的な論議を深め、市民の役割、行政や国の責任を明確にすることがどうしても必要でありますし、何人も避けて通れない課題であるとすれば、行政の責任だとか市民の理解がないからといっても先に進まないのでありますから、それぞれにどんな目標を持ってどのような役割を果たすかによって、解決の方向を目指すことができるのか、目に見えるプランが必要であります。
 まず教育問題について教育委員会の考え方についてお伺いをいたします。
 先にお断りしておきますが、私はここで教育問題の大家である高橋教育長に教育論争を挑もうなどという大それた考えのないことを初めに申し上げておきまして、教育の素人であります私がたどたどしいお門違いの質問があるかもしれませんがお許しを願います。
 私は先日の新聞で江別の教育の問題が取り上げられました中で、気になる何点かについてお伺いいたします。
 第1点は競争原理の導入についてであります。
 これを導入してどのような教育を目指すか。そして、また今までの教育のどこが改めようとするのか。また何に問題があったのか。新聞では要点だけに集約されておりましたが、その中身についてお知らせを願います。
 そして競争というからには必ず勝ち組と負け組ができるわけで、学力格差を付けるために行うかということになりますが、結果は問題でなく、その過程が大切と言われるのであれば、それしかほかに方法がなかったのかどうか、またそうした検討はされたのかどうか。
 いじめや不登校、学級崩壊など、今までの教育は詰め込み主義で、子供たちをぎゅうぎゅう詰めにしてはいけないということから、ゆとりを教育に取り込んで、子供たちの感性を大切にする方向に向かうかと思っておりましたし、各学校間においても、週休2日制にあわせて、その手法や取り組みは多少の違いがあっても、やっとその準備ができたのが現状ではないでしょうか。
 私に言わせれば、文部科学省も何かおかしいというふうに思うのであります。昨年まで、ゆとりを取り入れた教育をと言いながら、いざ週休2日制が現実のものになりますと、学力の低下が心配だから別な手法をということになり、教育とゆとりは相入れない問題だとなれば、子供たちや現場を預かる先生方の悩みは深刻であります。
 競争原理の導入と言わなくても今の社会は競争社会でありますから、子供たちはいやおうなくその中で生きていくわけであります。学校においてもテストや体育や部活、常に勝つことが求められております。勝ち組と負け組を作ることの弊害と、他人はどうでもいい、自分だけが勝てばいい、そんな子供を育てようと、憲法や教育基本法のどこにも表現はされておりません。教育は次の時代の先行投資と言われます。20世紀が戦争と混乱の世紀であるとだれしも言いますが、その原因は勝ち組中心、勝ち組支配の社会であったからだと思います。良くないことに、これが21世紀に引き継がれようとしております。21世紀が平和で豊かでだれしも平等で人間愛が大切にされる時代にするために、弱者を思いやる心、負け組があって勝ち組が存在することが理解できる子供たちをはぐくむために、むしろ行き過ぎた競争社会を見直せる教育こそが求められるのではないでしょうか。
 いずれにしても、子供たちや父母、学校や地域で大きな不安があり、この点についてどうしようとしているのかお伺いをいたします。
 次に、学力支援事業あるいは一斉公開については、昨日の高橋議員とダブりますので、基本的なことについてお尋ねをいたします。
 学力支援事業でありますが、学校ごとに格差の大きい科目やあるいは40人近い学級で科目についていけない生徒に少人数による補習をして学力の向上を図るものと理解しておりましたが、そうではなくて初めに算数、数学の科目を選定して、その実績によって学校間の格差が出て、成績の良い学校についてのいろいろな配分等の参考にするやに聞きましたが、ここでも競争原理のお手本みたいな話でありますが、新聞では他の学校のことなど考えていられないという校長先生の悲鳴に近い談話がありましたが、教育委員会はこの事業導入に当たって、学校現場といろいろな意見を集約するための検討会のようなものを開催したと思いますが、学校現場からどのような意見が出されているのか、何回ぐらい開催されたのかお伺いいたします。
 次に、学校の顔づくり事業についてでありますが、このことについては教育長は前任校で新しい取り組みとして地域や父母を巻き込んで大きな実績を挙げられたことは多くの人の知るところであり、ご努力と成果には敬意を表したいと思いますが、ただそれぞれの学校には校風というものがあり伝統があり、野球の強い学校、珠算では常に道内の上位を目指す学校いろいろですが、私は学校を出て50年以上になりますが、やっぱり母校で何かいい成績を挙げるとついうれしくなるわけでありますが、生徒たちもたとえ自分がその種目に参加していなくても、うちの学校は伝統的にこれが強いんだという誇りを感じているものと思います。教育委員会が参考までにと選択すべき示されたメニューと今学校が取り組んでいる科目や部活との整合性、どう考えられるか。新しい学校には選択の余裕もあると思いますが、古い学校にはそれぞれ持っているメニューを消化するのも大変であります。仮に野球とすれば、地区予選や大会出場に相当の練習が必要でありますし、また、前年以上の成績を上げようとすれば、生徒の努力はもちろん、コーチや監督に当たる先生方の苦労も大変です。古くある特色と新しいメニューとの関連についてお聞かせを願います。
 一斉参観日や学力テストについてもそうでありますが、新しい方法を採用するときは地域や学校との合意形成が大切なことと思います。教育長が地方分権時代の教育は今までの体制ではというのであれば、江別市には江別市の教育方針があり、豊幌には豊幌の学校の教育、角山には角山の学校の教育があります。しかもそこはその現場であります。教育委員会が決めたことを校長に指示をした。校長先生はそれを学校に帰って職員室で先生に指示をしたということでは地方分権にはなじまないと思います。確かに教育も同時進行形で動いておりますから、教育委員会の急ぐ気持ちも分かりますし、また教育長の教育を思う情熱も伝わってはきますが、課題が大きいだけに今少し時間をかけて、地域や父母、そして現場を担当する先生方との意見交換を深める必要があると思いますが、先生方から公開質問書も出されているやに聞いておりますが、学校当局の戸惑いや混乱があることを示していると思いますので、これらにどう対応しているのかお伺いいたします。
 次に、環境問題の地球温暖化防止対策についてお尋ねをいたします。
 地球温暖化といっても、市民から見てどうかかわれば良いのか、具体的にはどういうことなんだろうかということになりますが、地球規模の問題が温暖化ぐらい遠くて近い問題はないと思います。市民部環境課が昨年2月に発行しました環境の概要2000の資料によりますと、二酸化炭素、CO2の排出量は日本が世界で第四位であり、また、世界全体でも第二次大戦以降急速に増大しており、1950年当時の約4倍の排出量となっております。このような温暖化は地球規模の気候のメカニズムに大きな変動を引き起こし、自然の生態系や農業生産に大きな影響を与え、このまま温暖化が進むと2100年には21世紀の終わりには地球の気温が2度上昇し、次のことが懸念されます。
 一つに、海面が約50センチメートル上昇し、これに伴い、干ばつあるいは洪水等の異常気象や災害が増加する。二つ目に熱帯や亜熱帯地域での食料生産減少による飢餓や難民の増加。三つ目に熱帯性の伝染病、マラリアなどの発生地域の拡大などがあり、また別な資料によりますと、地球の気温が上がると氷河や極地の氷が溶け出して、地球上の相当数の島々が海面に飲み込まれ、低地では高潮と津波、洪水が頻繁に発生し、気温の上昇により、今ある砂漠の面積がどんどん増えていく。人間が生きる上で最も大切な飲料水の確保が各地で問題になる。渇水や水不足が深刻になるとも言われております。
 地球の温暖化はたった2度かということでありますが、例えば平成6年のあの猛暑でさえ実は平年より1度高かっただけであります。また、氷河期、地球に動物が住めない時代でさえ、現在の温度よりも3度から6度低いだけでありました。たかが2度というよりはむしろされど2度と考えるべきでありましょう。
 もちろん世界的な課題であるだけに各国の関心は高く、何回かの国際会議を重ねて、平成9年12月、地球温暖化防止京都会議が世界161か国から政府関係者やNPOの人たち約1万人以上が集まって開催されました。そして、採択された京都会議議定書では、先進国38か国で全体のCO2を2008年から2012年に向けて平均排出量を1990年レベルより少なくとも5%削減するとの目標が設定されました。日本の削減目標は6%であり、それを世界に約束して、去る5月21日の衆議院本会議で京都議定書の批准が承認されました。
 ただここで問題なのは、この事業の規模の35%を超えるアメリカが自国の主張が通らないということを理由に離脱したことであります。この影響は少なからずあると思いますが、もう後戻りのできない大きな歯車が動き出しました。地球市民の責務は大きく重いものだと思います。私はこのニュースを聞いたときに、さすがアメリカだな。やっぱりアメリカは自由主義の国だなと関心しました。決して民主主義の国ではないということが明らかになったと思います。
 そこで、江別市の対応についてお伺いいたします。
 国が定めた基準は都道府県を通じて市町村の削減目標が設定になるというふうに思いますが、生産部門と言われる主に工場、企業等の対策、それから民生部門と言われる市民生活の問題、三つ目に運輸部門と言われるこれは自家用車も含めてでありますが、運輸部門の問題、こうした三つの部門で約90%以上のCO2を排出していると言われております。特に江別は生活者の多い町だけに、大勢の人たちの理解が必要になると思います。これらの部門に対してどのような働き掛けをしていくのかお伺いいたします。
 あわせて、今市が所有している公共施設のエネルギーや暖房をどのように取り扱おうとしているのか。少しきつい言い方でありますが、市の行政が循環社会を目指しましょうとか、地球環境を守るためにみんなで協力しましょうと言っていても、そういうことを市民に呼び掛けていながら、市の公共施設では何ら削減の努力はしていないのでは説明になりません。今後、市の削減目標や削減に向けた計画などについてどう努力しようとしているのかお伺いいたします。
 次に、天然ガスの活用についてお伺いいたします。
 天然ガスはご存じのように、石炭、石油、原子力に次ぐ第四のエネルギーとして着目されており、21世紀の基幹エネルギーになろうとしております。そして天然ガスは今までのエネルギーと違い、最も安全で無公害に近いクリーンエネルギーと言われております。全国的にもあるいはまた道内各地でも導入の動きが始まっております。札幌市は平成8年から導入を始め、厚別区、白石区、清田区など6区が導入済みであり、今年から平成17年までかけて中央区、南区など全区で使用可能となります。また、石狩市は既に終わっておりますし、千歳、恵庭、北広島は今年から、小樽市は18年、函館市が18年、また旭川市は今年から始まると言われております。これらはいずれも苫小牧の勇払ガス田からの導入であり、勇払には国内最大のガス田があると言われております。いずれも国の温暖化防止計画に向けた先取りをする形での2008年、2012年に向けた取り組みを目指しているのであります。もちろんこの導入事業そのものは民間事業でありますから、経済行為が伴うことにもなり、いわゆる需要と供給のバランスの上で進められるものでありますが、江別市の場合、生産部門でのこれを必要とする企業等が非常に他市に比べて少ないこと、そしてまた民生部門の生活者が多いためにアンバランスになっておりますことから、市はやはりこの事業の推進に当たっては呼び水的な役割を果たすべきと考えますし、商工会議所や工業団地組合などに働きを掛けていく必要があるべきと考えますが、どのようなものでしょうか、お伺いいたします。
 次に、福祉行政の高齢者の健康づくりについてお尋ねをいたします。
 今年3月第1回の定例会は、高齢者医療費の扱い方を巡って大もめをしたところでありますが、江別に限らず、これから高齢者人口が増加を続けることは間違いないのであります。現実だから仕方がないというだけでなく、私自身もその仲間入りに近づきつつあることを実感しますから、私だったらこうしてほしいという願望も込めての質問になるかと思いますが、お許しを願います。
 まず、高齢者には元気で長生きをしてもらう対策を立てることであります。それは当たり前のことですが、寝たきりにさせない方法を考えていくべきであります。体調を崩して寝たきりになりますと、本人の苦痛を初め、身内や家族の看護、そしてまた行政の医療負担など、ですからよく言う三方一両損どころではなくて、三方三両損になろうかと思います。しかも、これからの時代、高齢者が高齢者を介護しなければならない大変な時代になりつつあります。元気で長生きをして、一日も床に就くことなく、次のステージに移られたら、自分を含めてこれほど幸せなことはない、そんなふうに思います。
 ここ数年、冬のつるつる道路で転んで入院された人が本当に多くなっていることに私は気になります。自分自身入院はしないまでも年に何回か転ぶことがあります。これが高齢者にとっては命取りであります。高齢者だけに体力の衰えがあり、転んで長の入院となり寝たきりになる人は相当数に上ります。今日の車社会の道路事情ではやむを得ないことではありますが、それでは済まない問題であると思います。
 この道路の構造上何とかならないかということはハード面では建設部でありますが、今日はお聞きはしませんが、今少しソフトの面でこれは社会問題であるという認識をする必要があろうかと思います。高齢者もそうでありますが、子供たちの通学等を含めてつるつる道路は大変だ。もっともっとアピールし、そういった対策に行政もかかわりを持つべきだと思います。江別は平地の多い分だけその危険箇所もまた多くなるという傾向にあろうかと思います。
 あるお医者さんの話によりますと、冬は風邪とこの転んだ打撲がなかったら病院はあがったりだと、笑えない話もありますが、危ないから外出をしてはいけないということでは高齢者対策にはならないと思うのであります。高齢者の動きを止めることではなく、解決策を見いださなければならないと思います。つるつる道路の解決策と高齢者の冬の安全外出について、何か素晴らしい案がありましたらお示しを願いたいと思いますし、そのことについてお伺いいたします。
 最後に、ふれあい入浴についてお尋ねをいたしますが、実は私はこの問題は取り上げるのはこれで3度目であります。ちょっとこだわりのテーマでもあります。これはそれほど昔ではないんですが、小川市長も議員時代、福祉の目玉にと提言した懐かしい思いもある課題でもあります。
 さてこの事業が実施されて大変高齢者には喜ばれており、浴場の人に聞きますと、やはりお年寄り同士、また来月も会おう、それまで元気で風邪なんか引くなよとお互いに言葉を交わし合っているのを見ると、浴場の人方はこの仕事のやりがいを感じるとのことであります。そして、北海道浴場組合の調べでは、江別のようにこのような事業が安定的に継続している地区は道内でも珍しいとのことであります。いずれ、年齢制限等でこの事業も見直しが行われるとは思いますが、年齢制限はやむを得ないにしても、是非発展的な改善の方向で検討されますよう要望しておき、この際、月1度でなく何とか週1回に回数を増やすべきだと思いますが、それはこの事業の目的は何といっても高齢者が生活のリズムを持つことが大事であります。週1回月曜日におふろに行くとすれば、仲間にも会えるし、風邪なんか引いて寝てられないと高齢者が自分の健康管理に乗り出せば、先ほど申し上げたように、寝たきりにならないということにつながりますし、せっかくの事業で月1回ではうっかり忘れてしまうとか、あるいはその前後はおふろ屋さんがらがらになってしまうということであれば、この事業の目標が本当に意味をなしているのか、月1回では不安であります。今少しでも経費を切り詰めようとするときに回数を増やすのはどうなのかという議論はあると思いますが、この事業だけの経費、いわゆる費用対効果を求めるのではなく、高齢者を寝たきりにさせない対策と考えるべきであります。
 もし仮に1人の寝たきり者が出た場合、概算で年間500万円から600万円の経費がかかると言われますが、この事業にかかる経費を相対的に見れば四、五人の寝たきり者が少なくなれば、その経費は出てくるわけであります。このおかげで何千人の高齢者がその恩恵に浴するわけでありますから、その成果は計り知れないと思いますが、もしも先ほど申し上げたつるつる道路対策とこの週1回のふれあい入浴が実現した場合、江別市は全国一寝たきり者の少ない、高齢者の健康な町だということで厚生労働大臣表彰を受けることは間違いないと私は保証しますので、是非前向きなご答弁をお願いいたします。
 以上で第1回の質問を終わります。

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