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平成22年第4回江別市議会会議録(第3号)平成22年12月7日 3ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第の続き

一般質問の続き

山本由美子君

 議長のお許しをいただきましたので、順次質問をいたします。
 最初に、12月10日にノーべル化学賞を受賞されます鈴木章北海道大学名誉教授に対し、おめでとうございますと申し上げたいと思います。このような素晴らしい賞を受賞されるのは、我が江別市からは初めてのことであり、私たち江別市民にとっても大変名誉なことであり、大きな誇りでもあります。これからも健康に留意され、ご活躍されますことを願うものです。
 それでは、質問に入ります。
 まず、平成23年度予算編成について、お伺いいたします。
 今年の春から、江別市立病院の中庭で小鳥のさえずりが聞こえるようになりました。小鳥たちが集まり巣作りを始めたと伺ったため、中庭をのぞいてみると二つの巣がありました。その後、10月ころに、その巣から夏にひな鳥が巣立っていったという話を入院患者からお聞きいたしました。そのようなほのぼのとした話を聞くことができて、私はとても感動いたしました。
 予算がない、予算が足りないなど、今年度も収支赤字という繰り返しの中で、まるで小鳥が江別市病院事業会計の黒字化に向けて予算を運んできてくれたのではないかと気持ちが和みました。このようなことが感じられるような江別市立病院に変わってきたということは、今日まで関係者が患者の気持ちを大事にしながら、心を一つにして地域や市民のための病院づくりに努力してきた結果だと考えます。
 平成22年度は、地方交付税の増額や国の補正予算により、様々な事業を実施することができたように思います。平成23年度予算は、骨格での予算編成になるとお聞きいたしました。今年度も、国は、事業仕分に力を入れているようですが、その影響は、事業規模の縮減という形などで徐々に表われ始めてきているのかお伺いいたします。また、国からの地方交付税について、見通しが立つような情報はあるのかお伺いいたします。
 平成23年度の自主財源は、現在の経済状況から多くは望めないものと判断いたしますが、江別市は、地方交付税に頼らざるを得ないことから、どのように予算を編成されるのでしょうか。予算削減のために、新たに指定管理者制度の対象施設を増やすのかお伺いいたします。
 また、未収金対策や収納率の向上に向け、新たな知恵を絞り、自主財源の確保に努めるべきと考えますが、具体策があるのかお伺いいたします。
 民主党政権が打ち出した子ども手当は、来年度も継続されるようですが、様々な事情により国の対応が変わってきております。平成22年度は、中学校三年生までを対象に、10か月間、1人当たり月額1万3,000円を支給するということで、市の予算が1億8,911万4,000円、北海道の予算が1億8,911万3,000円、国の予算が13億8,132万3,000円の合わせて17億5,955万円が計上されておりました。平成23年度分の支給額を3歳未満が1か月当たり2万円、それ以外の中学校三年生までが1か月当たり1万3,000円とした場合、試算ではそれぞれ幾らくらいの負担になるのかお伺いいたします。また、市として、平成22年度に10か月分を支給することにより、実際に景気の回復に効果をもたらしたのでしょうか。例えば、どのように地域の活性化へ導かれたのかお伺いいたします。さらに、平成23年度の支給額から上乗せされる分は、地方交付税として増額されるのでしょうか。江別市の持ち出しとなる部分は、税収として増額が見込めるものなのでしょうか。それとも、ほかの資金からねん出することになるのかお伺いいたします。市民の生活や市内企業の状況は、一段と厳しさを増しているように感じますが、事業の編成はどのようにされるのかお伺いいたします。
 私の独り言を聞いてください。先日、ある本を読んでいたところ、子ども手当の目的はと書かれたページが目に止まりました。子ども手当を最初に提唱されたのは、東京大学教授の大沢真理氏です。その論理は、全く別のところにありました。国家は、児童の労働を禁止し、義務教育制度で児童の稼働機会を閉ざしているのだから、児童に対して補償すべきであると書かれておりました。つまり、そもそも子供も労働者という前提でできた言葉ということになります。私は、子ども手当は、民主党政権の子育て支援・少子化対策の一環でできたものだと思っておりました。私に限らず、そう思っている人は多いと思います。
 次に、観光行政について、お伺いいたします。
 観光地として発信することについては、昨年の第4回定例会でも、江別市のPR方法について一般質問をさせていただきましたが、再度質問をさせていただきます。
 北海道の雄大な自然環境と豊かな農林水産物などを生かした観光産業は、農林水産業と並び、国内外に誇れる重要な成長産業と位置付けられております。当市においても、他市に勝るとも劣らないものがあると思います。母なる川である石狩川をはじめ、世界的にも珍しいと言われている平地原始林などを基軸とした文化や風土があり、昨今では、産学官の連携による江別市産の農産物を生かした食品づくりのほか、都市と農村交流事業におけるグリーンツーリズムなどが進められております。
 観光資源は、私たちの日常生活の身近にあり、人々に安らぎを与えるとともに、異なる文化や価値観の交流にもつながります。迎える人は、地域の素晴らしさを伝え、新たな地域の魅力づくりに努め、ひいては経済の活性化をもたらすものであると私は思います。
 私は、江別市の観光資源を発信するための工夫が足りないように感じますし、観光産業の振興に向けた体制や予算が十分にあるとは思えません。他市と比較した場合、予算などが不足していると感じますが、どのように認識しているのかお伺いいたします。
 北海道開拓の村や百年記念塔を訪れる方たちに、江別市にある北海道立自然公園野幌森林公園、北海道立野幌総合運動公園、セラミックアートセンター、千古園などまで足を延ばしてもらえるようなスポーツや文化に関する催物を考えるほか、交通アクセスなども含めて、観光、スポーツ及び文化の振興策について研究してみる必要があるのではないかと考えますが、どのようにお考えかお伺いいたします。また、平成22年度は、どのように都市と農村交流事業を進められたのでしょうか。さらに、平成23年度も事業を継続するのかお伺いいたします。例えば、市内の小中学生が夏休みに参加しているこんがり王国などのキャンプ等でも、近隣の小中学生と交流したり、北海道立野幌総合運動公園を利用するなど、周辺施設を利用しながら都市と農村の交流を図ってみてはいかがでしょうか。お伺いいたします。
 次に、市内の経済状況と雇用について、お伺いいたします。
 平成22年10月に、江別商工会議所が市内の中小企業約500社を対象に実施した江別市中小企業景況調査の結果によると、国の経済対策の効果もあり、5月期から8月期までは、景気の持ち直しの動きが見られておりますが、9月期から12月期までは、全業種で悪化する見通しになっているほか、景況感は低水準を示し、回復の足取りが重い状況となっております。従業員の規模を見てみると、20人以下の企業が約87%を占め、ほとんどが小規模企業となっており、その業況が景気に大きく影響していると言えます。また、来年の春に採用を予定している会社は、全業種平均7.6%で、ほとんどの会社では採用の予定がないとのことです。
 近所の方から、昨年、息子が大学を卒業したがなかなか就職先が決まらず、今はアルバイトをしている。来年の春にはその下の息子も卒業するが、まだ就職活動をしており、どうしても地元に就職先がなければ、本州へ行くと言っていると寂しそうに話しておりました。私の友人からは、地元に就職先がないため、子供が本州へ行ったが、今年は2人目の子供も本州へ行くことになった。しかし、就職先が遠いためそれぞれアパートを借りなければならず、1人目の仕送りがやっと終わったと思ったら、またしばらくは仕送りをしなければならないと思う。学校を卒業してもまだお金が掛かると訴えておりました。別の友人は、今年の春、子供が学校を卒業したが、現在はアルバイトをしており、来春はどこかに就職してほしいと話しておりました。このように、若年層の採用が余りないといった声が最近は多く聞かれます。
 市長は、将来ある大切な人材を一人でも多く就労につなげようと大変努力されております。市内企業の経営が安定しなければ、若年層の就労にもつながりません。市内企業の約87%にも上る小規模企業に対する支援を強化し、雇用の拡大が図られることを望みますが、次年度はどのような支援をされるのでしょうか。若者が地元で就労できるよう期待し、具体的な対策についてお伺いいたします。
 次に、江別ブランド・ハルユタカについて、お伺いいたします。
 ハルユタカは、江別ブランドとして全国に知れ渡ってまいりましたが、今年と昨年は天候が不順で、寒かったり、暑過ぎたり、雨が続いたり、病気の発生などで生育に支障が生じ、2年連続してまともな収穫ができず、収入につながらなかったとお伺いしました。ここ数年は、作付面積と収穫量を増やしていると伺っておりましたので、私は順調にブランド化が進んでいるものと思っておりましたが、赤かび病の発生にも悩まされたとのことでした。
 平成21年度と平成22年度の作付面積や収穫見込み量、実際の収穫はどのような状況なのでしょうか。農家の所得、種子の手配、製品の確保量、貯蔵量などの面から、ブランドとして広く普及してきている産業に支障を来さない状況なのかお伺いいたします。今後、天候等による被害に対し、ブランドとしての取扱いを含め、どのように対応されるのかお伺いいたします。
 次に、体力向上と外遊びについて、お伺いいたします。
 文部科学省は、2008年に、小学校五年生と中学校二年生を対象にした全国体力・運動能力、運動習慣等調査を実施しました。北海道は、小学校五年生の男子が全国で45位、女子が39位、中学校二年生の男子が43位、女子が47位という結果になりました。江別市の小中学校は、スポーツが盛んで、毎年、各種の大会で優勝するなど優れた成績を残し活気にあふれています。このように、江別市の児童生徒は、全国に江別市の名をPRしていると言えます。一方で、中学生は男女共にやせ型と言われながら、肥満度の割合が高いと言われております。つまり、必要な筋肉が発達していないということです。児童生徒が年間を通して外遊びをすることにより、仲間づくりや体力づくりにつながることを期待するものですが、2008年の全国体力・運動能力、運動習慣等調査から2年後の現在、市内の児童生徒の体力は、どのような状況にあるのかお伺いいたします。併せて、小中学校における体力向上に向けた取り組みと児童生徒へのかかわりについて、お伺いいたします。
 10月11日の体育の日に行われた市民グリーンボール大会を見に行きました。江別市はグリーンボール発祥の地とのことで、興味を持ちながら、江別市青年センターの裏にあるコースに向かいました。今年は、第25回大会という節目の大会でもありました。当日は、小学校一年生から92歳の高齢者までが親子や夫婦などで参加し、指導者から簡単なルール説明を受けた後、競技を楽しんでおり、見ていると大変楽しそうでした。笑い声や歓声が聞こえており、ホール・イン・ワンを達成する人もいました。私は見ていただけで参加しておりませんが、応援にカが入りました。参加した小学生たちは、来年は更に上手になっているのだろうか。92歳の男性は、来年も元気に参加してくれればいいなと思いながら見ておりました。親子や夫婦などで参加し、世代間の交流が図られている様子がとてもさわやかに快晴の空の下で輝いておりました。しかし、残念なことに、参加者は今年こそ52名でしたが、毎年30名前後とのことです。
 そこで、提案させていただきたいと思います。放課後や学校が休みの日に、余り外遊びをしなくなった子供たちに使用されていない市有地を開放し、親子や友人同士がクラブ1本とボール1個を持って気軽に楽しめる、江別市が発祥の地であるグリーンボールをもっと広めてはいかがでしょうか。元気な子供の声が聞こえるまちづくりを進める一方、高齢者には、健康を保つためにしっかりと地に足を付けて歩いてほしいと思います。子供から高齢者までが歩いて行ける距離にあり、ふだんから練習ができればいいと思い、提案させていただきます。小学生や部活動に参加していない中学生にも気軽に参加してもらえるような工夫が必要だと思いますので、年1回開催される大会前に、市内の地区ごとに小中学生を対象とした大会を企画するなど、地域にもっと広めていく方法を考えるべきだと思いますが、いかがお考えかお伺いいたします。
 このことは、子供たちの外遊びのきっかけをつくるとともに、一人暮らしの高齢者が様々な年代の方と交流できるほか、世代を超え、市民の健康づくりや触れ合い交流の面からも、推奨していただきたいと思いますが、どのようにお考えかお伺いいたします。
 最後に、市政執行者としての自己評価について、お伺いいたします。
 三好市長は、市長になられてからもう4年になろうとしております。初年度は、医師不足から存亡の危機にあった江別市立病院に飛び込み、経営再建に情熱を注がれた結果、現在は一定の医師を確保され、少し落ち着いてきておりますが、さらなる経営健全化に向けた努力を継続されているところだと思います。また、企業誘致においては、自らがトップセールスとして奔走し、実際に数社の誘致に成功しました。暗雲が漂う市内の経済状況に、一つ、二つ、三つと明かりがともってきました。江別駅前再開発事業では、えべつみらいビルにコールセンターを誘致することで雇用機会を拡大したほか、介護付き有料老人ホームである江別ケアパークそよ風が建設されるなど江別駅前ににぎわいが生まれました。また、江別の顔づくり事業における連続立体交差事業、大麻地区の高齢者の住みやすいまちづくりなど、市民のコンセンサスを取り入れながら努力されていることを承知しております。
 市民の江別市政に対する評価は、上がっていると言われております。もちろん私から見ても、様々な事業に大きな志を持って取り組んでおられるように思えます。そこで、市長には、この4年間を振り返って、自ら語るのは心苦しいと思いますが、あえて評価していただけるのであれば、感想でもよろしいのでお伺いいたします。併せて、市民の満足度は、どれくらいであるととらえているのでしょうか。お伺いいたします。
 この4年間は、国では政権交代があり、行政対応も様々変化し、市長は当惑されたこともあったと思いますが、市民は、じっくりと市長の行政手腕を見極め、的確に市政の執行状況を見ております。また、来春は、市長の改選期に当たりますので、続投していただけることを期待しております。
 全国市長会の理事をされるなど、重責を担っております。市民生活の安定・向上と道央圏の中で発展し続ける未来の江別のまちづくりや北海道のためにも頑張っていただける方ですので、今後もご活躍されることを市民は期待していると思います。市長はどのようなお考えなのでしょうか。お伺いいたします。
 以上で1回目の質問を終わります。

議長(坂下博幸君)

 山本議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好昇君)

 山本議員の一般質問にお答えいたします。
 平成23年度予算編成に関して、まず、国の事業仕分の影響についてでありますが、昨年の第4回定例会の一般質問において、当時の事業仕分の結果によって、今年度の江別市の事業に影響を及ぼす可能性があるものとして、19事業程度とお答え申し上げたところであります。しかしながら、その後の検証によりますと、事業仕分の結果、事業費が増額となったものが1事業、減額となったものが1事業、影響は懸念されるもののいまだに詳細が判明していないものが1事業でありました。なお、平成23年度以降の影響や、今年の10月から11月に掛けて行われた94件の事業仕分の影響につきましては、現時点では、予測することが非常に難しい状況であります。
 次に、来年度の地方交付税の見込みについてでありますが、6月22日に閣議決定された国の財政運営戦略において、平成23年度から平成25年度までの地方の一般財源総額は、平成22年度の水準を下回らないよう財源を確保するとされていることから、来年度の予算編成において必要な一般財源は、一定程度確保できるものと期待しているところであります。しかしながら、国・地方共に財源不足の状況に変わりはなく、財政再建への取り組みは続くものと考えておりますことから、今後の国の動向を注意深く見守ってまいりたいと考えております。
 次に、経済状況と雇用についてでございますが、市内の経済状況と雇用状況については、大変厳しい状況が続いていると認識しております。現在、市では、追加経済対策といたしまして、既に国で発表されております円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策に基づく補正予算が可決・成立しているところであり、今後、具体的になるであろう地域活性化交付金を活用した事業の実施を検討するほか、市内経済団体等が実施する市内で利用できるプレミアム建設券発行事業への支援を予定しているところでございます。この事業は、一般住宅リフォームだけではなく、太陽光発電システムの設置も対象に加え、さらに国の住宅版エコポイント制度も併用できるよう工夫しております。
 いずれにいたしましても、市内企業が元気を取り戻し、雇用の拡大が図られることは重要であると考えておりますことから、今後も、国の支援制度などを視野に入れながら、対応してまいりたいと考えております。
 次に、市政執行に関連しまして、市政の自己評価に関するご質問でありますが、私が市長に就任した平成19年は、長く続いたいざなみ景気が後退期に転じ、構造改革に伴う格差の拡大が顕在化するとともに、地方自治体においては、三位一体改革により、直前の3年間で地方交付税が全国で約5兆1,000億円削減されるという、地方にとって極めて厳しい時代の始まりでありました。
 こうした中、私は、明日の江別を確かなものにするため、みんなが元気でやさしい街、子どもたちの未来を育む教育・文化の街、多彩な産業活動を生み出す活力あふれる街など、五つの街づくりの方針を市民の皆様に約束し、これまでの約3年半、市政の推進に全力で取り組んできたところであります。その結果、江別市立病院につきましては、平成18年の医師大量退職前の医師数をほぼ確保できたほか、産婦人科病棟の再開や循環器科の充実など、再建に努めてまいりました。また、企業誘致につきましては、RTNパークに新たに食品関連産業の誘致を進め、江別駅前のえべつみらいビルへの企業誘致に努めたほか、大学や試験研究機関など江別市の持つ特性を生かした企業誘致に取り組んでいるところであります。さらに、江別の顔づくり事業では、来年のJR新野幌駅舎の供用開始に向け、連続立体交差事業が着実に進められてきているほか、街路事業と土地区画整理事業も形を見せ始めており、いよいよ事業全体が本格化しようとしております。
 このように、私は、就任当時の課題はもとより、江別市の未来を支える子供たちが夢と希望の持てるまちづくりの実現に向け、議会や市民の皆様と真剣な論議を重ねるとともに、ご協力をいただきながら市政運営に当たってきたところでありますが、まだまだ解決しなければならない課題も多いものと考えております。
 私としては、これまでの取り組み状況を踏まえ、まずは、目の前の与えられた課題にしっかりと取り組んでいかなければならないと考えているところであります。自らの去就については、ご支援をいただいている関係者の皆様とも十分相談しながら、しかるべき時期に判断してまいりたいと考えております。
 私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、総務部長ほかをもって答弁いたします。

総務部長(斎藤嘉孝君)

 私から予算編成における自主財源の確保と子ども手当の負担についてご答弁申し上げます。
 まず、自主財源の確保についてでありますが、世界的な金融危機を契機とした不況の影響により、市内経済は依然として厳しい状況にあります。当初予算における市税の調定額も、前年度比で約3%、金額で約3億9,900万円の減額となっており、従来までの収納率を維持するだけでは、必然的に自主財源の減少を招くことになります。こうしたことから、収納担当部門においては、現年度分の収納率の向上はもとより、過年度の滞納繰越し分の収納にも力を入れており、電話や文書による催告や預貯金等の債権の差押えに加え、自動車等の動産や土地などの不動産を新たにインターネットオークションを利用して公売するなど、滞納処分を強化しているところであります。
 いずれにいたしましても、滞納額が累積して高額になればなるほど完納することが困難になりますので、従前以上に早期着手を念頭に納付に対する督促を行っているところであります。なお、今後とも、江別市行政改革大綱に基づき、江別市行政改革推進計画を着実に実行することなどにより、自主財源の確保や行政コストの削減などを進めてまいりたいと考えております。
 次に、子ども手当の負担についてでありますが、まず、ご質問のとおり、中学生以下への給付を月額1万3,000円とし、さらに3歳未満に7,000円を加算すると仮定いたしますと、来年度の支給総額は約22億円となり、今年度に比べ約4億5,000万円増加するものと考えております。この増加要因は、3歳未満への子ども手当の増額影響分として約1億5,000万円となるほか、来年度は12か月分を支給することとなり、今年度に比べて2か月分支給が増えることによるものであります。
 ご質問の市の負担につきましては、現時点では何ら方向性が決定されていないところでありますので、基本的には、国による全額負担を北海道市長会などを通じて要請しながら、今後の議論の行方を見守っていきたいと考えております。
 また、今年度の子ども手当支給に当たっての景気回復効果や活性化策についてでありますが、支給が始まったばかりの制度である上、分析手法が定まっていないことから、具体的な効果の把握は困難であると考えております。
 いずれにいたしましても、現下の市内の経済・雇用情勢は、極めて厳しい状況にあると認識しており、11月には、国において景気対策のための第1次補正予算が可決されましたことから、それらを活用しながら、江別市においても、補正予算と新年度予算を一体ととらえ、適切な地域経済対策を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

経済部長(加納好春君)

 私から観光行政ほかについてご答弁申し上げます。
 まず、観光行政について、観光資源の情報発信の工夫、観光振興のための体制、他市との予算の比較についてでありますが、市では、江別観光協会と連携する中で、歴史や自然、ハルユタカを含む食など、江別市の様々な魅力ある地域資源をコンパクトにまとめたえべつコレクションを作成したほか、札幌広域圏組合で発行しているはちコレなどにより、江別市の観光スポットや観光ルートを紹介しております。
 また、今年度は、新たに道外の百貨店で開催される北海道物産展や観光展に参加したり、札幌市内で開催されたさっぽろオータムフェスト2010やTHEサッポロビヤガーデン、コンサドーレマルシェなど様々なイベントに積極的に参加し、江別市の魅力を道内外へ紹介し、特産品の販路拡大支援を行うとともに、これらのイベント時にも、江別市の魅力を情報発信しております。
 次に、魅力ある観光振興についてでありますが、江別市では、北海道立野幌総合運動公園で、全道・全国規模の大会が数多く開催されているほか、セラミックアートセンターの特別展示展など、多くのスポーツ・文化イベントが開催されております。また、農業体験や食などを組み合わせた新しい観光メニューもスタートいたしましたので、それらも含めた新たな観光事業の在り方について、今後検討してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、全国的に評価されている観光地を持つ市と比較しますと、組織体制や予算の規模は小さいと思いますが、限られた予算で最大限の効果が発揮できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、都市と農村交流事業についてご答弁申し上げます。
 江別市における都市と農村交流事業といたしましては、平成17年度に設立いたしました江別市まちとむらの交流推進協議会における直売所部会、貸し農園部会、加工部会の活動を中心として行っているところであります。
 平成22年度の事業といたしましては、直売所スタンプラリーの実施、直売所・貸し農園マップの作成・配布、農産物加工品フェアの実施や参加などを継続事業として取り組んでおります。また、今年度は、新たな都市と農村交流事業といたしまして、えべつ農業体験バスツアーを企画し、札幌市在住の26名の参加をいただき、JA道央女性部をはじめ地元農業者との交流を図りました。参加者からは、今まで知らなかった農業に対する知識が得られた、いろいろな体験ができて良かった、また直売所へ行きたいなど多くの方から一定の評価をいただいた一方で、募集のPRが足りないなどの意見もいただいたところであります。
 今後、農業に関連した観光開発につきましては、これまでの取り組みを検証し、今後の在り方について、江別市の地域資源に合った手法を検討してまいりたいと考えております。
 次に、江別ブランド・ハルユタカについてであります。
 春まき小麦であるハルユタカは、極めて作りづらい小麦と言われておりましたが、初冬まき栽培の確立により安定収量が確保され、農商工連携による江別ブランドとして認知されてきたところであります。しかし、昨年と今年は6月以降の記録的な高温と7月、8月の多雨など一連の気象状況によりまして、農作物全般への影響は多大なものがあるため、とりわけ春まき小麦のハルユタカにつきましては、北海道農業改良普及センターにより天候不順や病気発生に対して適宜指導を行っているところであります。また、1等及び2等に等級付けされる製品数量では、平成20年の作付面積589ヘクタールに対し2,170トンありましたが、平成21年は628ヘクタールの作付面積に対して160トン、平成22年は589ヘクタールで20トンと、2年連続の減収となっており、農家の生産意欲が減退することが懸念されています。
 去る10月30日に、ハルユタカ生産者部会をはじめ江別市ハルユタカ種子生産部会、JA道央、北海道農業改良普及センター、江別市、そして市内製粉会社などの加工製造業者が一堂に会し、ハルユタカの今後の生産及び種子生産の問題について意見交換会を行ったところであり、今後も継続してハルユタカの生産について、意見交換を行っていくこととなっております。
 市といたしましても、江別ブランドのハルユタカが需要と供給に見合った生産体制と経済活動が行われるよう引き続き関係者や関係団体と協議してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

教育長(月田健二君)

 私から体力向上と外遊びについてご答弁申し上げます。
 まず、小中学生の体力について、平成22年度に実施した全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果は、文部科学省から発表されておりませんが、昨年度の北海道の結果は、平成20年度とほぼ同様であり、江別市の児童生徒の体力につきましても、北海道とほぼ同様の傾向となっており、全国と比較して低い状況にあります。
 次に、小中学校における体力向上の取り組みについてですが、学校においては、特色ある活動の一つとして、竹馬、一輪車、長縄跳びなどを実施し、児童生徒の体力向上に取り組んできているところであります。
 江別市教育委員会といたしましては、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を踏まえて、児童生徒が日ごろから運動に親しみ、身体活動の基礎となる体力・運動能力を身に付けるなど、児童生徒の体力向上に向けた取り組みが必要と考え、今年度から、文京台小学校をモデル校とした児童生徒体力向上事業を実施しているところであります。当該事業は、北翔大学との連携により、週2回程度、朝の15分間を利用し、児童がふだんの遊びを通して無理なく継続的に行える体力向上のためのプログラムを実施するものであります。今後も、本事業を継続し、その効果を検証する中で、全小中学校での体力向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 グリーンボールの振興につきましては、教育部長より答弁いたします。
 以上でございます。

教育部長(斎木雅信君)

 私から江別市発祥のグリーンボールの振興につきましてご答弁申し上げます。
 グリーンボールは、昭和61年に、当時の派遣社会教育主事がファミリースポーツとして考案し、講習会や大会を開催したもので、ピーク時には市内に17コースあり、1,000人を超える愛好者がおりました。グリーンボールは、コースが公園など身近な場所にあり、個人や少人数で手軽に行えるスポーツでございます。現在は、9コースを利用して、19団体、250人ほどの愛好者がおります。
 初めに、市有地を使ってグリーンボールの普及を進めてはとのご提案でありますが、コースは、地域の要望に基づき自治会や団体が管理できることを条件に、公園など身近なところに造成してまいりました。今後も新たなコース造成の要望があれば、従前同様に支援・協力してまいりたいと考えております。
 次に、グリーンボールの普及と世代間の交流についてですが、グリーンボールは、家族で楽しむことができ、手軽に行えるなど、市民の健康づくりの一助となる軽スポーツでありますので、高齢者や子供のためのスポーツ教室での普及やグリーンボール講習会や大会の開催により、利用者の一層の拡大と世代間交流が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

山本由美子君

 四点の質問と一点の要望をいたします。
 最初に、平成23年度予算編成についてです。
 子ども手当の支給による景気回復への影響等については、まだ判断ができない状況であると理解いたしましたが、今定例会中に、当市でも地域経済活性化支援事業など約1億1,000万円の補正予算案が提案される予定とのことです。そのほかにも、補正予算が組まれることを期待しているのですが、近々予定はあるのでしょうか。あるとすれば、その事業については、雪解け後速やかな着手を期待するものですがいかがでしょうか。お伺いいたします。
 また、子ども手当につきまして、私は、全額国庫負担で賄われるべきものと思います。今後も、北海道市長会等に要請していただくよう強く望みますので、よろしくお願いいたします。
 次に、観光行政についてです。
 北海道立野幌総合運動公園は、土曜日や日曜日・学校の長期休業期間に、市外の多くの方が利用していると伺っておりますが、その方たちを対象とした事業に積極的に取り組むお考えはあるのでしょうか。再度お伺いいたします。
 次に、都市と農村交流事業についてです。
 農業と関連した観光開発により、今後の市内経済の活性化を期待するものですが、今年度行われましたえべつ農業体験バスツアーは、1年限りではなく更に内容を充実させて継続していくことが大事だと思います。次年度についても、検討されていると理解してよろしいでしょうか。お伺いいたします。グリーンツーリズムの取り組みのためにも、積極的な事業の展開を望みますが、どのようにお考えでしょうか。
 次に、ハルユタカについてです。
 1等及び2等に等級付けされる製品数量については、平成21年が628ヘクタールの作付面積に対して160トン、平成22年は585ヘクタールで20トンと大幅に減少しておりますが、各地に広がっているハルユタカ関連製品については、この2年間の減収により、製品化される量も減少していると思われます。これまでと同様に江別ブランドとして普及させていくに当たっては、支障が出ていると思いますがいかがでしょうか。
 最後に、市長にお尋ねいたします。
 多くの市民や市長を支えている関係者の皆様方の要望があれば、市長は、これまでと同様に、子供たちが夢を持てるまちづくりなどの実現に向け、まだまだやらなければならないことがあるとお話をされておりました。良い報告を聞かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

市長(三好昇君)

 山本議員の再質問にお答えいたします。
 私から二点についてご答弁いたします。
 まず、1点目の国の補正予算に係る市の今後の対応ということですが、国において11月26日に決定いたしました景気対策のための第1次補正予算に対する江別市の対応といたしましては、昨日の各常任委員会でご説明いたしましたとおり、地域経済活性化支援事業ほか計2事業について追加提案申し上げる予定でございます。そのほか、地域活性化交付金として別途国から交付される予定でありますが、現在、交付金の活用に関する情報がまだ不明であり、現在、情報を集めている最中であります。
 市といたしましては、本補正予算は、市の経済活性化を図る上で非常に重要な予算であると思っております。そのため、早急に着手できる事業については、できるだけ早く取り組めるよう最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、私の去就については、先ほど申し上げましたとおり、現時点で意思決定はしておりませんが、様々な課題があることも事実でございますことから、そのようなことも踏まえまして、今後、関係者とじっくり相談いし、しかるべき時期に判断してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

経済部長(加納好春君)

 私から観光行政ほかの再質問にご答弁申し上げます。
 まず、北海道立野幌総合運動公園を大会などで利用される多くの市外の方を取り込むような事業を展開してはとのことですが、昨年、プロ野球の北海道日本ハムファイターズの2軍戦を行った際には、同公園内において江別観光協会をはじめ市内の多くの飲食店などが出店し、江別市の味覚や特産品の販売、PRを行っております。
 今後につきましても、大会の主催者や北海道立野幌総合運動公園の管理者などと連携し、情報発信や特産品の紹介などに取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、都市と農村交流事業に係るグリーンツーリズムの推進に向けた積極的な事業展開についてでありますが、今年度実施したえべつ農業体験バスツアーは、旅行業者や農業者自らの取り組みへの先駆的な事業として行ったところであり、このような取り組みが旅行業者の中でも一部実施されてきております。また、農業者におきましても、農業体験バスツアーを独自に受け入れているところもございますことから、先ほどもご答弁申し上げましたが、検証を行った上で、これらの取り組みとの連携を視野に入れながら、今後の在り方について検討してまいりたいと考えております。
 最後に、ハルユタカについて、天候不順による生産量の減少で製品化へ支障はないのかとのことでありますが、このことについては、各企業やメーカーなどで様々な工夫がなされているものと考えております。特に、今回の不作による収穫量の減少回避策の一つといたしまして、今年度に、札幌学院大学を会場に行われましたコムギフェスタ2010inえべつにおける小麦サミットなどを通して、産地間の連携を図る取り組みなども行っております。
 いずれにいたしましても、昨年、今年と2年連続で減収となりましたことは、先ほどもご答弁しておりますが、今後の方向性も含めて、加工製造業者などと意見交換会の中でしっかりと検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

山本由美子君

 要望ですが、市長からの良い知らせは、多くの方が期待して待っております。早い時期にその知らせが聞けるようお願いしたいと思います。
 また、先ほど要望しませんでしたが、児童生徒の体力づくりについては、今後も継続して行っていただきたいということを申し上げたいと思います。
 以上です。

議長(坂下博幸君)

 以上をもって、山本議員の一般質問を終結いたします。
 一般質問の途中でありますが、昼食のため暫時休憩いたします。

 午前11時58分 休憩
 午後1時00分 再開

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