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平成14年第2回江別市議会会議録(第2号)平成14年6月19日 2ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第

開議宣告

議長(五十嵐忠男君)

 これより平成14年第2回江別市議会定例会第8日目の会議を開きます。
 ただいまの出席議員は30名で定足数に達しております。

議事日程

議長(五十嵐忠男君)

 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。

会議録署名議員の指名

議長(五十嵐忠男君)

 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議規則第111条の規定により、赤坂議員、春日議員を指名いたします。

一般質問

議長(五十嵐忠男君)

 日程第2 一般質問を順次行います。
 坂下議員の市長部局行政についてほか3件についての質問を許します。通告時間30分。

坂下博幸君

 ただいま議長の許可を得ましたので、通告に従い順次質問してまいります。
 初めに、タウンミーティングについてお伺いいたします。
 平成13年第4回の定例会において、新総合計画の策定に当たり、上越市の取り組みをご紹介しながら、顔の見える相互間の対話、市民との対話の重要性をお話をさせていただきました。そのときの市長のお答えは、市民と行政が協働で計画することが重要であると認識をしております。しかし、その聴取の方法は策定過程の情報を新聞、広報、ホームページを用いて、パブリックコメントとしたいとのことであり、私が質問した顔の見える相互間の対話の方法は採用されず、ツールで対応したいとのお話でありました。
 その後に、タウンミーティングの開催を市長は表明されました。このタウンミーティングの内容をお聞きすると、市民との対話で、驚いたことに、新総合計画への反映も視野に考えているようであり、昨年の第4回定例会のご答弁からは想像もできなく、その心境の変化と変わり身のスピードについていくのは大変で、一体何を感じたのでしょうか。同ミーティングから市長は何を得ようとしているのでしょうか。是非教えていただきたいと考えます。
 また、仮に、パブリックコメントをタウンミーティングに一部求めるとすれば、専門市民組織を公募により立ち上げられたとすれば、どのような位置関係となるのか、是非市長のお考えを教えていただきたいと思います。
 新総合計画の策定に当たり、タウンミーティングの開催単位を小学校単位も含めたお考えであるとお伺いいたしましたが、同計画の策定日程が限られているようなお話もあり、同ミーティング開催が、同計画策定の日程に影響があるのかどうか、お伺いをいたします。
 新総合計画の策定に当たり、パブリックチェックについてお伺いをいたします。
 新総合計画の策定に当たり、1つには、市民参加による計画づくり、2つには、策定過程を提供する計画づくり、3つには、施策事業の位置付けや目的達成度が明確になる計画づくりであるとのお考えが基本であり、パブリックコメントをいただきながら進めていきたいとのご答弁であります。
 視点は変わりますが、過日、浅野、北川、橋本知事の対談集知事が日本を変えるを読む機会があり、その書中で、右肩上がりのキャッチアップ型の経済が終わり、あれかこれかの選択が必要となり、タックスペイヤー、税を納める人を中心として、生活者を起点として物を考えるべきで、タックスイーターの観点での行政は限界になっていると考えを示されておりました。正にパブリックコメントの必要性とともに、生活者を起点としてのパブリックチェックを受けるべきだとの考えを示されておりました。
 私も同感で、同総合計画の3つの柱にプラスし、パブリックコメントがどのように反映されているかをパブリックチェックをしていただく考えを組み込むべきと考えます。例えば同計画の策定過程を含む徹底した情報公開、市長のお考えの24時間アクセスできるツール等を活用し、同計画の策定過程、意思形成過程の情報を広くパブリックチェックを促すべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。
 情報公開の取り組みについてお伺いをいたします。
 当市の情報公開の条例も意思形成過程に及ぶ情報も積極的に情報開示していこうとする条例精神となって、さきの定例会で全部を改正する条例の制定について成立したところであります。関係者がそのような条例の心をくみ取り、意識の徹底を図られていくための努力が今後必要となるのではないでしょうか。
 先ほどご紹介した対談集の中に、橋本知事は、「情報公開も単に問題を暴くというだけでなく、次の段階として、行政だけが手掛けていたものを県民も一緒に参加して計画を立てたり、ものづくりや地域づくりに参加するための手段として情報公開をどう使うかが大きな課題」と発言されております。また、浅野知事は、「隠していたことが暴かれ、実際につらい目に遭うという現実に直面すると、情報を隠すことは得をするどころか、損になるんだということが身をもって職員は分かっている」。さらに、「情報公開ナンバーワン県として、誇りを持っている職員は自分がやっている仕事が必ず世間に知られることになることを前提に仕事をしている」とのことであり、以前は、都合の悪い情報は公表しないでうやむやにする方法が良いという経験があったともお話をされております。
 今年の予算委員会でも問題となった老人医療費の質疑にもございますが、「このような問題はあうんの中でお願いしたい」発言もございましたが、浅野知事が発言したとおりの体質も見え隠れしているものと考えるものであります。今後、意思形成過程の情報も情報公開の対象となることから、職員の情報公開を前提にした作業意識の醸成をどのように図っていくのか。仏作って魂入れずのことわざもございますが、是非市長が職員に対して情報公開の魂を入れていただき、情報公開ナンバーワン市となっていただきたいものと考えます。市長のご決意をお伺いいたします。
 文化芸術基本条例の制定について、お伺いいたします。
 本論に入る前に、文化について考えさせてくれるインタビューがあり、まずはご紹介したいと考えます。
 数学者の藤原正彦さんは、お茶の水女子大学の教授であり、ご両親は新田次郎、藤原ていの作家の家に生まれ、ご自身も著書多数で、私も最近、古風堂々数学者の著書で、日本文化の良さを私自身再認識させていただきました。同氏のコラムの内容ですが、藤原教授が師匠と尊敬する数学者、岡 潔先生、1978年没は、留学したフランスでヨーロッパ文化と日本文化を比較し、日本文化の深さを再認識し、自分の研究分野を多変数函数論に定められ、その研究に取り掛かる前に、松尾芭蕉などの俳句や連歌という日本独自の芸術を徹底的に調べられ、その深みを理解し、その上で数学の世界に戻り、十数年かけて、当時世界の三大難問と呼ばれていた問題を全部一人で解いてしまったそうであります。もし数学にノーベル賞があれば受賞していたと藤原教授はお話になっておられました。
 私なりに理解すれば、俳句や連歌を深めることは、宇宙観でありますとか生命観でないかと思うところであります。岡教授いわく、「自然と人間が心を通わせる、俳句という世界に例を見ない文学によって、日本の情緒を深く取り入れようとした」と語られていたそうであり、近年、日本文化に対する関心の薄まりにきぐされていたとのことであります。偉大な業績を上げる方は自国の文化、芸術の深さを認識し、自国の文化を慈しむものだと感じ入りました。
 私は、地方であるがゆえに、地方の文化・文化的アイデンティティを特に大切にしていくべきだと考えております。当市は、日本一のれんがの生産量を誇るやきもの文化を振興することで日本と世界に文化の発信をされております。ですから、先ほどの岡教授の説を重ね合わせれば、地域の文化、芸術の深さを認識し、地域の文化を慈しむ考えを反映する文化芸術基本条例が必要ではないかと考えます。
 視点の違いがあると考えますが、芸術活動に当たる側から、文化行政に対しての温かい激励としてとらえるべき事例として、昨年12月15日の新聞に創作活動を江別市から栗山町に移されたガラス工芸家の中川さんのお話がございましたので、ご紹介いたします。「江別市はやきもののまち、ものづくりのまちと対外的にうたっております。でも、創作活動を応援する仕組みが何もない」とお話しされております。また、「スローガンの割に実際の施策が乏しく、行政にやる気も理念も不足している」と発言されております。私が言わんとする文化基本条例と同氏の文化施策が同一に論ずることはできませんが、様々な市民要望を見るとき、機は熟し、同条例制定に向けあるべき姿を指し示す時期に来ているのではと考える次第です。
 昨年、国会にて文化芸術基本振興法が制定され、遅ればせながら、文化芸術を通し、深い精神性の回復を図ることになると考えられ、今後具体的に詳細が出てくるものと考えますが、国が制定した流れは流れとして、当市としての文化的アイデンティティの進化を図る絶好の機会としてとらえ、同条例の準備をすべきではないかと考えております。
 なぜこの時期に文化、芸術なのだとお話しされる方がいらっしゃいますが、前段にお話をしたとおりであります。是非、江別市文化芸術基本条例の制定をお考え願いたいと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。
 また、市民が江別市文化芸術基本条例の制定を求めるシンポジウム等を積極的に開催し、市民からの盛り上がりが多くなった場合、同条例の制定に市長はどのような対応をされるか、あわせてお伺いしたいと考えます。
 文化施設の管理運営についてお伺いいたします。
 文化施設の管理運営について、多くの市民参加で管理運用すべきことが文化的広がりを早めると考えております。
 そこで、先進的取り組みをされている各市の状況をご紹介申し上げます。
 まずは、当会派にて青森市の昨年12月にオープンした国際芸術センター青森を本年5月に視察させていただきましたので、同施設の管理運営状況をご紹介させていただきます。館長には、青森生まれの美術家である浜田剛爾さんが就任し、現在は市直営で管理しておりますが、近い将来は財団を設立した上で、管理を含め民間委託でお願いすべく用意しているとのことでありました。また、水戸市の水戸芸術館は、平成元年4月に開館されてから、音楽評論家の吉田秀和さんを館長として就任し、財団設立の上で管理をされている状況であります。
 過日、北海学園大学森 啓教授の文化行政と芸術振興講演を聞く機会がございました。そのとき、文化施設の管理運営についてのお話があり、そのとおりと感じたことがございましたので、何点かご紹介いたしますと、どちらかと言えば文化施設の館長さんは、専門的な方でない方が、例えば行政の部長さんクラスが第二の人生とのことで派遣されるケースが多いとのことであります。ですから、芸術家として成熟された経験のない方が市民的な芸術の拡大と感動を与えようとする場合、文化芸術的なセンスがあれば良いのですが、今までの立場の延長として、文化芸術活動を管理する立場で見る傾向があるとのことであります。
 対極の考えであります青森市の国際芸術センターは、文化芸術をきっかけとして、物を見る価値観の多様性と一歩進んだ思想性みたいなものにアプローチしたいと考えておられるようで、海外の芸術家や日本の芸術家が同センターに滞在しながら作品を作成、展示、市民交流を進めております。ご担当者のお話ですと、芸術家の芸術的広がりを管理的に考えるのは難しく、管理的発想では運営できないとのお話でありました。私もそのように感じ、館長の人選、管理手法に一考が必要であると考えております。
 さらに、各市の取り組みとして、藤沢市では文化施設に音楽家の女性民間館長が就任し、市民オペラを民間レベルで行い高い水準にあるとのことであります。同様に、尼崎市ピッコロシアターでは演劇を中心に成果を上げられ、重複しますが、水戸市でも同様で、水戸室内管弦楽団等の運営を財団方式にて民間が管理をし大きな成果を出されております。
 市民の文化的広がりを求めるのであれば、市長の施政方針にも出てきておりますが、協働を文化芸術にも当てはめるべきと考えます。
 そこで、1点目として、市民会館、えぽあホール、セラミックアートセンターを一括、文化施設の運営を財団等の形態にし、民間に運営を任せてはいかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
 2点目として、当市文化施設の館長さんに民間の芸術に精通する方を起用すべきと考えますが、いかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
 文化行政の所管の在り方についてお伺いいたします。
 ディスチャージ論という考え方があり、その概略の説明しかできませんが、大まかには教育は未熟な者に施すことが教育であり、教育はチャージとも言えるそうであり、文化は教育の対極としてディスチャージであるという考え方で、教育と文化は正反対であるという理論であり、私も納得でき、同感であります。
 先ほどから芸術家の芸術的広がりを管理的に考えるのは難しく、管理的発想では運営できないとのお話をご紹介をさせていただきましたが、教育委員会での文化行政は規制も多く、管理的規制の中で、文化芸術を取り組むことは大変難しく、文化行政を深めるには限界があるように感じてなりません。
 そこで、文化行政を教育委員会から離し、市長部局に取り込むべきと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。当然、市長部局が管理的発想で物事を考えれば、どこの部局においても同様で、そのように感じられるのであれば、まだ教育委員会に置いた方が良いかもしれません。
 ガラス工芸館についてお伺いいたします。
 ガラス工芸館は、当市が標ぼうするやきもののまちを実現するための一つの事業展開として、三顧の礼の下、ガラス工芸の米原さんを招いたものと理解しておりました。しかしながら、先ほどの新聞報道ではありませんが、江別市はやきもののまち、ものづくりのまちと対外的にうたっていますが、作家活動を応援する仕組みが何もないとガラス工芸家の中川さんはお話をされておりますが、当市のやきもののまちを実現化する作家に対し必要な施策があるのではと考えております。
 そろそろ作家活動を応援する仕組みを検討する時期にきているのではないでしょうか。例えば現在、同工芸館を管理することが条件になっておりますが、条件を変え、管理条件を外し、代わりに年1回、市民にガラス工芸の体験や各学校に講師に入っていただくとか、そのような条件変化を持っていただくこともできるのではないでしょうか。そして市民にやきもの文化に興味を深めていただくこともでき、標ぼうするやきもののまちの実現に寄与できるものになるのではと考えます。創作活動に集中する支援体制を今一度考えてはいかがでしょうか。栗山では、作家の作品展示を無料にできる体制が整っているそうであります。同氏は大変ガラス作家として有望とお聞きしており、十分な対話と具体的な施策が必要と考えますが、市長にお考えがあれば、是非お聞かせいただきたいと考えます。
 最後に、当市にとって歴史的な建物の保存活用についてお伺いいたします。
 千歳川の河川改修に大きな前進があり、今後、岡田倉庫等、当市にとって歴史的な建物の保存活用について考えていかなければならないと考えます。同河川の今後の展開を注視しなければなりませんが、現状では河川の拡幅工事が有力であるとお伺いしておりますことから、一定の保存計画を考える時期にきていると思いますが、今後の岡田倉庫等の保存をどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
 当会派で、歴史的建造物の活用ということで函館にも視察をさせていただきましたが、ご担当者いわく、歴史的建造物も活用が前提でなければならないともお伺いしておりますことから、芸術家等を含めた利用計画をお考えいただければと考えます。市長の利用活用について、また違った観点でお考えがあれば、あわせてお伺いしたいと考えます。
 以上で第1回目の質問を終了させていただきます。

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