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平成22年第1回江別市議会会議録(第4号)平成22年3月12日 2ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第

開議宣告

議長(坂下博幸君)

 これより平成22年第1回江別市議会定例会第10日目の会議を開きます。
 ただいまの出席議員は26名で定足数に達しております。

議事日程

議長(坂下博幸君)

 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。

会議録署名議員の指名

議長(坂下博幸君)

 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議規則第111条の規定により、山本議員、吉本議員を指名いたします。

一般質問

議長(坂下博幸君)

 日程第2 一般質問を順次行います。
 伊藤豪議員の平成22年度予算要求に係る市民意見の募集についてほか2件についての質問を許します。通告時間30分。

伊藤豪君

 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い順次質問いたします。
 第一のテーマは、平成22年度予算要求に係る市民意見の募集についてであります。
 昨年の政権交代後、国において、事業仕分が行われ、国民の耳目をくぎ付けにするほど注目を集めました。これは、予算編成についての情報公開であり、国民が初めて目にした光景でした。
 この情報公開は、本来の目的である予算削減の成果は別として、政治的には大成功であり、今まで、いかに国民が、由らしむべし知らしむべからずの状態に置かれていたかを示しています。
 我が市でも、予算の一部についてですが、初めてインターネットを使って市民意見の公募が行われました。まだ、試行錯誤の段階とは思いますが、これも事業仕分であり、情報公開の試みであります。江別市行政の素晴らしい前進であると考えます。
 今回は7事業が対象となり、22件の意見が寄せられました。意見の数としては少ないですが、市民がこれらの事業と予算について、どんな考えを持っているのか大いに参考になったのではないでしょうか。
 この件について、四点質問をいたします。
 第1点目に、今回の試みは、画期的な良い試みだと思いますが、今回の結果についてどのように受け止めておられるのか伺います。
 第2点目に、今回、どういう理由でこの7事業を対象として選定したのでしょうか。何か特段のねらいというか、お考えがあって、この7事業を対象として選んだのか伺います。
 第3点目に、私は、将来、各部各課の予算要求をすべて公開して市民意見を聴くべきと考えていますが、とりあえずは、次年度どの程度の事業数を公開しようと考えておられるか、もし、検討されておられるならお聞かせください。
 第4点目に、このような手法の集大成として、行政への(仮称)市民参加条例があると思います。市長は、この(仮称)市民参加条例の制定に向けて、そろそろ準備に入られてはいかがかと思いますが、お考えがあれば伺いたいと思います。
 興味深いのは、事業以外のその他の意見として、私どもの市議会についてのコメントが2件寄せられていたことです。市議会議員の定数削減、報酬等の減額、夜間の開会などです。今日は別として、いつも思うことですが、余り市民の方々に傍聴に来ていただけない割には、厳しいご意見との印象を持ちました。市議会の変化に向けた市民のご期待として受け止め、そのことをテーマに次の質問に移ります。
 第二のテーマは、江別市議会の改革についてであります。
 江別市議会の改革の方向について、私は先の短い年寄りですので、少し焦り気味に私の意見を申し上げたいと思います。私は、江別市議会における一人ひとりの議員活動は、誠にまじめで立派であると思います。行政の隅々まで、微に入り細に入り質問が活発に行われております。また、すべての会派がどうすれば施策のあい路を打開して市民の役に立てるか、真剣に考えておられます。
 しかし、二元代表制の議会ですから、市民から選ばれたもう一方の代表である市長と対抗して、市議会全体で市民にアイデアというか別の選択肢を提示する役割があると思います。
 この場合、市長に対抗するといっても、決して野党に回って何でもかんでも足を引っ張るということではなく、アイデアを競争し、場合によっては、行政の足らざるところを補っていこうという意味であることはお分かりいただけると思います。
 つまり、市議会が一体となって、市民のために活動する議会になろうといった改革に取り組む姿勢・意気込みが少し足りないのではないかと思われるのです。
 現在、地方分権あるいは地域主権と言い方は異なりますが、地方自治体の改革の動きが急であることは、全員がお気付きのとおりであります。
 大きく分けて、これらの改革は三つの方向にあると思われます。それは、第一に、行政を中心に、住民や議会などとの関係を規定した自治基本条例制定の方向。第二に、住民を中心に、行政などへの参加の手続を定めた(仮称)市民参加条例制定の方向。第三に、議会を中心に、議会内の改革を進める(仮称)議会基本条例制定の方向であり、これらが地方行政改革の三本柱などと表現されているようです。
 それぞれの自治体によって、名称や形式、内容が若干異なっていますが、ざっとこのようなものと思います。私としては内容に不満はありますが、既に当市では自治基本条例が制定されております。(仮称)市民参加条例については、先ほど市長に伺いましたとおりであります。
 そして、議会に求められているのが議会そのものの改革であります。私は、議長の発議、あるいは、いずれかの会派の提案による議会改革の動きがどの程度進んでいるのか伺いたくて議会運営委員会を傍聴に参りましたが、本年の視察項目に議会基本条例がようやく選ばれたようでした。しかしながら、この様子では、現任期中に成案を得るのは困難ではないかと推察いたします。
 さらに、ここ数期、任期末になると議員定数の削減が行われていますので、今回のところ、議会運営委員会でどのような動きがあるか伺いましたが、事務局の知る限りでは、まだそのようなことは聞いていないとのことでした。
 私のような無所属議員は、本会議場以外で意見を申し上げる機会がほとんどありません。そこで、今回、質問することにいたしました。
 私の経験では、4年間の任期末になると、先ほど申し上げたように、議員定数が問題となり、結果として2人又は3人の削減が行われてきました。これは、先ほどの予算についての市民意見にもありましたが、市民から議員定数が多過ぎるのではないかとの疑問が寄せられ、議員サイドとしても定数を減じることは厳しい財政に寄与することにもなるし、やむを得ないかという判断が働いて、毎期数人を削減することになるのではないかと思います。
 今回も、このてつを踏んで、来年の改選期には2人又は3人程度定数を減らして選挙に臨むことになるのでしょうか。しかし、私は、市民の意向を気にして、少しずつ議員定数を減らしていくというやり方は、余りにもこそくな方法ではないかと考えます。今回は、何人削減したから改革できた、改革していますというようなやり方は、この辺で考え直すべきではないかと思いますがいかがでしょうか。
 ではどうするか。全国的な議会改革の中では、議会不要論という極端な議論も出ております。しかし、それでは、予算をはじめ、条例等を最終決定する機関がどこにもなくなりますから、行政の執行に支障が出ます。議会で決定する手続をなくするわけにはいかないでしょうし、最低限のチェック機能を果たす議会は必要でしょう。では、最少人数は何人がよいのか。先日、議長、副議長のお供をして北海道市議会議長会道西支部主催の議会改革の研修会にうかがいましたところ、そこでのお話では、会議は最低3人いれば成り立つそうですが、一人でも風邪を引いて欠席すると開会できないという不便さもあります。
 そこで、考えたのですが、江別市に隣接する札幌市厚別区は、平成21年4月1日現在で人口12万9,148人であり、5名の市議会議員がおられます。しかし、不足であるとは聞いておりません。また、札幌市議会では、議員定数の削減を検討中と報道されています。
 江別市の人口は、平成21年4月1日現在で12万2,344人ですから、厚別区を参考にすれば、同様に5人でよいかとも思いますが、大麻、野幌、江別、豊幌と、それぞれ地域的事情もありますことから、厚別区の2倍程度の10人ぐらいがよろしいのではないかと私は考えます。
 そして、議員報酬を現在の3割ないし5割引き上げ、専門職すなわちプロフェッショナルとして、半ば専従してもらう体制を取るようにしてはどうでしょうか。この方法は議会費の節減にもなり、江別市の財政にかなり寄与するでしょう。
 この考え方はいかがでしょうか。
 そこで、第1点として市長に質問ですが、10人又は10人以下の議員数で、何か行政の執行上支障がありましょうか、伺います。過去に、議員定数の課題について議論をした際、市民の意識が多様化している時代に、減員では市民ニーズにこたえられないとの主張がありました。確かに、一理ある考え方だと思います。
 また、地方分権が進む中で、議員定数の上限も廃止されようとしています。つまり、削減ではなく、むしろ多数の様々な意見を行政に反映させるために、議員定数の増加を考えるべきではないかとの意見です。
 そうした考え方を取った場合、何人ぐらいの増員が望ましいのか。判断の基準が定まりませんが、とりあえず、この議場に入り切れるだけ増員すると、70人ないし80人ぐらいとなりましょうか。
 恐らく、議会費を増額することは緊縮財政の折、できないことと思いますので、歳費は現在の額を80人なりで割ることとするか、福島県矢祭町議会のように、日当制にでもすることになるでしょう。
 このような状況では、恐らく当選に必要な得票数も少なくて済みますから、一言行政に物申したい大勢の市民が、入れ替わり立ち替わり立候補するかもしれません。
 これは先ほど、定数削減のときに申し上げた市議会議員のプロフェッショナル化とは正反対の議員のボランティア化ということでしょうか。
 私は、少人数の議会制を主張したいと思いますが、念のため、多人数制を議会が採用したときのため、次の質問を市長にいたします。
 第2点目に、議員定数を80人ぐらいまで増やすと、議席の増加などの改築費用、事務局職員の増員が必要になると考えますが、その場合、対応することはやむを得ないと考えるかどうか伺います。
 あえて言えば、多様な市民意見を行政へ反映するという点では、パブリックコメントや世論調査、アンケート、市長への投書、自治会などの組織からの要望など、多様な手段があり、必ずしも議員を通じなくても、市民の意向はかなり十分に伝わっているのではないかと思います。
 さて、もう一つの選択肢があります。それは、ほぼ現状のまま来年の改選に臨むというものです。
 この可能性が一番強いのかと思っていますが、そのためには、遅ればせながら議会運営委員会で始まった議会基本条例の検討を加速するほか、議会図書室の充実・強化、議会報の議員自らの編集等をはじめ、江別市議会会議規則及び江別市議会委員会条例の改正検討などが求められます。さらには、国の地方分権改革推進会議や全国市議会議長会で課題となっている問題を検討するなど、会派の枠を超えて江別市議会が一体となってできる範囲で改革の歩みをもっと速めるべきと思います。
 無所属議員の立場から、現状でもできる改革について述べたいと思います。
 江別市議会は会派中心主義の立場を取っておりますから、そのことが無所属の議員には、誠に厳しい状況を強いております。
 民主主義は、少数意見を尊重するという美しい言葉を持っていますが、私には疑わしく聞こえます。常任委員会には所属させてもらえますが、予算特別委員会、決算特別委員会、議会運営委員会の委員にはなれませんし、開催の日時さえも知らせてもらえません。事務局に問い合わせて傍聴に行くのみです。
 どうしても発言したくて挙手をすると、何を発言するのかと、事前検閲まがいの質問を受け、全委員が了承しない限り発言させてもらえません。
 先日も、こんなことがありました。議会運営委員会の先進都市議会運営調査のテーマについて、項目を提出する用紙が配られたため、喜んで思うところを記入して提出しましたところ、翌日、電話があり、配付はしたが、無所属議員には関係ありませんので、あしからずとのことでした。
 各委員会で、私のような無所属議員ばかりではなく、すべての委員外議員がオブザーバーとして自由かったつに議論ができる方向にまずは改革できないものかと思います。
 地方分権改革の一環として、議員の複数常任委員会への所属が認められ、現在、全国806市議会のうち43市議会が条例を改正して複数所属を実施しており、道内でも2市議会で行われています。また、先週末のテレビ放送で見たのですが、十勝管内の音更町議会では、住民に議席に座ってもらい、議員たちが質問に答えるという試みをやっていました。このように様々な試みを全国の地方議会がやっています。どうやって頑張れば、住民ニーズにこたえられ、生き残れるかという姿の表れです。
 改革の課題に積極的に取り組まない限り、やがて、江別市においても市議会不要論が台頭しないとも限りません。皆様もご承知のとおり、名古屋市の河村市長は、市議会議員の定数と報酬をそれぞれ半減する条例改正案を3月9日に提案し、現在も継続審査中であると報じられております。幸い、三好市長は、まだそこまでは考えておられないようでございます。
 そこで、第3点目の質問をいたしますが、これらの改革を進める一助として市長に伺います。予算不足もあり、議会図書室の内容が誠に乏しく、議員の調査研究に支障を来しています。市役所には職員用の図書室も見当たりませんし、各課で必要な図書をばらばらに購入しているようですが、議員も共同で利用できる(仮称)行政図書館を開設し、充実・強化を検討してはいかがでしょうか。議会図書室の充実は、議員活動をしっかりとサポートするために不可欠なものとして、インターネット機能の充実とともに、改革論議の中で強調されています。
 長々と申し上げましたが、議会改革を進められないなら、むしろ、10人前後の少人数議会に変えてはどうかというのが、私の結論的主張であります。
 第三のテーマとして江別小学校の問題について伺います。
 二つに分けて伺いたいと思います。
 まずは、江別小学校のれんが校舎についてであります。江別地区の市民の方々や卒業生を中心に、江別小学校の校舎や高台の上にある赤いれんが校舎の時計塔は、言わば、ふるさとの心象風景として、長く心にとどめておきたいと語る人々がたくさんおられます。
 私は、江別第三小学校の卒業生ですから、小学校とともに思い出すのは飛烏山です。
 しかし、縁あって江別駅前の条丁目地区に長く住んでみると、なるほど、子供や孫たちの成長の記憶とともにしっかりと根を張って、あのれんが校舎が心に浮かんできます。残念ながら、今はすっかり寂れて、昔日の面影のない母町ですが、その母町の記憶の中に心象風景として残されているものはほかに余りありません。
 かつて近隣町村からも大勢の人を集めた盛り場であった中央通りや学校通り、そして本町通りのにぎわいは、郊外のショッピングセンターの繁栄と引換えに消滅し、木造の江別駅舎も鉄筋コンクリートの建物に変わり、残されたのは神社山の緑と一体化したれんがの時計塔であります。ほかに何があるだろうと考えると、石狩川とつながった旧王子製紙の煙突と工場の風景ぐらいでしょう。
 もし、丘の上のれんが校舎と時計塔がなくなるとすれば、江別市の母町として、江別市発展の礎を築いた江別地区住民とそこから全国に巣立って行った若者たちにとって、例え、めったに帰郷しないとしても、その心に映っている高台の上にある赤いれんがの時計塔が存在しなくなることになります。例えば、東京江別会に集まる人々にとっても、ふるさとの光景を消し去ることになります。戦後、物資不足の中でれんが産業育成と子供たちの教育に力を注いだ先人たちの労苦を消し去ることでもあります。
 そこで質問ですが、第1点目に、昨年の6月議会で私の一般質問に対し、市長は、歴史ある建造物を残せないのは残念なので、道内の研究機関などに相談して建築物の安全性について調査・研究してまいりたいと答えられました。その結果はどうなのでしょうか。そろそろ方向性が判明したのではないかと思いますので、ご答弁を求めます。
 第2点目に、保存するとなると、場合によっては、鉄骨による補強などが必要かと思いますが、どのくらいの費用が掛かるのでしょうか。
 第3点目に、取り壊すという選択肢はないとは思いますが、仮に取り壊すとどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。
 第4点目に、江別小学校以外のれんが造の市内小中学校については、安全性や保存状態についてどのような状況にありますか。
 第5点目に、特色ある景観としての江別市内のれんが建造物の風景を今後とも守っていく決意について、再度伺いますのでお聞かせください。
 次に、もう一つの問題として、江別小学校と江別第三小学校の統合問題の現況について伺います。
 この問題については、現在、江別市教育委員会の主導の下、進行中ですので端的に伺います。
 第1点目に、江別市教育委員会は、方向性として江別第三小学校への統合を示唆しているように見えますが、江別小学校と江別第三小学校におけるそれぞれの地盤の比較検討はどのようなものですか。既に結果が出ているのであれば、お示し願います。
 第2点目に、もし統合した場合、新校の規模はどのくらいで、校舎の建設にはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。
 第3点目に、江別小学校から上江別小学校を分離した際、江別市教育委員会は通学区域審議会を隠れみのにして、校区の適正な是正を怠り、江別小学校を過小規模校に追い込んだと校下の関係者は考えています。江別小学校の通学区域の設定について、十分な配慮が足りなかったと江別市教育委員会自体が考えているのかどうか。このような校下の方々の通学区域についての考え方は間違っていると考えますか。答弁を求めます。
 第4点目に、江別小学校と江別第三小学校との地域協議会は、どのような目的で設置され、現在どのような状況にあるのか説明してください。
 第5点目に、市長に伺いますが、江別小学校と江別第三小学校の合併問題について、どのように考えておられますか。これは、単に二つの小学校の統合問題にとどまらず、それぞれの地域の今後の問題でもあります。特に、江別第三小学校への集約統合には、保育園や図書館の併置も考えられているとの話も伝え聞いておりますが、いかがでしょうか。大所高所からのお考えをお聞かせください。
 以上で1回目の質問を終わります。

議長(坂下博幸君)

 伊藤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好昇君)

 伊藤議員の一般質問にお答え申し上げます。
 平成22年度予算編成に関しまして、まず、市民意見募集についてでございますが、今回の取り組みは、過去の議会におけるご指摘を踏まえ、初めて実施したものでございます。必ずしも十分ではない面もありますが、予算要求状況を市民に広くお知らせし、さらに市民に身近な事業についてご意見をいただくといった予算編成状況の公開と市民参加を目的に実施したものであります。
 結果として、7名の方から22件の意見をいただいたほか、意見募集に際して用意した資料の問い合わせも多く、初めての取り組みとしては一定の成果があったものと考えております。
 次に、事業の選定に際しては、義務的な経費を除き市民にとって身近でかかわりやすい事業、新規あるいは拡大を図る事業、又は廃止しようとする事業の中から、各部がそれぞれ協議し選定したものであります。また、併せて募集事業に政策の偏りが出ないよう、バランスを意識しつつ選定いたしました。
 次に、今後の取り組みについてでありますが、事業の選定方法など、具体的な市民意見の取り入れ方について今回の状況を十分検証し、より市民意見を取り入れた予算編成ができるような手法について検討してまいります。
 次に、(仮称)市民参加条例についてでございますが、昨年7月に施行された江別市自治基本条例では、市民自治の基本原則の一つとして市民参加・協働を位置付けたほか、市民の権利や市民参加の推進について具体的に規定するなど、市民がまちづくりに参加する上での枠組みが整ったところであります。
 今後、自治基本条例の趣旨や各条文の規定に基づき、市民自治による市政運営を図ってまいりますとともに、より一層の市民参加を進めていくことが求められております。
 そこで、ご質問の(仮称)市民参加条例についてでありますが、自治基本条例におきましても、市民参加に関する条例を定めることが規定されているところでありますので、自治基本条例の啓発活動を進める中で、市民の機運や意識の高まりを見極めながら、今後、制定に向けた具体的な手順やどのような形で市民意見を反映していくべきかなど、検討してまいりたいと考えております。
 次に、議会に関連しまして、議員定数についてでありますが、国におきましては、地方議会の自主性・自律性を拡大するため、議員定数の上限数撤廃を内容とする地方自治法改正案を3月5日に閣議決定し、今後国会に提出されて論議する予定となっております。
 また、本年1月に、総務省において、地域主権の確立を目指し地方自治法の抜本的な見直し案を取りまとめるため、総務大臣を議長とする地方行財政検討会議が発足しております。
 同会議では、財務会計制度のほか議会をはじめ地方自治体の行政運営への住民参加手法、自治体の組織及び運営について自治体の自由度を拡大することなど、地方自治制度全般について議論が行われていることは承知しており、これらの論議の推移を注目しているところです。
 ご質問の江別市議会における議員定数についてでありますが、過去にも見直しがなされてきておりまして、今後におきましても、議会において論議すべきではないかと考えております。
 なお、議員数の増減などにより必要となる議会経費につきましては、議会活動に支障が出ないよう、今後とも配慮してまいりたいと考えております。
 次に、江別小学校に関しまして、れんが風景を守る決意についてでありますが、江別の特色ある景観形成に向けましては、恵まれた自然環境や農村の原風景と共存し、江別のまちを象徴するれんがを景観要素の一つとして生かすことが重要であると考えております。
 日常生活に潤いのほか、彩りのある豊かな緑や花などが調和し、江別らしさと安らぎが感じられる景観のまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
 景観とは、本来まちが主体でありますことから、れんがなどの景観要素と周辺環境との調和が図られていることが必要であります。まちと良好な関係にある景観については、長く守り、大切にする姿勢が重要であると考えております。
 れんがの建物のある都市景観を守っていくためには、その歴史性から生ずる施設の安全性の確保、利活用の方向、維持管理のためのコストなど、課題も同時に存在します。特に、学校施設におきましては安全性の確保が前提となりますことから、それらを含め総合的な検討を行うほか、さらには住民意見を踏まえた上で、方向性を導き出してまいりたいと考えております。
 次に、江別小学校と江別第三小学校の統合に関連しまして、両地域についてでありますが、学校の適正配置は第一に、子供にとってより良い教育環境をいかにつくっていくかという視点から取り組まれるべきものと考えております。特に、子供たちが学びたい、親たちが学ばせたい、理想的な学校の機能と役割はどのようなものか、地域の方々と共に考えていくことが重要であろうと考えてございます。
 また、同時に2校の統合によって、それぞれの地域のまちづくりをどうするかということにつきましても、大変重要な問題でございますので、地域の方々が、まちづくり全体に対してどのような理念を持っておられるのか。また、自らどのようにしようとされているのか、まずその点をお聞かせいただく中で検討してまいりたいと考えております。
 私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問に対しては、総務部長ほかをもってご答弁申し上げます。

総務部長(北口彰君)

 私から図書室の充実についてご答弁申し上げます。
 議会図書室は、議会の調査研究に資するため、地方自治法により設置が義務付けられております。また、職員用の図書室につきましては、江別市図書室管理要綱により、職員の研修と行政事務の向上を目的に設置しているところであります。
 現在、これらの図書室につきましては、図書の重複を避け、相互に有効活用を図る趣旨から、スペースを共用して、庁舎三階に設置しているところであります。ここには、法令集や研修関係の書籍など、各職場で共通して利用できる参考図書を備えておりますが、昨今の財政状況から、新規購入図書数が減少し、結果として古い図書の占める割合が大きくなっている実情であります。
 様々な行政課題に取り組んでいくためには、迅速な情報収集と職員の研さんが不可欠でありますので、現在、議会図書室運営委員会と協議を行っているところであり、各種計画書を備え置くなど図書の効率的配置を図るとともに、インターネット活用のためのパソコンの増設など、図書室の充実に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

教育長(月田健二君)

 私から江別小学校のれんが校舎に関連して、四点ご答弁申し上げます。
 まず、第1点目にご質問いただきました昨年6月以降の歴史あるれんが建築物の安全性についての調査・研究の結果についてでありますが、れんが校舎につきましては、耐震性を評価する手法やその補強方法が定まっていない実情から、れんが校舎に関する耐震性・耐震化についての情報交換等に努めてきたところであります。
 その経過の中で、昨年7月に社団法人北海道建築技術協会に現状と今後の協力体制について協議させていただいたところ、同協会からは、学術的な社会貢献として協力が可能とのご判断をいただき、早速、昨年8月に現地視察の申出を受け、れんが校舎の現状についてご説明申し上げたところでございます。その後、同協会では、れんが造り校舎の耐震診断法確立に関する研究会を立ち上げ、これまで、毎月1回の研究会を開催し、研究を進めてきているところとお聞きしております。
 この間、市では、診断、補強工法等の確立・研究に関する研究対象施設として校舎建設当時の写真や現地建設関係の各種データ等、現存する資料の提供を行ってきたところであります。
 今後、同協会において、平成22年度には耐震診断方法の具体的な研究・議論がなされると伺っておりますので、これを注視し、協力してまいりたいと考えております。
 2点目の保存する場合の補強等の費用についてでありますが、れんが造りについては、現在、耐震判定の基準が確立していないことから、柱、はり、基礎やれんが造りの倒壊防止に、どの程度の補強が必要か分からないため、工事費の算定は非常に難しいものであります。
 3点目の仮に取り壊すとした場合の経費についてでありますが、れんが校舎解体費の概算につきましては、他の事例から想定し、おおむね4,500万円程度と見込まれます。
 4点目の江別小学校以外の小中学校のれんが校舎の現状についてでありますが、市内小中学校のれんが校舎につきましては、小学校では江別小学校のほか、江別第二小学校、江別第三小学校、大麻小学校の4校にあります。また、中学校では江別第一中学校にれんが校舎がありますが、耐震判定の基準が確立されていないことから、今後、安全性の確保に向けた具体的な対策が必要と考えております。
 次に、江別小学校と江別第三小学校の統合問題に関連して、四点ご答弁申し上げます。
 まず、1点目の江別小学校と江別第三小学校の地盤の比較検討について、教育委員会といたしましては、昨年4月に策定しました江別市学校適正配置基本計画の中で、江別小学校と江別第三小学校を統合し、校舎を改築するという基本的な考え方をお示ししておりますが、江別小学校を江別第三小学校へ統合するとしたものではございません。したがいまして、校舎の改築場所などにつきましては何ら決まっていない段階でありますことから、地盤の比較検討につきましても行うに至っていないものであります。
 次に、2点目の統合した場合の新校の規模と校舎の建設に要する費用についてでありますが、平成21年度の学校基本調査によれば、江別小学校と江別第三小学校を合わせた普通学級の児童数は513名で、統合した場合の学級数は適正規模の17学級となります。校舎の建設経費につきましては、どのような校舎にするかなど、現時点では決まっておりませんので、具体的な数字は申し上げられませんが、石狩管内で平成15年に開校した小学校の例では、普通学級13学級規模で約16億5,000万円を要したとのことであります。
 次に、3点目の江別小学校から上江別小学校への分離に当たっての通学区域の決定についてでありますが、教育委員会としましては、子供たちにとって良好な教育環境を確保するということを第一に、地域的要素や歴史的経過、地元自治会との関係などを総合的に判断した上で、江別市立小学校及び中学校通学区域審議会に諮るなど必要な手続を経て、当時、新設予定だった上江別小学校の校区を決定したものであります。
 この通学区域の設定に対しましては、江別小学校の地域の方々からも反対の声は上がらなかったものであります。
 次に、4点目の江別小学校と江別第三小学校との地域協議会についてでありますが、江別市学校適正配置基本計画では、各対象校の校区地域において地域協議会を設立し、学校の統合について様々な視点から十分協議した上で、理解が得られれば、具体的な内容を実施計画に盛り込むこととしております。
 これは、同基本計画について、その是非を含め当事者である保護者や地域住民の代表の方々に集まっていただき、様々な観点から議論していただこうというものであります。
 これまで、両校のPTAや校区の自治会との意見交換会、保護者説明会及び市民説明会を経て、今年2月3日に両校のPTAと両校区の自治会による地域協議会設立準備会を開催し、5月中にも地域協議会を発足させることについて了解をいただいたところであります。
 子供にとって、より望ましい教育環境の整備を図るという観点から、今後、地域協議会におきまして、十分に地元と協議してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

伊藤豪君

 ご答弁ありがとうございます。
 ご答弁について、何点か再質問と要望を申し上げたいと思います。
 まず、予算要求に係る市民意見の募集については、技術的にも大変難しいものがあろうかと思いますが、先ほど(仮称)市民参加条例というものを今後の方向として考えておられるとのことでした。(仮称)市民参加条例の中では、意見を言ってくる人が市民なのかという市民の定義に関する問題のほかにも、更に細かく、難しい問題が出てくるのではないかと思います。しかし、大変結構なことでございますので、今後とも進めていただきたいと思います。
 (仮称)市民参加条例の制定に向けた方向で検討すると伺いましたが、何年ころをめどに検討を開始されようとしているのか、もしお考えがあればお答えいただきたいと思います。
 次に、議会改革については、これは議長に質問したいところですけれども、そういうわけにもいきませんから、議長におかれましては積極的に議会運営委員会にそういった検討を進められるようにご指示をされて、あと1年しか任期がございませんので、よろしくお取り計らいのほどお願い申し上げたいと思います。
 図書室の充実については、総務部長からご答弁がありましたけれども、三階にある議会事務局長室の隣の図書室は、狭い上に日に焼けたような古い本しかありませんから、一度ご検討いただきたいと思います。私も例えば、政務調査費を使って議会改革について勉強したいと思って本を取り寄せると、1冊で6,300円もする本もあります。いろいろ難しい面もあるでしょうけれども、しんしにご検討され、議会図書室運営委員会とも協議の上、予算の増額についてよろしくお願いしたいと思います。
 次に、江別小学校の問題について、統合を前提とした取壊し費用や新設校のおおよその建設費など、そちらの方は積極的に数字が出てくるのですが、れんが校舎の保存に関しては、まだ社団法人北海道建築技術協会に調査をしてもらっているということですので、何とかもう少し早めるように、ある程度の予算を掛けてやらなくてはいけないのではないかと思います。
 江別小学校は、非常に歴史があり由緒ある建造物ですから、今後、江別市の文化財として指定することは考えられないのかと思いますので、その辺についてのお考えを聞きたいと思います。
 次に、江別小学校の通学区域について、校区に関する不満は出ていないというご答弁でした。昨年の6月に一般質問をしたときは、上江別小学校の校区からの不満は聞いていないというご答弁でした。今回は江別小学校に限って聞いたものですから、江別小学校の校区からの不満は出ていないと。また、自治会などと意見交換会を行うというお話でしたが、江別小学校が今後このような方向になりますと、少子化時代なのでクラスが減って統合になりますよという形で、校区の方々に聞いたのかどうか。当時の校長から不満は出ていなかったとしても、もう少し丁寧に校区の方々に資料等を示しながら議論すべきではなかろうかと思いますので、できれば私としては、校区の是正を検討してほしいと思います。昨年6月に私が一般質問をしたのも、不満の一つの表れです。市議会議員の不満などは大したものではないとは思いますけれども、そのような校区の問題を解決するために、例えば上江別小学校と江別小学校の距離を測って、その真ん中に線を引くのも一つの方法ではないかと思います。乱暴な言い方かもしれませんが、そのようなことを検討してもよいのではないかと思います。
 このほか、両地域についての今後の考え方や見通しについて、市長からもお答えをいただきましたけれども、これらは、何と言っても今始まったばかりの地域協議会の結論がすべての前提であると。ここがうんと言わない限り、両校の統合はあり得ないというふうに受け止めましたけれども、それでよろしいのかどうか伺います。

市長(三好昇君)

 伊藤議員の再質問にお答え申し上げます。
 私からは、(仮称)市民参加条例の制定時期とれんが校舎の保存の二点についてお答え申し上げたいと思います。
 まず、(仮称)市民参加条例の制定時期についてですが、市といたしましては、昨年7月に施行いたしました自治基本条例制定のPRがまず重要であろうと考えておりまして、現在もそのPR、周知に最善の努力をしております。併せまして、多くの方に参加していただくためには、必要性を含めて各種のパブリックコメントを実施することも重要であろうと考えておりまして、パブリックコメント(意見公募)手続要綱の年度内の制定に向け現在進めているところでございます。先ほど申し上げた条例制定のPRにつきましては、各種会議等を踏まえて周知しているところでございますが、こちらの方の問題もございまして、まだまだ市民PRはできていないのではなかろうかと思っておりますので、これを積極的に進めてまいりたいと思っております。
 また、今後の対応として、どのような形で進めていくのか、パブリックコメントの実施や庁内体制も含めまして、更に検討する必要がございますので、まずは庁内におきまして(仮称)市民参加条例の原案を作るなどの体制固めと、基本的な考え方を取りまとめてまいりたいと思います。少なくとも来年は準備段階ということになりますので、先ほど申し上げた条例制定に向けた機運の高まりや、さらには自治基本条例の市民認識なども含めまして、その後の話ということでご理解いただきたいと思います。
 次に、れんが校舎についての再質問として、れんが校舎を文化財として残す考えはないかというご質問でありますが、文化財保護法では、有形文化財とは、建造物などの有形の文化的所産で歴史上又は学術上価値の高いものと定義されております。現在、文化財として指定されている市内の建造物は、北海道指定の野幌屯田兵第二中隊本部と市指定の火薬庫があります。
 それらの状況から見ますと、れんが校舎につきましては、歴史的、学術的に文化財としての指定は非常に難しいものと考えております。
 先ほどもご答弁申し上げましたが、れんが建造物を守っていくためには、施設の安全性の確保、利活用の方法、維持管理のためのコスト面など多くの課題が存在しますことから、それらを踏まえて総合的に検討していきたいと考えております。
 以上でございます。

教育長(月田健二君)

 伊藤議員の再質問にお答え申し上げます。
 まず、江別小学校と上江別小学校の通学区域の是正を検討すべきではないかという再質問でございますが、現在の通学区域の設定に当たりましては、地元の意見をお聴きする中で、通学路の安全確保という観点から、JRの線路で分離し、校区を設定したものであり、現在の通学区域を変更する考えは持っておりません。
 次に、江別小学校と江別第三小学校との地域協議会についての再質問でありますが、先ほどご説明いたしましたとおり、地域協議会の目的は、学校の統合について様々な視点から十分協議し、理解が得られれば具体的な内容を実施計画に盛り込むというものであり、今後、地域協議会におきまして、十分に地元と協議し、結論を出してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

伊藤豪君

 通学区域の問題のみ再々質問いたします。
 江別小学校と上江別小学校との通学区域の変更は考えておられないということでしたけれども、今行われております地域協議会の中で、校区の是正要求や校区についての不満などが出た場合はどうされるのか。確かに線路で区切られておりますため、小学生にとっては非常に厳しい通学区域かと思いますけれども、江別駅の古いこせん人道橋も改築されようとしておりますし、3丁目通りにもこせん人道橋が整備されております。ですから、こせん人道橋を使って線路を渡ってくる分には、特に大きな危険はないように思いますが、今申し上げたように地域協議会の中でそのような課題が浮上した場合に、どう対処されるつもりか伺いたいと思います。

教育長(月田健二君)

 再々質問にお答えいたします。
 上江別小学校が開校いたしまして十数年がたちました。校区の子供たちは喜んで学校に通っています。しかしながら、上江別小学校は、既に児童数が減ってきております。こうした状況の中では、現在のところ、校区変更の意味合いがないと考えております。
 以上でございます。

伊藤豪君

 江別市議会会議規則第49条の規定により、4回目の質疑を求めます。

議長(坂下博幸君)

 伊藤議員に申し上げます。
 議会運営に関する申合せにより、一般質問の発言回数は3回以内となっておりますので、質問を終えていただきたいと思います。

伊藤豪君

 江別市議会会議規則第49条には、質疑は3回を超えることができないと規定されておりますが、特に議長の許可を得たときは、この限りでないと規定されていると思いますのでいかがでしょうか。

議長(坂下博幸君)

 伊藤議員に申し上げます。
 議会運営に関する申合せに基づき、既に3回の質問を終えておりますので、以上をもって、伊藤議員の一般質問を終結いたします。
 一般質問を続行いたします。
 干場芳子議員の市民自治についてほか3件についての質問を許します。通告時間30分。

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